埼玉医科大学は、上記の3 項を建学の理念として1972年毛呂山の地に創立された。
本学の目指すところは、「建学の理念」にすべて言い尽くされており、基本的にはこれに付け加えるものは何もない。
しかし、本学創立から現在までの間に医学・医療は過去に例を見ない急激な進歩を遂げ、また、社会情勢も大きく変化した。ことに患者の意思尊重の重要性が一層認識され、加えて情報公開時代を迎え、新しい患者-医療人関係の構築が求められている。
1999年11月に制定された「埼玉医科大学の期待する医師像」は、埼玉医科大学が創立30周年を迎えるにあたり、改めて建学の理念を敷衍し、本学の期待する医師像を描いたものである。
2006年4月、本学は日高キャンパスに新たに保健医療学部を設置し、医師のみならず保健・医療・福祉の担い手である多種多様な医療人を育成する医療系総合大学として、新たな飛躍への道を歩み始めることとなった。これを機に、この四半世紀余の変化をふまえて「埼玉医科大学の期待する医療人像(2007年および2017年改定)」を描き、その目指すところを一層明確にして、本学活動の精神的基盤を再確認することとした。