◆ 医学研究科博士課程 学位論文評価基準

【学位論文に係る評価基準】

埼玉医科大学大学院医学研究科博士課程における博士論文の審査においては、本大学院医学研究科博士課程における学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー)に基づき、以下の基準により評価する。

学位審査委員会は、原則として主査1名及び副査3名の計4名の委員をもって組織する。

審査基準項目

  1. 研究背景の理解度
    研究テーマの背景について正しく理解し、その分野の先行研究に対して、精確な読解及び的確な評価が行われているかその適否
  2. 研究テーマの妥当性
    研究背景に基づき、どのような問題意識で研究テーマを設定したかを十分に説明できるかその適否
  3. 研究手法の妥当性
    研究テーマの探求のための方法論について正しく理解し、その結果、適切な理論、実験、調査又は情報収集を行っているかその適否
  4. 研究の倫理性
    研究の倫理に関して研究計画と論文内容が一致していること。また、特定不正行為(捏造・改ざん・盗用)その他の不正行為(二重投稿等)が行われていないかその適否
  5. 論文の論理性
    論文の記述(本文、図表、引用文献等)が十分かつ適切であり、首尾一貫した論理構成になっており、論理的に明確な結論が導かれているかその適否
  6. 論文の学術的意義
    当該研究領域の理論的見地又は実証的見地に加え、国際学術水準及び学際的観点からみて独自の価値を有するものとなっているかその適否
  7. 申請者の学識・識見
    研究テーマについて、その研究の将来の展望を十分に説明でき、審査委員会における質問の半分以上に対して、適切に回答することができるかその適否

◆ 医学研究科修士課程 学位論文評価基準

医学研究科医科学専攻(修士課程) 学位審査の運用方法

ディプロマポリシー

本専攻では、次の要件を満たすとともに、所定の単位を修得し、修士論文を提出して、論文審査および最終試験に合格した人材に対して大学院修士課程の修了が認定され、修士の学位が授与される。

①医科学に係わる様々な分野において、幅広く深い学識と高い倫理観を有する。
②専門領域において活躍できる卓越した専門的知識および技能を身につけている。
③学際的分野へ対応可能な専門的研究能力を身につけている。

1.学位審査の申請

学位審査の申請にあたって、申請者は提出期限までに以下の書類を提出する。
(1)学位論文審査願
(2)履歴書
(3)学位論文
(4)論文内容の要旨
(5)学位論文に関する関係倫理指針に基づいて適正な手続きがなされていることを示す書類

2.学位審査申請資格の審査

提出された申請書類および取得単位数により、下記の申請資格要件を満たしているかの審査を修士課程運営委員会にて行う。
(1) 学位論文および申請書類等が適正に提出されていること
(2) 学位審査の判定時において、修士課程修了の要件に必要な単位取得が見込めること
(3) 「人を対象とする医学系研究に関する倫理指針」、「研究機関等における動物実験等の実施に関する基本指針」等、研究の遂行に際して必要な倫理指針およびCOIに関して適正な手続を経ていること。

3.学位審査委員会の設置

(学位審査委員会の体制)
(1)学位審査委員会は主査1名、副査2名から構成される。
(2)申請者の論文指導を行った指導教員及び論文作成に関わった教員は、審査委員になることはできないものとする。
(3)原則として主査は申請者と同じ分野から、副査は同じ分野から1名、他分野から1名選出することとするが、学位論文の内容から見て、他に適切な委員がいる場合には、その選出は妨げないものとする。

(学位審査委員会の設置方法)

  1. 申請資格が認定された場合は、修士課程運営委員会にて学位審査委員(主査、副査)の候補者を選出し、医学研究科委員会に報告する。
  2. 修士課程運営委員会の報告を受けて、医学研究科委員会において主査・副査を決定し、学位審査委員会を設置する。

4.学位審査委員会の進め方・項目

(1)学位審査委員会の開催日程
主査は学位審査委員会の審査結果の提出期限を考慮して開催日程を調整する。

(2)学位審査委員会の運営
①審査委員会の参加者
学位審査委員会は、基本的には非公開とするが、主査、副査および申請者のほか、参加を希望する者はオブザーバーとして出席することを認める。ただし、オブザーバーの発言は認めない。なお指導教員もオブザーバーとして出席可能とする。また、参加者は全員参加表への記名を義務づける。
②学位審査委員会の進行
委員会の時間・進行方法は下記の進行を基本とするが、詳細は主査が決定する。
ア 主査による委員会の開始の挨拶、司会進行、審査委員・申請者の紹介
イ 申請者のプレンゼンテーション
ウ 審査委員による質疑応答
エ 学位審査の判定

(3)学位論文が満たすべき基準
学位審査判定で提出された論文の評価の基準は以下による。

  1. 研究の目的(研究の必要性や意義・将来への有用性)が明確であること。
  2. 研究目的を達成するための対象・方法が科学的根拠に基づき妥当であること。
  3. 結果・結論が客観的なデータが信頼される形で正確に示され、重要な知見および新規性が示されていること。
  4. 申請論文の記述(本文,図表,引用文献など)が十分かつ適切であること。
  5. 申請論文が関係倫理指針に基づき、適正な手続きと必要な記述がなされていること。

(4)学位審査の判定、報告
学位審査の判定にあたっては、学位審査委員会にて以下の点を評価して修士の学位の授与するに適格であるか否かの判定を行い、修士課程運営委員会に報告する。

  1. 審査委員は専門領域の知識や経験に基づき科学的に審査し、申請論文が論文審査の基準を満たしているかを評価する。
  2. 審査委員は学位申請論文を中心とした研究成果の発表、審査委員との質疑応答等を通じて、申請者の学力、研究能力、態度及び人格等の総合的な評価をする。

5.学位授与の判定

(1)学位審査委員会からの判定結果の報告に基づき、修士課程運営委員会にて学位授与の判定について審議し、結果を医学研究科委員会に報告する。
(2)修士課程運営委員会の報告を受けて、医学研究科委員会において学位授与の判定について審議し、決定する。

6.早期修了

 早期修了については、学位論文審査願等の提出期限までに、早期修了の資格を満たして必要な書類を提出したものに限るものとする。

7.学位審査関係諸規則等

①埼玉医科大学大学院学則
②埼玉医科大学学位規則
③「臨床研究に関する倫理指針と学位申請論文の取扱いについて(学位申請論文に関する3病院の病院長、IRB委員長、倫理委員会委員長との申し合せ)」
④厚生労働省―研究に関する指針についてー
http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/hokabunya/hokabunya/i-kenkyu/index.html

8.学位審査関係の問い合わせ先

保健医療学部事務室
電話:042-984-4801(内線42-3102)
FAX:042-984-4804
Eメール:hmaster@saitama-med.ac.jp

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◆ 看護学研究科修士課程 学位論文評価基準

看護学研究科 学位審査について

履修方法と修了要件

  本研究科では13科目を専攻内各分野の共通科目としています。次に、各分野の専門領域では、特論(講義)及び演習(演習)が、1年次から2年次前期にバランスよく配置されており、希望する研究分野に合わせて必要な科目を履修します。さらに、2年次から配属される特別研究または実践コースにおける課題研究と、1年次から2年次にかけての看護学実習(実践コースのみ)を通じて研究指導教員の指導を受け、2年間で論文を作成します。
 修了要件は、高度実践看護学分野の実践コースでは、共通科目8単位以上、専門科目の特論及び演習、実習、課題研究(または特別研究)、20単位以上の計32単位以上の履修が、高度実践看護学分野の論文コースまたは生活支援看護学分野では、共通科目8単位以上、専門科目の特論及び演習、特別研究、20単位以上の計32単位以上の履修が修了要件となります。

研究指導の方法と論文審査の概要

  入学時から、専攻の領域責任者または他の研究指導教員が研究を指導します。なお、入学後に研究指導教員の変更を希望する場合は、看護学研究科委員会の承認を必要とします。
 2年次前期には、研究計画書をもとに実際にデータ収集等の研究活動に入ります。研究の着手にあたって埼玉医科大学倫理審査委員会への申請等の手続きをとる必要があります。研究の遂行にあたっては、教員の個別的な指導が主となりますが、学内の研究計画発表会に参加して、研究科の他のスタッフや院生から評価・助言を受けます。2年次の12月に学内で研究成果の公開発表を行い、その後修士論文を提出します。提出された修士論文は、看護学研究科委員会に設けられた学位論文審査委員会で審査され、論文に関連する科目の最終試験が行われます。

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◆ 埼玉医科大学大学院看護学研究科修士課程

修士論文審査基準

 修士論文(特別研究論文と課題研究論文)に関する審査基準は以下のとおりである。
なお、論文の審査は、倫理審査委員会またはIRBの審査において承認を得たものについて
行う。

Ⅰ 特別研究論文(8単位)

  1. 研究内容は看護学上の意義を有するか、あるいは看護実践の専門性の向上に意義を有している。
  2. 文献検討が十分に行われ、かつその結果が適切に活用されている。
  3. 研究目的が明確である。
  4. 研究目的に対応して、適切な研究デザイン及び研究方法である。
  5. 必要なデータが十分に収集できている。
  6. データを適切に分析できている。
  7. 研究目的にかなった結果が導きだされている。
  8. 考察は、結果と先行研究とのディスカッションが論理的である。
  9. 結論は、得られた結果とその意義が明確に述べられている。
  10. 学位審査での発表内容は、研究の内容を十分に伝えている。

Ⅱ 課題研究論文(4単位)

  1. 研究内容は課題に即したものであり、かつ看護実践の質の向上に意義を有している。
  2. 文献検討が行われ、かつその結果が適切に活用されている。
  3. 研究の目的に対応して、適切な研究デザイン研究方法である。
  4. 必要なデータが収集できている。
  5. データは適切に分析できている。
  6. 看護実践の質向上に資する結果が得られている。
  7. 考察は、結果と先行研究とのディスカッションが行われている。
  8. 論文の形式がとられている。
  9. 学位審査での発表内容は、研究の内容を伝えている。

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