病院長 片山 茂裕


  埼玉医科大学病院は、主として埼玉県の西部、北部を中心とした地域の医療を担っていると同時に、特定機能病院として
 埼玉県全域の医療をも担当しております。また、日本医療機能評価機構による認定を受けています。

  私どもは、『すべての病める人に、満足度の高い医療を行う』を基本理念とし、病院の基本方針として
     1.すべての病める人々にまごころをもって臨む
     2.安全で質の高い医療の実践
     3.周辺医療機関との協力
     4.高い技能、豊かな心を持つ人材の育成
     5.より幸せとなる医療を求めた研究の推進
 を掲げております。
 これを実践するために、それぞれの専門診療科は質の高い専門医療を提供するとともに、患者さんを中心とした医療を行う
 ような全病院的組織を作り、診療科が協力してPatient Orientedを実現することを目標としております。

  大学病院というと専門的な医療に偏りがちに思われるかもしれませんが、私どもの病院はこの地域の特性から、多くの
 救急患者を受け入れ、日常良く遭遇する急性疾患を診療する機会も多く、新しい臨床研修制度がめざすプライマリケアや
 全人的医療の研修に大変適した条件を持っているといえます。

  多彩なプログラムの設定、研修指導医のセミナー、スキルスラボの設置などにより研修制度をより充実したものとする
 準備をしておりますが、真に実のある研修は、研修医の皆さんがしっかりした目標を設定して、自ら学ぶ姿勢を持つことが
 最も大切であることを忘れないでいただきたいと希望しております。





プログラム責任者
依田哲也


 埼玉医科大学病院は大学病院として高度な専門的治療を提供するとともに、埼玉県西部、北部を中心とした地域病院としての機能も併せ持っています。その中にあって歯科口腔外科も専門的な口腔外科疾患はもとより、一般歯科から有病者歯科、救急歯科、矯正歯科に至るまで幅広い口腔疾患に対応しています。

 初期研修は2年コースです。1年目の9ヶ月間を埼玉医科大学病院歯科口腔外科、3ヶ月を川越にある埼玉医科大学総合医療センター歯科口腔外科で研修します。2年目は埼玉医科大学病院で7ヶ月間の歯科研修の他に3ヶ月間の麻酔研修と2ヶ月間の救命救急研修が組まれています。
 歯科および口腔外科研修は指導医とのマンツーマンによる臨床研修が中心で、その他にもカンファレンスや講義等の多彩な内容となっています。指導医の出身大学は、北は北海道大学から南は鹿児島大学まで学閥にとらわれないリベラルな雰囲気であり、口腔外科だけでなく矯正、歯周病、補綴、口腔心身症などを専門にするスタッフもおります。熱意のある指導医体制で研修医の皆さんをお待ちしています。また敷地内の研修医寮、研修医委員会によるメンタルサポート、各種スポーツ大会の参加などの福利厚生も充実しています。

 今後の高齢化社会を鑑みると、心疾患や内科系疾患などを有した患者への対応を習得することは不可欠でしょう。また、例えばインプラント治療においては顎骨への埋入はもちろんですが、内科的背景を考慮しながら、歯肉の管理、咬合の付与まで一貫した研修を受けることができます。同様に顎関節症に対しても、外科的治療から心理的な管理まで歯科大学での診療科の枠にとらわれない総合的な診療の習得が可能です。
医科と歯科は大学教育では分かれていますが、本来は両者に垣根があるようなものではありません。医療全体の中におけるひとつの歯車として歯科ないし歯科口腔外科があると考えます。その意味で歯科大学病院では得ることのできない体験ができると思います。

 卒後の最初の研修は一生を左右する大事なものです。歯科的な治療技術を向上させることも重要ですが、医療の本質、疾患ではなく患者さんを治す医療とはどのようなものかをしっかりと身につけることはさらに重要なことです。興味がある諸君、一度見学に来てみて下さい。