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小児外科

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小児外科

診療内容・専門分野

1)特徴
 小児外科で治療する病気は時として成人に至るまで医療が必要になる場合があります。「成育医療」とは胎児期、新生児期、乳幼児期、学童期、思春期を経て次世代を育成する成人期に至るまでの短期的または長期的な病気に対する医療を意味します。当科はこの成育医療センターの中で産婦人科、新生児科を含む小児科、その他の専門家の先生方と連携して診療を行っています。
 2020年から腹腔鏡・胸腔鏡手術を多く行ってきたメンバーが加わり、多くの疾患で腹腔鏡・胸腔鏡手術が可能となりました。また、泌尿器科領域疾患についても小児泌尿器科専門医師とともに治療にあたっております。

2)診療内容
・小児外科は新生児から15歳ぐらいまでのお子さんを対象として、脳・心臓・骨を除いた病気の外科的な治療を行います。
・急患のお子さんについては24時間365日体制で、小児科の先生と協力しながら随時診療を行っています。
・当科はお子さんの負担が少なく、整容性の高い内視鏡外科手術(腹腔鏡・胸腔鏡手術)を日本内視鏡外科学会技術認定取得者のもとで安全に留意して行っています。
・重症心身障害や神経難病疾患を抱えたお子さんに対しても生活の質の向上(Quality of Life)が外科的治療で可能であると判断したときはご家族と十分ご相談した上で、内視鏡外科手術などの侵襲の少ない治療によりサポートいたします。
・侵襲の少ない手術症例につきましては、1泊2日の短期滞在型手術が可能な場合もあります。ご希望があれば当科外来までお問い合わせください。
・ご家族の意向を尊重して診療を行うようにしており、入院の際に付き添いが難しいご家庭のお子さんにも対応しております。

当科では「侵襲が少なく、整容性の高い内視鏡外科手術」を多くの疾患で行っております。
当科は「腹腔鏡下胆道閉鎖症手術」の認定施設で、保険診療で行っております。


腹腔鏡下胆道閉鎖症手術

 胆道閉鎖症とは、胆汁の通り道である胆管が生まれつきまたは生後間もなく完全につまってしまい、胆汁を腸管(ちょうかん)内へ排泄できなくなってしまう病気です。下図のように胆管(たんかん)の閉塞にはいろいろなタイプがあります。病気の原因は未だにわかっていません。

 診断には、血液検査・尿検査・肝胆道シンチグラム・腹部超音波検査などを行いますが、黄疸を示す他の病気(乳児肝炎、肝内胆管低形成、代謝性疾患など)との鑑別が非常に難しく、術前に確定診断はつけられません。そのままにすると黄疸、肝硬変が進行し、また脂肪や脂溶性ビタミンの吸収不良が生じて、頭蓋内出血を生じることもあります。そこで、胆道閉鎖症が疑われれば、早期に手術(術中所見や胆道造影)により確定診断をつける必要があります。
  手術で胆道閉鎖症の診断が確定した場合には胆道閉鎖症手術を行います。多くの場合には肝臓から出てすぐ(肝門部)の胆管が閉塞しているため、肝臓外の胆管をすべて切除して肝門部を腸管で覆うように吻合する肝門部空腸吻合術(葛西手術)を行います。
 当院では本術式にも腹腔鏡手術(腹腔鏡下胆道閉鎖症手術)を導入しており、保険診療で行うことができる埼玉県唯一の認定施設です。腹腔鏡手術ではカメラの拡大視効果により、微細な部分まで観察し、緻密な手術を行うことができますが、技術的に高難度であることから施設基準が設けられております。



【腹腔鏡下胆道拡張症手術】

 胆汁は栄養の吸収を助ける消化液です。肝臓で作られて、胆道を通って十二指腸に流れます。膵液は蛋白質を消化する消化液です。膵臓で作られて、膵管を通って十二指腸に流れます。胆道と膵管は膵臓の中を通って同じファーター乳頭というところから十二指腸に出ますが、それぞれは混ざり合わないようになっています。
 先天性胆道拡張症は、ほぼすべての症例で胆道と膵管がファーター乳頭の手前で合流してしまう膵・胆管合流異常症を合併しています。これによって胆汁と膵液が胆管内で混ざり合うと、胆管内に蛋白質の塊(蛋白栓)ができます。蛋白栓が詰まることで、胆汁うっ滞・黄疸や膵炎を引き起こし、腹痛の原因となります。また、胆管癌の発生する可能性が増加します。
 治療として、肝臓外の胆管を切除します。胆汁は膵液と混ざらないように通り道を作り直す全身麻酔下での手術が必要となります。膵臓側の胆管は、膵管に合流するぎりぎりの位置で縛って切断します。肝臓側の胆管は、主に肝臓に近い総肝管という位置で切って、胆嚢ごと胆管を摘出します。これを肝外胆管切除といいます。肝臓側の残った胆管は、中が狭くなっていないかを確認し、狭い場合はそこを切り開くなどして胆管内腔を広くする胆管形成を行います。肝臓側の胆管から十二指腸までの通り道が切除されることになるので、小腸を一部切り離して作り直します。これを胆管空腸吻合といいます。

 もともとは、右上腹部を肋骨に沿って斜めに切る開腹手術で行われていましたが、当科では臍と、その他4か所ほどの小さな傷(5mm程度)から細い道具を入れる、腹腔鏡手術を導入しました。傷が小さいだけでなく、カメラで細かいところまで拡大して見ながら手術することが可能です。日本内視鏡外科学会の小児外科領域における技術認定医や、その他小児高難度腹腔鏡手術の経験が豊富なスタッフが手術を担当いたします。





【単孔式腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術】

 実際の手術外観です。術者だけでなく、複数の医師で確認をしながら手術を行います。

 腹腔鏡で見たお腹の中(腹腔内)の様子です。矢印のトンネルのような部分から腹腔内の腸管などが鼠径部に向かって脱出します。腹腔鏡手術では拡大視効果により安全かつ確実な手技が可能です。また、将来的に反対側も鼠経ヘルニアになる可能性があると判断した場合は、同時に反対側も根治術を行うことができます。

 術後5日目の写真です。従来の鼠径ヘルニア手術と異なり傷はほとんど残りません。手術翌日からのシャワー浴も可能です。


【急性虫垂炎に対する治療】

 虫垂炎は発症からの経過時間によって重症度が大きく左右されます。当科では術前に重症度を評価し、重症度に見合った治療法を選択しています。
 通常の虫垂炎については基本的には鼠径へルニアと同様に整容性に優れた単孔式腹腔鏡下虫垂切除術を行っています。虫垂の炎症が進行し、虫垂穿孔から膿瘍形成型虫垂炎に至った症例については抗菌薬の投与を行い、必要に応じて膿瘍穿刺排膿を併用する保存的治療を行っています。虫垂炎は再燃することが多いので、炎症が鎮静化して退院後に、原則として約3か月程度で単孔式腹腔鏡下虫垂切除術を行っています。


[単孔式腹腔鏡下虫垂切除術]


 虫垂の炎症が強くない場合は臍部から腹腔鏡と鉗子(または超音波凝固切開装置)を挿入し、虫垂を臍部から体外へ引き出した後に虫垂を切除します。 虫垂の炎症が高度で、癒着剥離操作が必要と判断された場合や虫垂を臍部から体外へ引き出せない場合は必要に応じて臍部以外に1-2本のミニポートを追加して安全に虫垂切除を行います。鉗子が1〜2本増えることで有効な剥離操作が行えるだけでなく、膿性腹水で汚染された腹腔内の洗浄も効果的に施行できます。

【低侵襲手術】

 当科では安全性を保持したままで整容性の高い手術を内視鏡外科手術以外でも取り入れています。肥厚性幽門狭窄症や先天性腸閉鎖手術などに対しては臍内切開による手術を基本とし、良好な結果が得られています。

当診療科の対象疾患は次のようになっております
頸部疾患:正中頸嚢胞、梨状窩瘻、側頸瘻
胸部疾患:肺嚢胞性疾患、先天性横隔膜ヘルニア、自然気胸、漏斗胸
上部消化管疾患:食道閉鎖症、食道アカラシア、胃食道逆流症、新生児胃破裂、胃軸捻転症、胃十二指腸潰瘍、肥厚性幽門狭窄症、先天性十二指腸閉鎖症(狭窄症)、上腸間膜動脈症候群
小腸:大腸疾患:腸回転異常症、先天性小腸閉鎖症、壊死症腸炎、胎便性腹膜炎、メッケル憩室、消化管重複症、炎症性腸疾患、腸間膜嚢腫、急性虫垂炎、腸重積症、消化管ポリープ、下部消化管穿孔
直腸・肛門疾患:ヒルシュスプルング病(類縁疾患を含む)、鎖肛(直腸肛門奇形)、痔瘻、直腸脱、肛門周囲膿瘍、裂肛
肝臓・胆道系疾患:胆道閉鎖症、胆道拡張症(膵・胆管合流異常症)、胆嚢結石症(胆石症)、門脈圧亢進症
膵臓・脾臓系疾患:膵嚢胞、膵炎、膵形成異常、脾腫、脾嚢胞、脾腫瘍
泌尿生殖器疾患:膀胱尿管逆流症、腎盂尿管移行部狭窄症、卵巣嚢種、尿道下裂、精巣捻転症
腫瘍性疾患:
神経芽腫、肝芽腫、腎芽腫、横紋筋肉腫、膵腫瘍、奇形腫(卵巣、後腹膜、胸部など)
体表・その他の疾患:鼠径ヘルニア類縁疾患、臍ヘルニア (圧迫療法含む)、停留精巣、臍帯ヘルニア、腹壁破裂
当診療科では次のような症状を扱っております
・繰り返し嘔吐する(乳児)
・便が出ない、出づらい・・・・・・(2016年7月より便秘に特化した外来が始まりました)
・お腹が張っている(腹部膨満)
・お腹を痛がる
・血を吐いた
・血便が出る
・黒い便が出る
・便の色が変である
・体が黄色い(黄疸)
・食べ物以外の物を飲み込んだ(異物誤飮)
・食べ物以外の物を吸い込んだ(異物誤嚥)
・胸が変形している
・体表に奇形がある
・臍が出ている
・股のところが張れている

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お問い合わせ先

※電話でのお問い合わせの受け付け時間:午前8時30分から午後5時30分まで

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[診察時間] 平日9:00〜17:00
[受付時間] 平日8:30〜17:00

初診の方、予約の無い方の受付時間は8:30〜11:00までとなっております。

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