産婦人科

産婦人科
産婦人科
Department of Obstetrics & Gynecology
県西部の三次医療機関として、正常分娩や良性婦人科疾患ばかりではなく
あらゆる産科合併症に対応できる設備を整えています。

診療部長ご挨拶

当科は、県西部の三次医療機関として、正常分娩や良性婦人科疾患ばかりではなく早産や母体合併症あるいは胎児先天異常のようなあらゆる産科合併症に対応できる設備を整え年間500例以上の分娩を取り扱っています。
また、不妊症については一般不妊治療の他に体外受精を実施しており、年間約200例の実績を有しています。
さらに、骨盤臓器センターとして骨盤臓器脱に対する内視鏡下手術も含めた多彩な外科的手術を、ゲノム医療センターとして稀少疾患の遺伝カウンセリングと様々な出生前遺伝学的検査を、更年期障害に対するホルモン補充療法や、婦人科良性疾患に対する様々な開腹・内視鏡下手術などを、それぞれ実施しています。

このほかに、大学病院の近隣に産婦人科標榜施設が存在しないことから、プライマリ・ケア、一次救急患者さんも数多く受診していただいています。
産婦人科疾患全般について不安や疑問のある場合には相談にいらしてください。
産婦人科 亀井 良政
運営責任者、教授
亀井 良政 KAMEI, Yoshimasa

診療内容・専門分野

産科・婦人科には、大きく分けると、周産期医学(正常妊娠・分娩を管理し、異常妊娠・分娩の救急治療をする分野)、婦人科腫瘍学(子宮癌、卵巣癌など悪性腫瘍の総合治療をする分野)、生殖内分泌学(思春期から生殖期、更年期、老年期まで女性のライフサイクルにおこる諸問題を総合治療する分野)の三分野があります。

これで御理解いただけるように、産科・婦人科は、女性の一生におこる困ったこと、つらいこと、その他、いろいろなご病気について、なんでも御相談においでいただくことができる診療科です。

産科・婦人科には、各分野の新しい診断法と治療法に習熟した医師が多数在籍しております。また、小児科、内科、外科などと密接に連携して治療にあたることができます。

国際医療センターとの機能分担

埼玉医科大学病院産科・婦人科と国際医療センター婦人科腫瘍科とは次のように役割分担しています。

国際医療センター婦人科腫瘍科

子宮頸癌・子宮体癌・卵巣癌など、婦人科悪性腫瘍患者の手術・抗癌剤の投与・放射線療法およびその後のフォローアップを行います。

埼玉医科大学病院産科・婦人科

  • 子宮筋腫・卵巣腫瘍・子宮内膜症などの婦人科良性腫瘍患者の手術・フォローアップおよび経過観察を行います。
  • 妊婦健診・ハイリスク妊婦および合併症を持つ妊婦の管理・胎児超音波検査・遺伝カウンセリング・分娩および産褥の管理・流産や異所性妊娠に対する手術など、妊娠全般に関する医療を行います。
  • 不妊症・習慣流産など生殖に関する検査および治療を行います。
  • 月経異常・月経困難症・月経の周期の乱れ・性感染症に関して、検査と治療を行います。
  • 更年期障害・子宮脱など熟年女性の悩みに対して医療を提供します。

患者さんおよび患者さんを紹介してくださる先生方への受診案内

  • 悪性腫瘍の患者さんおよび悪性腫瘍の可能性が高いと考えられる患者さんは、まず国際医療センター 婦人科腫瘍科を受診してください。
  • 妊娠している女性および妊娠に合併した腫瘍や細胞診異常の患者さんは、まず埼玉医科大学病院 産婦人科を受診してください。
  • 子宮筋腫などの良性疾患、月経異常・不妊症・更年期障害・子宮脱の患者さんも、まず埼玉医科大学病院 産婦人科を受診してください。
  • 子宮癌検診をご希望の方、ご自身の病気が悪性疾患かどうかわからない方は、まず埼玉医科大学病院 産婦人科を受診してください。検査を行った後、どちらの病院での治療が適切かを判断させていただきます。

主な症状

  • 初経が来なくて心配な方
  • 生理不順や月経痛で、通学やお仕事に困難のある方
  • 子供が欲しいのになかなか妊娠しない方
  • 前に流産をして次回の妊娠が不安な方
  • 前回の妊娠が、早産だったため、今回も心配な方
  • 新しい避妊法について知りたい方
  • セックスの時の痛みがつらい方 セックスができなくて手術を希望される方
  • 不正出血や生理の量が多いため、癌や子宮筋腫が心配な方
  • のぼせ、ほてり等でお悩みの方(女性)
  • トイレが近く外出のおっくうな方
  • 骨粗鬆症が心配な方
などについて、御心配されている方、また御相談のある方は産科・婦人科にお越しください。

専門外来・特殊外来

初診の患者さんは、午前中の外来にご来院ください。以後は、ご希望により、専門外来・特殊外来で、診療させていただくことができます。

妊婦外来

妊娠している患者さんの診療を目的とします。妊娠中の適切な管理と指導により、よいお産をめざすとともに、妊娠中に発生する問題点を早期に発見することをめざします。
月から土曜日 受付時間は9:00から13:00 完全予約制

リプロダクション外来

不妊症カップルの検査・治療を目的とします。午前中の一般外来とともに、ひとりひとりの必要に応じ、子宮鏡を含む系統的で総合的な検査をおこないます。また、排卵誘発、人工授精、体外受精・顕微授精を含む総合的治療を提供します。
月曜日 受付時間は9:00から10:00
火から金曜日 受付時間は10:00から11:00
土曜日 受付時間は10:00から11:30
月・木曜日 受付時間は14:00から16:30 完全予約制

超音波外来

専門医による出生前胎児診断などを目的とします。
月・金・第2火曜日 受付時間は14:00から16:00 完全予約制

遺伝外来

羊水染色体/遺伝子検査、絨毛染色体/遺伝子検査、NIPT・コンバインド検査などの、染色体異常に関わる出生前診断や、様々な疾患の遺伝子診断や遺伝相談に個別に対応しています。予約制によりお一人あたりの時間を十分に確保して遺伝カウンセリングを行います。相談内容によっては小児科をはじめ他科の専門医や遺伝カウンセラーをまじえたチームで対応します。 火曜日 受付時間は15:00から16:00
水曜日 受付時間は14:30から16:30 完全予約制

妊娠と薬相談外来

「持病で飲んでいる薬の胎児への影響が心配」、「妊娠していると知らずに飲んでしまった薬の胎児への影響が心配」など妊娠中のお薬の使用について、専門の医師・薬剤師が妊娠と薬情報センターと連携しながらご相談に応じます。
水曜日 受付時間は16:00 完全予約制

女性骨盤底医学センター外来

更年期障害、骨粗鬆症など、閉経前後からの女性の健康問題を扱います。特に尿漏れなどの排尿障害や性器脱(膀胱や子宮の下垂)に関して手術治療を含めてご相談にのります。
月曜日 受付時間は9:00から12:00
火・金曜日 受付時間は14:00から16:00  完全予約制

子宮鏡外来

子宮内膜ポリープや子宮粘膜下筋腫の術前検査、不妊症スクリーニング検査を主な目的に行っています。外来にて検査の説明後に医師が予約いたします。
火曜日 受付時間は14:00から16:00
木曜日 受付時間は11:00から12:00 完全予約制

思春期外来

小、中、高校生の婦人科的なトラブルの相談にのります。無月経、月経困難症、性感染症などの相談、診察、治療を行います。思春期女性に配慮した診療を行います。
木曜日 受付時間は14:00から16:00 完全予約制

助産師外来

妊娠中から出産後の母子のサポートを目的としています。妊娠中は保健指導を中心とし、出産後は母乳相談や育児相談を行います。また、乳腺炎など乳房トラブルに対応し必要なケアを行います。外来は助産師が担当します。
火曜日 完全予約制

院内助産施設

順調な妊娠経過の方を対象に、院内助産担当の助産師が妊娠中から出産後まで関わります。出産は産婦さんが望むスタイルで、できる限り自然で安全なお産ができるように寄り添います。緊急時は産科医師・小児科医師と連携し対応できるようにしています。
月から土曜日 受付時間は8:30 から11:00 完全予約制(妊婦外来に準じてます)

院内助産施設

近年、全国的な産科医不足が叫ばれていますが、埼玉県でも近隣地域のお産を扱う医療施設の減少は深刻な問題となっております。南館2階の産科部門は以前より地域周産期母子医療センターとしてハイリスクを含め多くの母体搬送患者さんの受け入れを行い地域周産期医療の一環を担って、年間約250~300件の搬送があります。

南館3階の院内助産施設は、助産師が妊婦さんに寄り添い自然でアットホームな良さを取り入れたお産システムです。順調な妊娠経過の経産婦さんを対象に、妊婦さんが望むスタイルでお母さんが持つ「産む力」と赤ちゃんが持つ「産まれる力」を引き出し、できる限り安全なお産が行えるように医師の協力のもと、お一人おひとりを担当助産師がお手伝いをします。 院内助産室は個室となっており、お産から退院まで赤ちゃんと一緒に過ごし母乳育児等が順調に経過できるようにサポートします。また、ご家族も退院まで同じ部屋で過ごすことが出来ます。

当院では、今後助産師の活躍の場を多く作り、医師は母体搬送やハイリスクの妊婦さんを今まで以上に対応できるようなより良い環境づくりを行っていきます。院内助産施設のお問い合わせは、産婦人科外来受診の際スタッフへご連絡ください。
院内助産施設1広い助産室の様子
院内助産施設2助産師が寄り添いサポートします(イメージ)

研究のご案内

当科において体外受精を初めて受けられる方を対象に、生産率予測モデル作成のためのWeb上でのアンケート調査を実施しております。詳しくは下記をご覧ください。
日本における体外受精・胚移植後の生産率予測モデル作成のための疫学調査

病気の説明と治療方法

治療方法を全て開く
子宮筋腫
症状
過多月経、不正性器出血、月経困難症、不妊症
治療方法
子宮内膜症
症状
月経困難症、性交痛、骨盤痛、不妊症
治療方法
子宮内膜ポリープ
症状
不正性器出血、月経異常、不妊など
治療方法
子宮腺筋症
症状
月経困難症、過多月経
治療方法
骨盤内炎症性疾患
症状
下腹部痛・発熱・消化器症状(便秘・下痢・嘔吐など)
治療方法
骨盤臓器脱
症状
主な症状はこちら
治療方法
卵巣腫瘍
症状
腹部膨満感、下腹部痛、頻尿、便秘など
治療方法
不妊症
症状

治療方法
流産
症状
腹痛、性器出血
治療方法
胎児発育不全
症状
自覚症状がない場合が多いです。
治療方法
習慣流産
症状
流産を3回以上繰り返した場合
治療方法
妊娠高血圧症候群
症状
血圧の上昇、頭痛、閃輝暗点(目の前がチカチカする)、むくみ、たんぱく尿、胎児発育不良など
治療方法
妊娠糖尿病
症状
高血糖
治療方法
多胎妊娠
症状
息切れや動悸、ふらつき、感染症、あざや鼻血、歯茎からの出血
治療方法
切迫早産
症状
お腹の張りや痛み、性器出血、破水感など
治療方法
子宮頸管無力症
症状
子宮収縮を伴わない子宮口の開大、子宮頸管の短縮など
治療方法
常位胎盤早期剥離
症状
腹痛、性器出血、子宮収縮
治療方法
前期破水
症状
水っぽい帯下、発熱、腹痛等
治療方法
前置胎盤
症状
性器出血
治療方法
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