形成外科・美容外科

形成外科・美容外科
形成外科・美容外科
Department of Plastic , Reconstructive and Aesthetic Surgery
外科系の専門領域として形成外科のあらゆる分野に精通し、
生活の質 "Quality of Life" の向上に貢献しています。

診療部長ご挨拶

埼玉医科大学形成外科は、1980(昭和55)年5月に診療科として発足しました。初代診療科長は赤川徹弥教授でした。赤川教授は1987(昭和62)年6月に東京大学口腔外科へ転出し、1988(昭和63)8月から福田修教授、1998(平成10)年5月から中塚貴志教授、2010年(平成22)年4月より市岡滋が診療部長を務めています。開設から40年以上の歴史を有し、臨床・教育・研究体制が十分に確立しています。

形成外科とは、身体に生じた組織の異常や変形、欠損、あるいは整容的な不満足に対して、あらゆる手法や特殊な技術を駆使し、機能のみならず形態的にもより正常に、より美しくすることによって、生活の質 "Quality of Life" の向上に貢献する、外科系の専門領域です。

当科はとくに褥瘡、糖尿病性足潰瘍、重症軟部組織感染など一筋縄では治らない難治性の創傷治療を主軸としており、先駆的にチーム医療を践し、全国トップレベルの症例数を有しています。それ以外に唇裂・口蓋裂などの先天疾患、皮膚・軟部腫瘍、外傷、熱傷、顔面骨骨折、瘢痕拘縮、眼瞼下垂など形成外科のあらゆる分野に精通し、日々質の高い医療を提供しています。
形成外科 市岡 滋
診療部長、教授
市岡 滋 ICHIOKA, Shigeru

診療内容・専門分野

形成外科とは

形成外科はひとことで言うと、体の表面の組織(皮膚、皮下脂肪、毛髪、爪、など)に現れる変形や機能障害を治療する外科です。体の表面の組織であれば、顔・頭から足までいろいろな疾患を治療しています。また、顔や手の変形・機能障害の場合は、必要に応じて骨に対する手術を行うこともあります。

主な疾患

1.外傷
2.難治性潰瘍
血管内治療での血行再建をご希望の患者さんは、火曜日午前の新井医師の専門外来を受診してください。

3.小児の先天性疾患

水曜日午前(時岡教授・石川助教)が専門外来です。

4.皮膚腫瘍・皮下腫瘍

5.瘢痕・ケロイド

6.眼瞼下垂、睫毛内反(さかさまつげ)

7.美容皮膚科、レーザー治療

火曜日午後が専門外来です。

8.頭蓋顎顔面外科

水曜日午前(時岡教授)が専門外来です。
埼玉医科大学病院は先進医療「顔面骨または頭蓋骨の観血的移動術(頭蓋顎顔面外科)」および「実物大臓器立体モデルによる手術計画」の実施医療機関として厚生労働省の認可を受けています。

9.巻き爪(陥入爪)

10.腋窩多汗症

11.リンパ浮腫

主な症状

1.外傷
熱傷(やけど)、顔面外傷など、皮膚・軟部組織など体の表面の外傷。
顔面骨骨折の治療は形成外科で行います(整形外科ではありません)。
埼玉医科大学国際医療センターの開院にともない、救急診療を以下のように分担しています。
  • 軽症~中等症:埼玉医科大学病院(毛呂山)
  • 重症(高エネルギー外傷、気道熱傷を伴う全身熱傷など):埼玉医科大学国際医療センター(日高)

2.難治性潰瘍
  • 褥瘡、重症虚血肢、糖尿病性足潰瘍・壊疽(えそ)、手術・外傷・熱傷後の治りにくい傷など
  • 難治性潰瘍(褥瘡、糖尿病性足潰瘍、壊死性筋膜炎、骨髄炎)については国内トップクラスの診療実績です。
  • 褥瘡や足潰瘍・壊疽に対して再建手術を積極的に行っております。
  • 重症虚血肢では血管外科、当科非常勤の循環器内科医と連携して治療を行います。
  • 足潰瘍・壊疽ではなるべく機能的な足を長く残すような治療を行っています。
  • 足潰瘍治療後の再発予防のため、専門の装具外来を行っております。
潰瘍がない方も含めて、靴でお困りの方を対象とした専門外来を開設しています。
3.小児の先天性疾患
  • 口唇口蓋裂:外見だけでなく、歯のかみ合わせや言葉の発達に配慮した総合的治療を行っています。
  • 手足の疾患:合指症・多指症など
  • 耳の疾患:小耳症・埋没耳・副耳・耳瘻孔(ろうこう)など
  • その他:へそヘルニア(でべそ)、小児の皮膚腫瘍など
いずれの疾患の場合でも、お子さんの成長に合わせた治療をモットーとしています。
4.皮膚腫瘍・皮下腫瘍
  • 良性腫瘍:粉瘤(ふんりゅう、アテローム)、脂肪腫、いぼ、黒子(ほくろ)など
  • 悪性腫瘍:皮膚悪性腫瘍切除による皮膚欠損を整容面に配慮し、再建手術を行っています。
その他、体の表面の腫瘍について、お気軽にご相談ください。


5.瘢痕・ケロイド
  • 外傷や手術の傷あとを目立たないよう治療します。
  • 状態に合わせて、手術、放射線治療、注射、軟膏などによる治療を行っています。

6.眼瞼下垂、睫毛内反(さかさまつげ)
  • 眼瞼下垂ではまぶたの皮膚が垂れ下がったり、まぶたが開きづらくなり、物が見えにくくなります。 それらの症状に対して手術治療を行います。
  • 高齢者、若年者どちらの睫毛内反(逆さまつげ)の治療も行っています。

7.美容皮膚科、レーザー治療
  • しみ、ほくろなどに対して、治療を行います。(基本的には自費診療です。)
  • レーザーはQスイッチルビーレーザー、Vビームレーザー、炭酸ガスレーザーなどがあります。
  • レーザー以外に、レチノイン酸(ビタミンA誘導体)およびハイドロキノン乳酸という2種類の外用薬でしみ・くすみを薄くすることもできます。

8.頭蓋顎顔面外科
  • 頭蓋顎顔面外科とは、頭や顔の変形に対して、骨を切る・移動する・移植する等の手術によって治療する分野です。
対象疾患
  • 顔面骨骨折などの後遺症で顔の一部がへこんでいる
  • 頭蓋骨早期癒合症:アペール症候群、クルーゾン病など
  • 口唇口蓋裂などによる、顔面骨の変形・かみ合わせの異常

9.巻き爪(陥入爪)
  • 陥入爪では足の爪の角や側面が皮膚に食い込んで痛くなります。
  • 爪の湾曲が強い場合は巻き爪と呼ばれることもあります。
  • 当院では保存療法・複数のワイヤー療法、手術から最適な治療を行っています。
10.腋窩多汗症
  • 脇の汗、洋服の汗シミ、お困りではないでしょうか?
  • 原発性腋窩多汗症(ワキの多汗症)は保険適応で治療可能で治せます。
  • 当院では患者さんの症状を総合的に判断して、最適な治療を行っています。
11.リンパ浮腫
  • 症状や希望に合わせて、マイクロサージャリーによるリンパ管静脈吻合や圧迫療法を行います。

病気の説明と治療方法

治療方法を全て開く
褥瘡
症状
圧やズレの力がかかる部位における皮膚の発赤や組織壊死
治療方法
下肢難治性潰瘍
症状
下肢における傷が、真皮をこえる深さに達し、なかなか治らない。
治療方法

入局希望・見学希望の方へ

当科は40床という国内トップクラスの形成外科病床を有し、外傷、難治性創傷、小児先天性疾患、顎顔面外科、皮膚・軟部腫瘍、美容医療など多岐にわたる分野を網羅しています。特に難治性創傷(褥瘡、糖尿病性足潰瘍、壊死性筋膜炎、骨髄炎)の分野では国内トップクラスの診療実績であり、最先端の医療を提供し、学会等で高い評価を得ています。

形成外科領域専門研修の詳細は、日本形成外科学会 形成外科 専門医制度をご覧ください。 興味のある方は、下記へお問い合わせ下さい。
問い合わせ先
担当:医局長 齋藤 順平
Email:saitama.keisei@gmail.com
診療に関するお問い合わせは形成外科外来へお電話下さい(TEL:049-276-1288
EnglishFrenchGermanItalianPortugueseRussianSpanish