皮膚科

皮膚科
皮膚科
Department of Dermatology
アトピー性皮膚炎や乾癬の全身療法、手術に力を入れ
地域の病診連携も積極的に推し進めています。

診療部長ご挨拶

皮膚は人体最大の臓器と言われており、全身を覆い外界から体内を保護し、免疫機能や感覚機能を備え、生命を維持しています。毛や爪、汗腺なども皮膚の一部です。皮膚にはその広さと機能の多様性ゆえに多くの疾患があります。
当科ではその皮膚に関わるすべての疾患を扱っております。

外来診療では一般外来に加え、アトピー性皮膚炎や乾癬、腫瘍、真菌症等の専門外来も設置しており、生物学的製剤など新しい治療まで実施可能です。
入院診療では豊富な人員で対応しており、きめ細やかな全身の局所処置や高度な薬物療法まで対応可能です。手術は日帰りの手術から全身麻酔による高度な手術まで実施しております。

地域の先生方とも密に連携させていただいており、多くのご紹介を頂いております。地域の核となり責任を持った診療ができるよう所属医師は日々新しい知識の習得に努めております。皮膚に関するお悩みはわれわれにお任せ下さい。
皮膚科 常深 祐一郎
診療部長、教授
常深 祐一郎 TSUNEMI, Yuichiro

診療内容・専門分野

●皮膚科で診療をおこなう疾患には、湿疹、じんましん、乾癬、とびひ、ヘルペス、みずむし、ほくろ、皮膚がん、水疱症、うおのめ、巻き爪、薬疹、皮膚潰瘍、血管腫、やけどなどさまざまな皮膚疾患があります。当科ではこれらの皮膚疾患を幅広く診療しています。対象年齢も乳幼児から高齢者まで全年齢をカバーしています。

●治療は内科的な薬物療法(抗菌薬、抗ウイルス薬、免疫抑制薬、生物学的製剤など)から外科手術や光線療法(紫外線療法)、レーザー治療まで幅広く実施しています。
皮膚科外来外来受付
皮膚科手術外来手術室
皮膚科光線療法室光線療法
皮膚科レーザー治療室レーザー治療
●外来での診療に加え、重症例にも対応し入院加療も積極的に行っています。蜂窩織炎や壊死性筋膜炎などの重症の細菌感染症や顔面や強い疼痛、麻痺を伴う帯状疱疹、スティーブンス・ジョンソン症候群や中毒性表皮壊死融解症等の重症薬疹、糖尿病性壊疽・皮膚潰瘍、うっ滞性皮膚潰瘍、広範囲熱傷などは入院で治療が必要になります。また、小型の良性腫瘍は外来で手術を行いますが、一定以上の大きさの良性や悪性皮膚腫瘍については機材とスタッフの整った中央手術室で質の高い手術を行っています。腫瘍の切除や、リンパ節郭清、切断、植皮や皮弁による再建など専門的な手術もおこなっています。

●検査は、各種血液検査に加え、皮膚生検による病理組織学的検査、各種画像検査、パッチテストやプリック・スクラッチテスト・チャレンジテストによるアレルギー精査(アナフィラキシーを来す可能性のあるものは入院にて)が実施可能です。

診療体制

外来診療においては、月曜日から土曜日まで毎日初診外来を設けており、午前中の診察時間内は随時新患の受付を行っています。再診患者は原則的に全員予約制をとっており、午前および午後に再診予約を行い、待ち時間の短縮をはかっています。
午後の予約外来では、アトピー性皮膚炎、乾癬、真菌症、皮膚腫瘍などの専門外来を設けています。また、外来手術室において皮膚生検術や皮膚腫瘍切除などの小手術や手術室を利用した短期滞在型手術を行っています。

地域の先生方へ

当科では病診連携を積極的に推し進めております。とくに、アトピー性皮膚炎や乾癬の全身療法、手術には力を入れております。基本的にまず初診外来へご紹介ください。その後専門外来でフォローさせていただきます。

主な疾患

  • アトピー性皮膚炎や脂漏性皮膚炎、接触皮膚炎、皮脂欠乏性湿疹などの湿疹皮膚炎
  • じんましん
  • 乾癬
  • 扁平苔癬
  • 色素性母斑(ほくろ)や粉瘤などの良性腫瘍
  • 悪性黒色腫や有棘細胞癌、基底細胞癌、乳房外パジェット病などの皮膚悪性腫瘍
  • 伝染性膿痂疹(とびひ)や丹毒、蜂窩織炎、壊死性筋膜炎などの細菌感染症、抗酸菌感染症
  • 単純ヘルペスや帯状疱疹、尋常性疣贅(いぼ)や伝染性軟属腫(みずいぼ)、手足口病などのウイルス感染症
  • 白癬(みずむし)やカンジダ症などの真菌感染症
  • 薬疹
  • 皮膚筋炎や全身性エリテマトーデス、ベーチェット病などの膠原病
  • 糖尿病や動脈硬化による皮膚潰瘍
  • 水疱性類天疱瘡や尋常性天疱瘡などの水疱症
  • 結節性多発動脈炎やIgA血管炎などの血管炎
  • うっ滞性脂肪織炎潰瘍等の静脈疾患
  • 化膿性汗腺炎、結節性紅斑、壊疽性膿皮症などの炎症性疾患
  • 乳児血管腫や単純性血管腫などの血管腫
  • 太田母斑や扁平母斑等の母斑
  • 白斑等の色素異常症
  • 脱毛症
  • 巻き爪、陥入爪
  • 鶏眼(うおのめ)、胼胝(たこ)
  • 熱傷
  • マムシ咬傷など

主な症状

以下のような症状をはじめ、皮膚に関するあらゆる症状を診療しています。
  • 体の一部や全体に赤いぼつぼつやかさかさが出てかゆい
  • ガサガサした赤い発疹がある
  • 顔がずっと赤い。
  • 頭部がかゆくフケが出る。
  • 化粧品や湿布などでかぶれた。
  • すねや腰などがカサカサして痒い。赤くなっている。
  • 盛り上がった発疹が、毎日出たり消えたりする。
  • しこりがある。
  • 茶色や黒いシミができた。大きくなっている。
  • じゅくじゅくして治らない。
  • 陰部が赤い。
  • 赤く腫れて、熱を持ち、痛い。
  • 手足にいぼがある。
  • 口の周りに小さな水ぶくれができる。
  • 水ぶくれがかたまってできて痛い。
  • 手のひら足の裏に小さな水ぶくれができる。
  • 丸い発疹ができる。
  • 足の裏や指の間の皮がむける。
  • 爪が変色したり黒い線ができる、分厚くなる。
  • 大小の水ぶくれがあちこちに次々とできる。
  • 皮膚の傷が治らない。
  • 薬を飲んだら赤い発疹がでてきた。
  • 皮膚の色が抜けてきた。
  • しこりが下腿にできて、触れると痛い。
  • たこ、魚の目が痛い
  • 巻き爪が痛い
  • 足の指が冷たく、黒くなってきた
  • 腋窩や鼠径部、臀部などがいつも化膿する
  • 口内炎ができ痛む。
  • 生まれた子供に赤い盛りあがりがある。
  • 生まれつき赤や茶色のあざがある。
  • 一部または広範囲に髪の毛がぬけてしまった。
  • やけどした
  • 蛇にかまれたあと腫れてきた

専門外来・特殊外来

完全予約制となっております。また学会などで担当医師が不在の事があります。受診する前に外来宛に電話で(後述)お問い合わせ下さい。

アトピー性皮膚炎・乾癬・真菌症外来(常深)

【アトピー性皮膚炎】私も作成に携わっているガイドラインに基づき、外用療法を基本としながら、シクロスポリンや経口JAK阻害薬、抗体薬も積極的に活用し、アトピー性皮膚炎をほぼ意識しなくてもよい生活を目指します。特にアトピー性皮膚炎においでは抗体薬(デュピルマブなど)が高い安全性と安定した高い効果が期待できます。

【乾癬】外用療法を最適化した上で、適宜全身療法を併用します。全身療法ではシクロスポリンやエトレチナート、メトトレキサート、アプレミラスト、デュークラバシチニブなど経口薬も充実し、さらに抗体薬も新薬が続き、多数利用できます。乾癬も今や皮疹が全くない状態を達成することも現実的な時代です。

【真菌症】白癬、カンジダ症、マラセチア感染症等ですが、やはり私作成に関わっているガイドラインに準拠し、顕微鏡検査や培養により正確に診断し、外用療法に加え経口薬も活用し、短期間で効率よい治療を実施します。特に爪白癬では、私が開発に携わった新しい迅速診断法も導入され、治療薬では従来からある効果の高いテルビナフィンに加え、短期間投与かつ効果の高いホスラブコナゾールが登場しました。これらを活用し、完全治癒を目指します。

火曜日 14:00~16:00

皮膚腫瘍外来(佐々木)

皮膚腫瘍は頭の先から爪の先まで、ありとあらゆるところに発生します。また陰部や口唇などのプライベートパーツや多臓器との境界部に発生することも珍しくなく、悪性・良性によりその治療方針は大きく異なります。そのような皮膚腫瘍に対し、ただ取り除くということではなく、治療の対象とすべきかどうかを見極め、その上で適切な治療を行うことを目指し、診療を行います。
水曜日 14:00~17:00

乾癬外来(宮野)

金曜日 14:00~16:00

なお、急患は随時対応いたします。

喘息・アトピー性皮膚炎外来(内科・皮膚科合同外来)(中村)

アトピー性皮膚炎・喘息
金曜日 13:00~15:00(アレルギー・喘息センター)(月1回)

膠原病外来(土田)

エリテマトーデス、強皮症、皮膚筋炎など
水曜日 13:30~15:30

病気の説明と治療方法

治療方法を全て開く
アトピー性皮膚炎
症状
全身のあかみ、皮膚にぶつぶつができる、かゆみのために眠れないなど
治療方法
乾癬(尋常性乾癬、関節症性乾癬、膿疱性乾癬)
症状
全身のあかみ、フケが多い、爪の変形、関節のいたみなど
治療方法
じんましん
症状
かゆみ、皮膚が急にもりあがる
治療方法
悪性黒色腫
症状
黒いしみ、黒いもりあがりができる
治療方法
EnglishFrenchGermanItalianPortugueseRussianSpanish