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埼玉医科大学雑誌 第28巻第1号別頁 (2001年1月) T1-T10頁 (C) 2001 The Medical Society of Saitama Medical School

Thesis

胃癌の初期浸潤部間質の変化に関する免疫組織化学的研究

藤田 俊造

埼玉医科大学第二外科学教室
(指導:平山 廉三教授)
医学博士 甲第722号 平成12年12月15日 (埼玉医科大学)



 胃癌の初期浸潤部における間質の変化を明らかにする目的で,浸潤が粘膜下組織までにとどまる胃分化型腺癌の浸潤部(DAC)間質と粘膜下組織内の異所性腺組織 (HG) の間質について,細胞骨格タンパク発現からみた間質細胞の形質とプロテオグリカン(PG)発現の形式を比較検討した.三つの細胞骨格タンパク(α-smooth muscle actin (α-SMA),desmin,vimentin)に対するモノクローナル抗体およびPGに対する三つのモノクローナル抗体(2B1,6B6,3B-3)を用いた免疫組織化学的検索により,DACおよびHGの間質にみとめられたfibroblastic cells (好酸性紡錘形細胞束(EBSC),傍腺管紡錘間質細胞(PC)) はいずれもα-SMA が陽性であり,myofibroblastic cellと考えられた.好酸性紡錘形細胞束(EBSC)はしばしば粘膜筋板との連続がみられ,粘膜筋板の平滑筋のmyofibroblastic changeに由来することが示唆された.また,DACとHGとの間での顕著な差異としてEBSCの形質があげられた.すなわち,前者のEBSCがα-SMA+,desmin-/+,vimentin+ であったのに対し,後者のEBSCはα-SMA+,desmin+,vimentin+であり,DAC間質ではHG間質と比較して,myofibroblastic changeによる粘膜筋板の形質(α-SMA+,desmin+,vimentin+/-)の変化が強くおこっていると考えられた.間質におけるプロテオグリカン発現の点からは,DAC間質ではHG間質と比較して,3B-3で認識されるchondroitin 6-sulfate PGの発現,および6B6で認識されるdermatan sulfate PG (DSPG) の減弱が特徴的であったが,上記の間質細胞(myofibroblastic cell)の形質の違いによってこれらのプロテオグリカン発現の差が生じている可能性が考えられる.一方,2B1で認識されるversicanについてDAC浸潤部間質とHG間質との比較で差がみとめられなかったことから, HGの成立過程でHG間質が一部癌間質に類似した役割を果たしていることが示唆された.
Keywords: differentiated type, gastric adenocarcinoma, heterotopic gland, gastric submucosa, stromal cell, cytoskeletal protein, myofibroblast, proteoglycan, immunohistochemistry

 緒 言

 癌は原発部位にとどまらず周囲組織へと浸潤する.また,その過程で転移をおこすことが最大の生物学的特徴であり,臨床的にも大問題である.胃において,粘膜内に発生した癌が粘膜筋板をこえて粘膜下組織に浸潤するが,粘膜内癌と比べると,粘膜下組織に浸潤した癌のリンパ節転移や術後再発は有意に高頻度である1).したがって,粘膜下組織への癌浸潤は,宿主にとってcriticalな現象である.
 癌浸潤は,癌細胞と間質との相互作用によって癌細胞が原発巣周囲組織へ移動していく過程である2).癌浸潤に伴って間質に様々な変化が生じ,癌固有の間質の誘導もなされる3).胃癌細胞が粘膜筋板を破って粘膜下組織に浸潤を始める初期過程においても,当然,間質変化がおこっていると考えられる.胃癌における初期の浸潤部での間質の変化を明らかにすることは胃癌の浸潤の理解に必要なことと考えられるが,これまで十分な検討がなされたとはいえない.
 ところで,切除胃の粘膜下組織にしばしば異所性腺組織を認めるが,これらは,粘膜の炎症やびらんに伴って粘膜内腺上皮が粘膜下組織へ侵入した後天的なものと考えられている 4,5).そこから,異所性腺組織と胃癌の粘膜下組織浸潤とどのように違うのかという疑問が生じ,逆に,異所性腺組織間質と胃癌の粘膜下組織浸潤部間質を比較することによって,胃癌初期浸潤部間質の特徴的変化を明らかにすることができるものと考えられた.
  間質は,間質細胞と細胞外基質から構成されている.したがって,癌浸潤に伴う間質の変化についても,間質細胞の変化および細胞外基質についての変化に2分して考える必要がある.本研究では,胃粘膜下組織浸潤癌間質および胃粘膜下組織の異所性腺組織間質について,細胞骨格タンパク発現からみた間質細胞の形質および主要な細胞外基質物質であるプロテオグリカンの発現形式を免疫組織化学的に比較検討し,胃癌の粘膜下組織浸潤部の間質の特徴を明らかにすることを試みた.

 対 象

 胃癌には多様な組織型がみられる6).本研究では,粘膜下組織の異所性腺組織との比較を行うことから,腺管構築のうえでこれと類似した分化型の腺癌(胃癌取扱い規約6)のpapおよびtub1を主体とし,一部tub2を含む)を対象とした.
 1986年1月から1998年12月までの期間に埼玉医科大学病理学教室にて組織学的検索のなされた胃癌1,152症例のうち,分化型の腺癌で,浸潤が粘膜下組織までにとどまり,潰瘍や潰瘍瘢痕を伴っていない胃腺癌47症例63病巣を選び対象とした.また,非癌部の粘膜下組織内異所性腺組織のみとめられた20症例54病巣を検討した.

分化型胃癌の粘膜下組織浸潤部と粘膜下組織異所性腺組織の組織構築

 胃分化型腺癌の粘膜下組織浸潤部(以下,DAC)と粘膜下組織異所性腺組織(以下,HG)の組織構築に類似がみとめられた(図1 a,b).すなわち,腺管周囲,および腺管と腺管の間の間質には,紡錘形細胞が孤在性にみられ,他に,平滑筋束および好酸性の紡錘形の細胞束がみとめられた.ここで,癌腺管および異所性腺管の周囲に孤在性にみられる紡錘形の傍腺管紡錘間質細胞をperiglandular cell (PC) とし,平滑筋束あるいは好酸性紡錘形細胞束を eosinophilic bundle of spindle cells (EBSC) とした(図1,2).EBSCの一部は近傍の粘膜筋板(MM)と連続していた(図1,2).これらの呼称と略号を欄外に注として掲げる(表1).

細胞骨格タンパクの発現からみた間質細胞の形質の比較 

 間質細胞は,主にfibroblastおよびそれと類似のspindle cell(以下,fibroblastic cellと呼称)からなる7).しかし,癌浸潤部の間質におけるfibroblastic cellの細胞骨格タンパク発現の変化についての報告は比較的少ない 8,9).そこで,DAC間質とHG間質との間で各間質細胞 (PC,EBSC) の細胞骨格タンパクであるα-smooth muscle actin (α-SMA), desmin, vimentinの発現を免疫組織化学的に比較検討した.また,EBSCとMMとの連続性がみとめられたことから,近傍のMMにおける細胞骨格タンパクの発現についても同様に評価した.

図1.胃分化型腺癌(DAC)の粘膜下組織浸潤部および粘膜下組織内異所性腺組織(HG) の組織像(a, b).a: DAC, H.E., b: HG, H.E.. DACの粘膜下組織浸潤部とHGの組織構築に類似性をみとめる.

図2.胃分化型腺癌の粘膜下浸潤部のシェーマ.

表1.

【方 法

1. 免疫組織化学染色
 各病変のホルマリン固定パラフィン包埋標本から4 μmの切片を作成した.それらの切片をヘマトキシリン・エオジン(HE)染色,および間接法(Histofine SimpleStain PO, Nichirei, Tokyo, Japan)による免疫組織化学染色した.細胞骨格タンパクに対する一次抗体として,以下のモノクローナル抗体(クローン;供給元;希釈倍率)を使用した:抗α-SMA (1A4; Dako, Glostrup, Denmark; 1:25),抗desmin (D33; Immunotech, Marseille, France; 1:25),抗vimentin (V9; Immunotech, Marseille, France; 1:100) .Desminおよびvimentinについて,染色前にオートクレーブによる抗原賦活処理(クエン酸buffer pH6.0中で121℃,5分)を行った.
  α-SMA,desminは固有筋層を,vimentinは正常粘膜下組織の線維芽細胞をそれぞれの内在陽性コントロールとし,免疫染色過程で1次抗体を省略した切片を陰性コントロールとした.

2. 免疫染色所見の評価
 PC,EBSC,MMにおけるα-SMA,desmin,vimentinの染色の範囲,染色強度を表2に揚げた基準に基づいて評価した.さらに,表3に基づいてスコア化し,免疫染色スコアとした.ひとつのスコアに決め難いときは,ふたつのスコアの平均値をその免疫染色スコアとした.

表2. 免疫染色所見の評価基準

表3. 免疫染色スコア

3. 統計処理
 
DACおよびHGの2群間における免疫染色スコアの差は,Mann-Whitney's U test で検定した.有意水準をp<0.01とした.

結 果

1. DACおよびHGの間質細胞,粘膜筋板における細胞骨格タンパクの発現
 
粘膜筋板ではDACおよびHGともにα-SMA,desminが陽性であった.vimentin陽性像のものもみられたが,発現程度は様々であった. EBSCではDACおよびHGともにα-SMAが陽性であったが,DACでdesmin発現の減弱したものが多かった.DAC,HGともにvimentin陽性例がみられたが,発現程度は様々であった. DACおよびHGにおいてPCでは,α-SMA陽性であったが,発現程度にはばらつきがみられた.desminは弱い発現あるいは陰性を示したが,vimentinは陽性で発現程度は様々であった(図3 a〜f). 内在陽性コントロールである正常粘膜下組織の線維芽細胞ではvimentin陽性,α-SMAおよびdesmin陰性であり,固有筋層ではα-SMAおよびdesmin陽性,vimentinは陰性あるいは弱陽性であった.

図3.胃分化型腺癌の粘膜下組織浸潤部(DAC)および粘膜下組織内異所性腺組織(HG)の間質における細胞骨格タンパクの免疫染色像.a: DAC, α-SMA, b: HG,α-SMA, c: DAC, desmin, d: HG, desmin, e: DAC, vimentin, f: HG, vimentin. α-SMAは,DAC,HGともに,MM,EBSC,PCに陽性像がみられる.Desminは,DACのEBSC,PCでほとんど陰性であるが,HGでは陽性像がみられる.Vimentinは,DAC,HGともに,PCが陽性であり,MM,EBSCは陰性〜弱陽性を呈している.

図4.胃分化型腺癌の粘膜下組織浸潤部(DAC)と胃粘膜下組織内異所性腺組織(HG)における細胞骨格タンパクの免疫染色スコア散布図.DACとHGとの比較で,EBSCにおけるα- SMA,desminのスコア,PCにおけるdesmin,vimentinのスコアに有意差がみとめられた(p < 0.01). DACではHGに比し, EBSCにおけるα-SMA,desminおよびPCにおけるdesminのスコアが低く,PCにおけるvimentinのスコアが高い.

2. DACおよびHGでの免疫染色スコアの差異
 
DACおよびHGについて, PC,EBSC,MMそれぞれにおける各細胞骨格タンパクの免疫染色スコアを図4に示した.MMにおいては,α-SMA,desmin,vimentinいずれのスコアについてもDACとHGとの間で有意差はみとめられなかった.EBSCでは,α-SMAおよびdesminのスコアに有意差がみられ,いずれもHGと比べてDACでスコアが低い傾向であった.vimentinのスコアに有意差はみとめられなかった.PCでは,α-SMAのスコアに有意差はみとめられなかったが,desminおよびvimentinのスコアに有意差がみられ,HGと比べて DACでdesminのスコアが低く,vimentinのスコアが高かった.以上の結果において,HGのEBSCと比べて,DACのEBSCにおけるdesminのスコアの低いことが注目に値した.

考 察

 DAC間質およびHG間質を比較したとき,EBSCにおけるα-SMAの発現,EBSC,PCにおけるdesminの発現,およびPCにおけるvimentinの発現に差がみとめられた.このうち,とくに顕著な差を示したのはEBSCにおけるdesminの発現であった.そして,DAC間質のEBSCでは,HG間質のEBSCに比べてdesminの発現が低下していた.したがって,DAC間質におけるEBSCの形質がα-SMA+,desmin-/+,vimentin+ であるのに対し,HG間質におけるEBSCの形質はα-SMA+,desmin+,vimentin+ということができる.Martinらは,大腸癌の浸潤部間質における間質細胞の形質をα-SMA+,desmin-,vimentin+ としており10),われわれの胃のDACにおける結果と一致する.  PCやEBSCでは様々な程度のα-SMA発現がみられ,平滑筋の形質を有していることが示唆された.平滑筋の性格を有する間質細胞は,当初,創傷部の肉芽組織内に存在してその収縮に関与するfibroblastic cellとして発見され,myofibroblastとよばれた11).その後,類似の細胞が正常腸管粘膜や肺胞隔壁などにも存在すること,また,myofibroblastic cellがfibromatosis,肝硬変や肺線維症のfibrosis,癌浸潤部のdesmoplastic reactionなどの様々な病的過程に関与することが明らかにされた11).Myofibroblastはそもそも電子顕微鏡による超微形態によって定義されたものであるが11),組織化学的には,α-SMAが最良マーカーとされている12).その意味では,われわれがPCやEBSCとしたfibroblastic cellもmyofibroblastic cellとしてよいと考えられた. Myofibroblast(あるいはmyofibroblastic cell)の由来に関しては議論のあるところである8,10,13).肺胞間質細胞,肝のperisinusoidal cell,腎のメサンギウム細胞などの特殊なものを除くと,局所のfibroblast由来のものが最も多く,その他,平滑筋細胞,血管周皮細胞由来のものもある7,13,14).われわれがEBSCとしたmyofibroblastic cellにおいて,しばしば粘膜筋板との連続性がみられたことから,EBSCの少なくとも一部が粘膜筋板の平滑筋細胞由来である可能性が考えられた.Ohtaniら15)は電顕的検討から,大腸癌浸潤部間質におけるmyofibroblastが粘膜筋板由来あるいは固有筋層の平滑筋由来である可能性を示しており,DACやHGの間質におけるmyofibroblastic cellも粘膜筋板由来の可能性がある.平滑筋細胞とfibroblastic cellとの間では,細胞骨格タンパク発現からみた形質について一連のスペクトラム8,9)がよみとられるが,この点からも考え得ることであろう.一方,乳癌間質のmyofibroblastには血管の平滑筋およびその周囲の細胞由来のものが含まれるという実験的研究もあるが16),今回の検討において,EBSCと血管壁とが連絡している像は確認できなかった. われわれの検討では,粘膜筋板において発現する細胞骨格タンパクは,α-SMA+,desmin+,vimentin+/-であった.EBSCが粘膜筋板の平滑筋由来であるとすれば,HGにおけるEBSC(α-SMA+,desmin+,vimentin+)ではDACにおけるEBSC(α-SMA+,desmin-/+,vimentin+)に比べ粘膜筋板平滑筋の形質がよく保全されているとみなすことができる.逆にいえば,DAC間質では,粘膜筋板平滑筋細胞の形質が変化しmyofibroblastic cellとして浸潤にあずかることが特徴的である.その点に関して,大腸癌の初期浸潤部においても同様の粘膜筋板の形質変化が報告されている17). これまで,培養平滑筋細胞による細胞外基質産生報じた研究も多いが18,19),動脈の粥状硬化の成立過程や喘息患者での気道壁の改変過程において,形質の変化した血管平滑筋や気道平滑筋による細胞外基質産生が,これらのpathogenesisに大きく関与するといわれている20,21,22).平滑筋細胞に生じたmyofibroblastic changeがこれらの基質形成に関与するとも考えられるが21,22),DAC間質における間質細胞の形質変化も同様のものとして捉えることができよう.つまり,胃癌の初期浸潤部の間質においては,粘膜筋板由来のmyofibroblastic cell,つまり形質の変化した平滑筋細胞が細胞外基質産生を介して浸潤に伴うdesmoplasticな間質の形成に関与すると考えられる.事実,腫瘍細胞によって平滑筋細胞に細胞外基質産生が誘導されることもin vitroで証明されている23).その意味において,粘膜筋板は癌浸潤に立ち向かうバリアーではなく,浸潤という事象により積極的な役割を担っている可能性も考えられる.

プロテオグリカンの発現からみた細胞外基質の比較

  間質組織を構成する細胞外基質は,コラーゲンやエラスチンなどの線維タンパク,フィブロネクチンやラミニンなどの糖タンパク,プロテオグリカンである24).プロテオグリカン(PG)は,哺乳類の細胞膜および細胞外基質に普遍的に存在する物質であり,コア蛋白にグリコサミノグリカン (GAG)を共有結合した高分子の複合糖質である25).PGについては,細胞接着・増殖・分化および形態形成,生物学的フィルターや生体調節分子の制御などの生理的役割とともに,腫瘍の浸潤・増殖への関与も報告されている25,26).そのコア蛋白およびGAGの違いにより多種のPGが存在するが25,26),これらに対して2B1,3B-3,6B6をはじめとする多くのモノクローナル抗体が作製された27-30).このうち2B1は,large chondroitin sulfate PGのひとつであるversicanのコア蛋白を認識するもので,悪性腫瘍の間質に陽性であり30,31,32),6B6はdermatan sulfate side chainを有するsmall PGのコア蛋白を認識し,正常の間質組織において広範に陽性となる29,33).また,3B-3は,chondroitinase ABC処理されたchondroitin sulfate PGのchondroitin sulfate chainから得られる 6-sulphated disaccharide unitを認識し27),胃癌間質33) や大腸癌間質28) で陽性となる.そこでわれわれは,以上の三種のモノクローナル抗体を用いて,DAC間質およびHG間質における細胞外基質の相違について,免疫組織化学的に検討した.

【方 法

1. 免疫組織化学染色
 各病変部のホルマリン固定パラフィン包埋標本から4 μmの切片を作成し,ヘマトキシリン・エオジン(HE)染色,および間接法(Histofine SimpleStain PO, Nichirei, Tokyo, Japan)による免疫組織化学染色した.一次抗体として,PGに対する以下のクローン名のモノクローナル抗体(供給元; 希釈倍率)を使用した:2B1 (Seikagaku Corp., Tokyo, Japan; 1:300),6B6 (Seikagaku Corp., Tokyo, Japan; 1:300),3B-3 (Seikagaku Corp., Tokyo, Japan; 1:80).いずれも免疫染色の前にchondroitinase ABC (Seikagaku Corp., Tokyo, Japan) 処理(0.2 unit/ml in 20mM Tris-HCl containing 20mM sodium acetate pH8.0,37℃,60分)を行った29,33) .なお,上記の抗体で染色されるそれぞれのPGについて,以下ではその抗体のクローン名で呼ぶこととする. 2B1については非癌部粘膜下組織の動脈周囲組織30),6B6については非癌部粘膜下組織の線維組織29),3B-3については非癌部粘膜下組織の動脈壁33)をそれぞれ内在陽性コントロールとした.また,免疫染色の過程で1次抗体を省略した連続切片を陰性コントロールとした.  なお,これまでの報告で,PGの免疫組織化学染色には酢酸エタノール固定がよいとされてきたが29,30,32,33),同一の大腸癌から採取した酢酸エタノール固定組織とホルマリン固定組織のパラフィン包埋切片に対し,今回と同様のモノクローナル抗体を用いてPGの免疫染色を行い,両者の間で染色性が大きく異ならないことを確認している34)

2. 免疫染色所見の評価
 DAC間質およびHG間質における染色の範囲,染色の強さを表2の基準に基づいて評価した.さらに,表3に基づいてスコア化し,免疫染色スコアとした.ひとつのスコアに決め難いときは,ふたつのスコアの平均値をその免疫染色スコアとした.

3. 統計処理
 DACとHGの2群間における免疫染色スコアに差があるかどうかは,Mann-Whitney's U testで検定した.有意水準をp<0.01とした.

結 果

1. DACおよびHGの間質におけるプロテオグリカンの発現
  DAC間質およびHG間質において,2B1,3B-3,6B6ともに様々な程度の陽性像がみとめられた.2B1は,DAC,HGともにすべての病変の間質に陽性であった(図5 a,b).3B-3は,DACではすべての病変で陽性であったが,HGでは陰性の病変がみられた(図5 c,d).一方,6B6は,HGではすべての病変で陽性であったが,DACでは陰性の病変をみとめた(図5 e,f).
  内在陽性コントロールとした正常粘膜下組織の線維組織は血管周囲,固有筋層周囲を除いて6B6陽性,2B1および3B-3陰性であり,血管周囲(一部,血管壁)および一部の固有筋層周囲のみで2B1陽性,血管壁のみで3B-3陽性であった.

図5.胃分化型腺癌の粘膜下組織浸潤部(DAC)および粘膜下組織内異所性腺組織(HG) のプロテオグリカン免疫染色像.a: DAC, 2B1, b: HG, 2B1, c: DAC, 3B-3, d: HG, 3B-3, e: DAC, 6B6, f: HG, 6B6. 2B1はDAC間質およびHG間質ともに陽性である.3B-3は HG間質よりもDAC間質おいて強い陽性を示し,6B6はHG間質で陽性であるがDAC間質では陰性.

2. DACおよびHGの間での免疫染色スコアの相違
  DACおよびHGのそれぞれについて,各PGの免疫染色スコアを図6に示した.2B1については,DACとHGとの間で免疫染色スコアに有意差はみとめられなかった.3B-3,6B6では,DACとHGとの間で統計的有意差がみとめられ,HG間質に比べるとDAC間質では3B-3の免疫染色スコアが高く,6B6の免疫染色スコアが低いとみなされた.

図6.胃分化型腺癌の粘膜下組織浸潤部(DAC)および胃粘膜下異所性腺組織(HG)におけるプロテオグリカン免疫染色スコア散布図.DACとHGとの比較において,2B1のスコアに有意差はみとめないが,3B-3と6B6のスコアに有意差がみられる.HGに比しDACでは,3B-3の発現が強く,6B6の発現が弱い.

考 察

 これまで,癌間質におけるchondroitin sulfate PG (CSPG) の増加が報告されている 25,35-37). CSPGを認識するモノクローナル抗体である2B1 は,large CSPGであるversicanを認識する31).2B1でヒトの正常間質で免疫染色陽性となるのは,ほとんど大動脈および血管・筋周囲組織のみである.これに対し,癌間質は広く陽性となり30,32,33),癌間質におけるCSPG増加の所見とも一致する.今回の検討でもDAC間質において2B1陽性であった.しかし,HG間質でも陽性所見がみられ,2B1発現の点からはDAC間質とHG間質との間に差異をみいだすことはできなかった.治癒過程にある皮膚創傷部の肉芽組織や瘢痕組織内でもCSPGの増加が指摘されており,癌間質との類似性がある 36).胃粘膜の傷害とそれに続く修復機序がHG成立に関与するならば 4,5),HG間質とDAC間質において近似した変化がみられることに妥当性がある.HG多発と胃癌発生との関連を示唆した報告もみられるが 4,38),HG間質でのversican発現や,間質変化が癌化に促進的に働くとする実験的事実39)を考え併せるとき,HG間質におけるPGの変化が胃癌発生に少なからぬ影響を及ぼしている可能性は否定できない.
  大腸癌間質にみられるPGについてのAdanyらの報告では28), chondroitin sulfate chainの6-sulphated disaccharide unit (chondroitin 6-sulfate),およびchondroitin 4-sulfate,chondroitin 0-sulfate のうち,chondroitin 6-sulfateおよびchondroitin 0-sulfateが増加し,モノクローナル抗体3B-3を用いた免疫染色で大腸癌間質が特異的に陽性であった28).したがって,今回の検討で,正常間質に近いと考えたHG間質よりもDAC間質において3B-3 (chondroitin 6-sulfate)がより強く陽性であったことは,これまでの報告と矛盾しないものと考えられる.ただし,Fukatsuらは, chondroitin 6-sulfate PGの分布について,血管との関係および癌浸潤に伴う“young connective tissue”での発現を強調しており,すべての癌間質で陽性であったともしていない 33).今回のわれわれの検索対象は,浸潤が粘膜下組織までの胃癌であり,まさに癌浸潤に伴って形成された“young connective tissue”であると考えられる.
  一方,モノクローナル抗体6B6を用いた免疫染色では, HG間質で優位な発現の増強がみとめられ,3B-3とは逆の所見であった.6B6は正常間質の線維組織において陽性となるが,癌間質での発現は少ないとされたものである29,32-34).6B6はsmall dermatan sulfate PGのコア蛋白を認識するが 29,33),癌間質においてdermatan sulfate PG (DSPG) が減少しているという,われわれの結果と同一の報告もある35,37).6B6によって認識されるsmall DSPGの主体はdecorinであるが33),decorinには,dermatan sulfate chainのみならずchondroitin sulfate chainを含むものもある26).Yeoらは,癌間質ではsmall DSPGの免疫染色による発現は弱いが, chondroitinase ABC処理により染色性が強まることから,抗原性が癌間質に存在するDSPGによってマスクされている可能性を示唆している36).しかし,この研究ではポリクローナル抗体が使用されているため40) ,6B6で認識される以外のdermatan sulfate-chondroitin sulfate PGも認識されている可能性がある 29).ほかに,大腸癌間質においてdecorinが増加しているとの報告もあるが,それらはdecorinのうちchondroitin sulfate chainを有するものの増加と考えられている28, 41)
  大腸癌細胞によって線維芽細胞および平滑筋細胞からCSPG産生が誘導されることが報告されているが42,43),同時に,大腸癌間質細胞においてdecorinやversican遺伝子のhypomethylationがみられるとする報告もあり28,44),癌間質においては,平滑筋細胞や間質細胞によるPG産生に大きな変化の生じることが示唆される.Fukatsuらは,胃癌の浸潤部近傍の粘膜筋板にchondroitin 6-sulfate PGが発現するという所見について,平滑筋細胞の関与を推測しているが 33),今回の検討でも同様の所見がみとめられた(データ未提示).多くの培養平滑筋細胞によってPG産生がなされるという報告があり18,19),また,今回のわれわれの検討においても,DAC間質およびHG間質の間には細胞骨格タンパクからみた間質細胞形質の差異がみいだされたが,その中では粘膜筋板の平滑筋細胞由来と考えられる間質細胞の形質変化に注目すべきである.したがって,DAC間質とHG間質でみられるPGの差異が,粘膜筋板平滑筋細胞の形質変化と関連している可能性も考えられ,この点に関してさらなる検討が必要である.

 総 括

 1. 胃分化型腺癌の粘膜下組織浸潤部(DAC)と粘膜下組織異所性腺組織(HG)の間質を比較したとき,細胞骨格タンパクの発現形式(α-SMA,desmin,vimentin)に差がみられた.さらに,間質細胞の形質,および間質のプロテオグリカン(2B1,3B-3,6B6)の発現にも差がみとめられた.
  2. DACおよびHGの間質にfibroblastic cells (EBSC,PC)がみとめられたが,いずれもα平滑筋アクチン(α-SMA) が陽性であることからmyofibroblastic cellと考えられた.EBSCにはしばしば粘膜筋板との連続がみられ,粘膜筋板の平滑筋がmyofibroblastic changeを呈したものであることが示唆された.
  3. 粘膜筋板の細胞骨格タンパクの発現形式はα-SMA+,desmin+,vimentin+/- ,HG間質におけるEBSCの形質はα-SMA+,desmin+,vimentin+,DAC間質におけるEBSCの形質はα-SMA+,desmin-/+,vimentin+であった.DAC間質とHG間質を比較すると,前者ではmyofibroblastic changeによる粘膜筋板の形質の変化が強くおこっているとみることができた.
  4. 間質でのプロテオグリカン発現は,DACで2B1+,3B-3+,6B6-,HGで2B1+,3B-3-,6B6+ であった.myofibroblast(あるいはmyofibroblastic cell)は細胞外基質産生能をもち,これらの間質細胞の形質の差異がプロテオグリカンの発現に関与している可能性が考えられた.
  5. 2B1については,DCA間質とHG間質とで差がみとめられず, HGの成立過程ではHG間質も一部癌間質に類似した変化を伴っていることが示唆された.

 結 論

 胃分化型腺癌の初期浸潤部の間質と異所性腺組織の間質は異なった性格を有する.そして,胃癌では,粘膜筋板平滑筋細胞の形質変化によって生じたmyofibroblastic cellが産生する細胞外基質が浸潤に深く関っている可能性が示唆された.

 謝 辞

 稿を終えるにあたり,御指導を賜わりました埼玉医科大学第二外科学教室平山廉三教授,御校閲を賜わりました第二病理学教室高濱素秀教授に深謝致します.また,直接の研究指導を賜わりました第二病理学教室伴 慎一講師ならびに教室各位に感謝致します.
 本研究の要旨は,第10回日本消化器癌発生学会総会(1999年9月,熊本),第100回日本外科学会総会(2000年4月,東京),第11回日本消化器癌発生学会総会(2000年9月,米子)にて発表した.

 文 献

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(C) 2001 The Medical Society of Saitama Medical School