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埼玉医科大学雑誌 第28巻第2号別頁 (2001年4月) T11-T18頁 (C) 2001 The Medical Society of Saitama Medical School

Thesis

胃癌患者のHLA-BタイピングによるクラスI遺伝子多型,および癌組織におけるHLAクラスI発現

荻野 育貞

埼玉医科大学第二外科学教室
(指導:平山 廉三教授)
医学博士 甲第721号 平成12年12月15日(埼玉医科大学)


【背景と目的】
 HLAクラスI分子(HLA-A,B,C抗原)は,癌特異抗原などの非自己抗原ペプチドおよびT細胞レセプターと合して3分子複合体を作り,それが,主にCD8細胞障害性T細胞(CTL)を誘導して腫瘍免疫に深く関与する.我々は胃癌の発生と進展においてHLAクラスI分子の果たす役割を解析する目的で,HLAクラスI,特にHLA-B遺伝子の関与を検索した.
【対象】
 胃癌手術がなされた81症例.
【方 法】
 全例において切除胃および全血液からDNAを抽出し,sequence specific oligonucleotide probe (SSO)法に準じてHLA-BのDNAタイピングを行い,HLA-B遺伝子座のアレルを決定した.81症例のうち50例については凍結切片を免疫染色し,癌部と正常部におけるHLAクラスI抗原発現を比較した.同時に,癌部と正常部から別々に抽出したDNAを用い,PCR-SSCP法によって癌組織におけるβ2−ミクログロブリン遺伝子変異について検討した.
【結 果】
 胃癌患者では,HLA-BのDNAタイピングにおけるHLA-B39の頻度が有意に上昇していた.50例中23例(46%)において癌組織でHLAクラスI分子の発現がみられたが,癌組織型,進行程度とHLAクラスI分子発現との間に相関は認められなかった.また,癌組織におけるβ2−ミクログロブリン遺伝子には変異を認めなかった.
【結 語】
 胃癌においてHLA-B39の頻度上昇がみられたことから,担癌感受性を高めるのにHLA-クラスIの特定遺伝子が直接関与していることが示唆された.
Keywords: Gastric cancer, sequence specific oligonucleotide probe (SSO) method, HLA-B39, HLA class I, β2−microglobulin, immuno-staining avidine-biotinylated enzyme complex (ABC), polymerase chain reaction-single strand conformation polymorphism (PCR − SSCP) method.

 諸 言

 近年,分子生物学・医学の進歩により,遺伝子異常の蓄積による癌発生の機序が解明され,「癌は遺伝子病」であることが明らかにされつつある.その結果,最近では発癌および進展のメカニズムに基づいた理論的な癌治療が行われるようになった.
 HLA(human leukocyte antigen)系は第6染色体短腕において約4000kbにわたる巨大な領域を占め,免疫応答制御において中心的な役割を果たすものである1).当初は,HLA抗原の主要組織適合抗原としての性格に注目されたため,HLAに関する研究の多くは主に移植外科医によってなされ,抗原特異性の解析が中心課題であった.
 その後,HLAクラスI分子と腫瘍免疫との深い関わり,すなわち,腫瘍抗原ペプチドと接合したHLAクラスI分子,およびT細胞レセプターの3分子で形成された複合体がCD8+細胞障害性T細胞(CTL)を誘導して腫瘍免疫に関与すること2)が明らかとなり,これまでに,大腸癌,乳癌,膵癌,黒色腫等についての研究が進んだ.なかでも黒色腫については精緻な研究がなされ,それによるとキラーT細胞のほとんどがHLAクラスI分子に拘束されたCD8T細胞であった3).癌細胞においてその表面のHLA分子がCTLの標的となることから,癌細胞上のHLA発現が殺腫瘍作用の効率を左右すると予想される.癌細胞でのHLA分子発現はHLAタイピングごとに大きく異なり患者のHLAタイプが癌の臨床像に大きく反映することが考えられる4).また,HLAクラスI抗原の発現低下が肺小細胞癌,乳癌5),皮膚基底細胞癌等について,また,HLAクラスI抗原のうちの特定のアレルの欠損や欠如6)が大腸癌細胞において知られている7).しかし,胃癌については,HLAクラスII抗原であるHLA-DQw38)以外にこれと明白な関連性をもつものは乏しいとされてきた9)
 今回,我々は胃癌についてHLA-B遺伝子多型との関連について調べ,HLA-B39との相関を見出した.さらにこの相関の意味を明らかにするため,免疫組織学的に癌組織におけるHLAクラスI分子の発現を調べ,臨床病理学的所見および予後との関連性を検討した.併せてHLAクラスI分子の軽鎖に相当し,HLAと異なる染色体上に存在するβ2ミクログロブリン遺伝子の変異とHLAクラスI分子発現の有無との関連性についても検討を加えた.

 対象と方法

対 象

 1994年〜2000年までの期間に埼玉医科大学付属病院第二外科で切除された胃癌のうち81症例を対象とした.手術時の平均年齢は63.1才(34〜87),男女比は1:0.4(58:23)であった.症例の内訳は早期癌38例,進行癌43例.進行程度別では,Stage I 38例,Stage II 18例,Stage III 18例,Stage IV 7例であった10).切除胃の組織型分類では,管状腺癌42例,低分化腺癌29例,印環細胞癌6例,粘液癌3例,乳頭腺癌1例,中村・管野分類では,未分化型癌38例,分化型癌43例であった.リンパ節転移陽性は52例,陰性29例であった10)(表1).
 また,健常成人ボランティア76名の末梢全血液を使用した.

方 法

1)HLA-Bタイピング
 0.05M EDTA添加全血液1mlからDNA Extractor WB Kit(和光純薬,大阪)を用いてgenomic DNAを分離した.また,切除胃の正常部組織を細砕した後,同Kitを用いてDNAを抽出した.さらに,第12回国際HLAワークショップのsequence specific oligonucleotide probe(SSO)法に準じたHLA-BのDNAタイピングを行った11,12).すなわち,多型性を示す領域をPCR (polymerase chain reaction)法によって増幅したあと,数種類のSSOへの反応性によって多型部位を識別した.そして対応する塩基配列の組み合わせからHLA-B遺伝子座の対立遺伝子型(アレル)を決定した13).各群におけるHLA抗原の発現頻度は2×2表によるχ2検定を用いて比較した14).また,各抗原について得られたP値に各遺伝子座のアレル数を乗じBonferroni補正15)を行いPc値として表示した(Pc値が0.05以下を有意とした).各抗原を有するときの罹患危険率をオッズ比(Odds ratio:OR)で表現し,統計学的有意性を95% 信頼区間(95% C I)で表した.
2)免疫染色
 50件の切除胃標本より癌巣ならびに近傍の正常部組織を切り取り,直ちに−80 ℃に凍結した.凍結切片を作製し,biotine標識モノクロナール抗体,Mouse monoclonal anti-human HLA-ABC-class I(DAKO,Copenhagen)とABC法(avidine-biotinylated enzyme complex)による免疫組織染色を行って,HLAクラスI抗原の発現を検討した.発色基質にはDAB; 3’3diaminobenzidineHCl溶液(同仁化学,熊本)を用いた16,17)
3)PCR-SSCP(polymerase chain reaction-single strand conformation polymorphism) 法によるβ2- ミクログロブリン遺伝子の変異の検出
 0.05M EDTA添加全血液1mlからDNA Extractor WB Kit(和光純薬,大阪)を用いてgenomic DNAを分離した.採取した癌組織を細砕した後,同Kitを用いて同様にDNAを抽出した.また,パラフィン切片標本は,Oshimaらの方法に準じてヘマトキシリンによる核染色をした後,顕微鏡下で癌部のみを採取して,DNA抽出用試薬(PK-Tween solution)を用いて癌組織由来のgenomic DNAを抽出した18)(図1).
4)β2-ミクログロブリン遺伝子変異の解析
 水木らの手法によってβ2-ミクログロブリン遺伝子変異を解析した.10 mM Tris-HCl (pH8.3),50 mM KCl,1.5 mM MgCl2,0.5U Taq DNAポリメラーゼ(Perkin Elmer,NJ,USA),0.2 mM dNTPs,5’,3’プライマー(5’-ttgtcctgattggctggg-3’,5’ctgtgctctctcgctccgtgactt-3’)を含む全量30μlの反応液にtemplate DNA約100ngを加え,95 ℃3分,(94 ℃30秒,58 ℃30秒,72 ℃90秒)42サイクル,60 ℃10分の条件下でPCRを行ない,これによって,Exon 1を含む全長222ベースの断片を得ることができた.PCR増幅産物における変異の検索には,Maruya19)らの方法に準じてLow Ionic Strength(LIS)-SSCP法を用いた20).PCR産物にLIS-Solution(5% glycerol, 0.01% bromophenol blue, 0.01% Xylene cyanol)を加え,95 ℃で6分間加熱の後に急冷し,ポリアクリルアミドゲル(6% Acrylamide,0.4×TBE)で21 ℃,180Vで約2時間電気泳動した.泳動ののちDNAを銀染色(Silver Stain II Kit Wako,和光純薬,大阪)して解析した20)


 結 果

1)HLA-B DNAタイピングの結果,胃癌患者では健常人に比してHLA-B39の頻度の有意な上昇がみられた(Pc値<0.01,χ2=9.19,OR値=7.73,95% CI=1.69〜35.28)(表2).さらに,病理組織型別に検討を加えると,未分化型癌において有意に高率であった(Pc値=0.003,χ2=12.88,OR値=11.48,95% CI=2.34〜56.38)(表3).しかし,HLA-B39と臨床病期分類,リンパ節転移の有無,予後との関連は認めなかった.
2)抗HLAクラスI(A,B,およびC)抗体を用いて行った癌組織の免疫染色では,50例中23例(46%)においてHLAクラスI抗原の発現がみられ(図2-1),27例(54%)では発現をみなかった(図2-2).しかし,HLAクラスI抗原の発現と癌組織型・進行程度・リンパ節転移・予後との間に相関を認めなかった(表4).
3)HLAのB-DNAタイピングとHLAクラスIの発現との関連については,B39,B51において発現低下の傾向がみられた(表5).
4)癌部および近傍組織,正常部の組織,末梢血などから抽出したDNAについて,PCR-SSCP法によってβ2-ミクログロブリンの遺伝子変異を調べた.しかし,少なくとも調べた遺伝子領域(Exon 1)において変異を認めたものはなかった(図3).

表1.対象症例


表2.胃癌患者におけるHLA-B DNAタイピングの頻度

表3.胃癌組織型および深達度別のHLA-B DNAタイピングの頻度

図1.切片標本からの癌部の摘出.パラフィン切片をヘマトキシリンにて核染色し,顕微鏡下で18G注射針を用いて癌部を採取した.(HE染色100)
A:63才,男性,管状腺癌,
B:76才,男性,低分化腺癌.いずれも左が採取前で,右が採取後.

図2-1.癌部での抗HLAクラスI分子の発現(陽性).癌細胞,間質の細胞,および筋層においてHLAクラスI分子が強く染色されている.
(a:HE染色,b:HLAクラスI免疫染色)

図2-2.癌部での抗HLAクラスI分子の発現(陰性).間質の細胞はHLAクラスI分子が強く染色されているが,癌組織は染まっていない.(a:HE染色,b:HLAクラスI免疫染色)

表4.胃癌組織におけるHLA class I抗原の発現 

表5.HLA-B DNA型と癌組織内HLA class I分子発現 

図3.β2ミクログロブリン遺伝子Exon 1のSSCP.
C:胃癌組織,N:正常組織,数字は症例番号を示す.

 

 考 察

 HLA抗原は,ほとんどすべての有核細胞に発現しているクラスI抗原およびBリンパ球や抗原提示細胞などに限って発現するクラスII抗原に大別される.クラスIおよびクラスII抗原は,ともに外来の非自己抗原ペプチドおよびT細胞レセプターと合して3分子複合体を形成し,そこではじめて外来抗原に対する免疫反応が惹起される.すなわち,外来抗原と接合したHLA抗原がT細胞の分化・増殖を誘導し,自らが攻撃(あるいは反応)の標的となって細胞障害性T細胞に結合することにより非自己である外来抗原を排除して自己保全を果している21)
 癌細胞は,本来「自己」から発生したものである.しかし,癌細胞における遺伝子変異によって正常細胞にみられない分子(すなわち,癌特異抗原)がつくられる.HLA-クラスIと共に細胞表面に現れた癌特異抗原によって,免疫監視T細胞は細胞癌化を察知して,上記の機序で直ちにこの癌細胞を排除する.癌特異抗原とともに細胞表面に現れたクラスI抗原が,細胞障害性T細胞の標的となるのである.この機序が癌細胞排除に有効な役割を果たすことはメラノーマを対象にした一連の研究によって明らかになっている.
 それでは癌細胞はいかにして免疫監視機構から逃避しているのであろうか.まず第1に考えられるのは,細胞障害性T細胞の標的となる癌細胞上のHLA-クラスI分子の発現が無くなるか低下することである.癌化したことをT細胞によって認識されなければ,癌細胞は生き残ることができる.HLAクラスI分子の発現と癌との関連については,すでに他の癌においてもいくつかの報告がみられる.Cabrera22)らは,喉頭腫瘍において約20%のHLA-クラスIの消失があるものの,臨床経過との相関はないと報告している.またFerrone23)らは,原発性メラノーマの10%,転移メラノーマの70%でHLA-クラスI抗原の消失が起こることを報告しており,とくに後者はHLA発現の消失のよる免疫監視機構からの逃避現象の存在を支持する報告であると考えられる.
 また消化器癌である大腸癌においてMomburg24)らは,HLA-クラスI抗原発現量と組織学的分化度とが相関し,分化度が低くなるほど発現量が低下することを報告しているが,この事実が分化度の低さと悪性度との関連を説明するのか明らかではない.
 胃癌に関する今回の検索では癌部組織においてHLA-クラスIの発現欠損を認めたものが約54%であった.残念ながら今回は,発現の有無と進行度や転移の有無との間に相関を観察することはできなかったが,表4にみられるように,発現の無い症例で転移が増加する傾向がみられたことから,今後対象数を増やすことや転移巣でのHLA発現を検討することにより,より明確な答えを得ることが可能になると考えられる.
癌組織におけるHLA発現欠損のメカニズムについては,日本人の大腸癌においてKimura6)らが,DNAミスマッチ修復酵素遺伝子群の変異という特有遺伝的背景を有する大腸癌の多くがβ2-ミクログロブリン遺伝子の変異かHLA-クラスI遺伝子の欠失のいずれかを伴っていることを報告している.ここで対象とした患者の癌細胞におけるβ2-ミクログロブリン遺伝子については,彼らが検索したExon 1を対象にPCR-SSCP法によって遺伝子変異の検索を行ったが,HLA-クラスIの発現の有無にかかわらず変異を認めたものはなかった.このことから,胃癌におけるHLAクラスI発現欠損の大半はβ2-ミクログロブリンの変異とは別の機序によって起こっていると考えられた.HLAクラスI遺伝子領域の広汎な欠損の可能性については今後の検討課題である.
 HLA遺伝子領域の遺伝子群には連鎖不平衡がみられ,特徴的なハプロタイプ(遺伝子のセット)が存在する(たとえば,日本人では,HLA-A24-B52-DRB1*1502-DQB*0501などが特徴的である).これらのハプロタイプはそれぞれに特有の組み合わせを有し発現調節領域も特徴的であることから,ハプロタイプとして疾患特異性を有することがあると考えられる.本研究では,このようなハプロタイプでHLA分子発現が異なるか否かを調べるため,ハプロタイプマーカーの1つとしてHLA-B遺伝子多型をとりあげた.しかし,HLA-B型においてHLA発現と明確な関連をもつものは認められなかった(表5).ただし,胃癌患者,とくに未分化型癌患者でHLA-B39の頻度が著しく高いことは注目に値する.HLA-B39については,SLE,大動脈炎症候群などの膠原病疾患と関連25)することがこれまでに指摘されていたが,悪性腫瘍との関連を指摘した研究はみられていない.
 また,HLA-クラスIIに属するHLA-DQB1と胃癌の関連が報告された26)ことがあるが,HLAクラスIの特定アレルと胃癌・他の消化器癌との関連についての報告はみられていない.しかし,今回HLA-B39の頻度に上昇がみられたことから,HLA-B39自身,あるいは近傍の遺伝子が胃癌における担癌感受性に関与することが示唆されたわけである.
 HLA-B39と胃癌との相関を考える上で,免疫監視機構への関与以外にもう一つ重要な点は,HLAが外来病原微生物に対して免疫応答遺伝子として機能していることである.免疫応答の何らかの障害により,適確に排除されなかった外来異物や微生物,例えばHelicobacter pylori (HP)27)などの直接刺激による発癌の可能性も考えられるのである.HP感染によって誘発される胃腺癌にHLA-クラスII DQA1が関連するという報告28)もあり,HLA-B39と連鎖不均衡にあるHLA-クラスIIについての今後の検討も必要である.
 近年,日本において胃癌患者は減少の傾向にあり,各種の環境要因の欧米化の影響がその理由としてあげられる29).他方,増加傾向にある大腸癌や乳癌では,そこに家族集積性を認めることも少なくない.遺伝的要因の強く働く癌多発の家系についての研究は,発癌の分子機構の解明に有用な情報を与え30),また遺伝子治療の糸口になるものである31,32).欧米では胃癌の遺伝的要因に関する報告は多いのに比し,環境因子の関わりの多いとされる日本の胃癌については,遺伝的要因について,とくに多型解析を用いてなされた報告はいまだ少ない26).環境因子が優勢の際,遺伝因子が隠蔽されてポジティブデータが得られないのがその理由とも考えられる.今回の検討によって日本人の胃癌にも遺伝的要因の関与が少なくないことが示唆されたが,今後,この方面のさらなる検討が期待される.
 また,癌抗原パルスT細胞療法は,近未来において癌治療の一翼を担うものと考えられる.その際,HLA分子が標的分子となるためこの方面の知見は重要である.今回の所見を更に発展させ,癌細胞においてHLA発現の欠損がいかなる機序で起こるか,その修復は可能か,また,その生物学的意味合いの検討など,今後のさらなる研究の進展が必要である.

 謝 辞

 稿を終えるにあたり,直接の御指導と御校閲を賜りました埼玉医科大学医動物学教室平山謙二教授に深謝いたします.御校閲を賜りました同大学第二外科学学教室平山廉三教授に深謝いたします.
御協力頂きました医動物学教室菊池三穂子助手,第二外科教室三吉さおり実験助手,両教室諸兄姉に心より深謝いたします.
 なお,本論文の要旨は第71回日本胃癌学会総会(平成11年6月,東京),第100回日本外科学会総会(平成12年4月,東京)において発表した.

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(C) 2001 The Medical Society of Saitama Medical School