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埼玉医科大学雑誌 第28巻第4号 (2001年10月) P189頁 (C) 2001 The Medical Society of Saitama Medical School


■ 編 集 委 員

齋藤 一之(委員長)
赤塚 俊隆 糸山 進次 片山 茂裕 菰田 二一 竹内  勤 出口 修宏
中塚 貴志 禾  秦壽 廣瀬 隆則 別所 正美 間嶋  満 松谷 雅生
和田  攻 (五十音順)

■ 編 集 後 記

 28巻4号をお届けいたします.
 私事で恐縮ですが,父が昨年末に他界しました.高齢でしたし,肺炎での入院で徐々に弱っていましたので,父の死に対する心構えは出来ていたように思っていました.また,職業柄,死に臨む実体験もありましたから,父の死に際しての感情の動揺は少ないであろうと予想していました.しかし,現実に父が逝ってしまいますと,その悲しみや喪失感というものは,実際には当事者でなければ決して解らないほど深いものであることを実感させられました.
 私達は,病める人々やそれを取り囲む人々と日々接して仕事をしているわけで,そのような人々もまた,周囲のものには想像もつかない深い悲しみ,後悔,挫折感,喪失感などを有していることが想像に難くありません.そのような人々の様々な思いを,その方々の立場に立って思いやることが,その方々の心を和らげ,治療を行なう上での第一歩となることは当然のことですが,それ以外にも病める人々の負の思いを和らげることができるものがあることを,この編集後記を書くにあたってふと思いつきました.それは,何かといいますと,本誌に掲載されるような学術論文です.すなわち,一編の論文の発表によってもたらされる成果が,たとえ小さなものであっても医療の進歩に貢献し,そのことを介して間接的であり,遠回りではありますが,病める人々の負の思いを和らげることに寄与するのではないでしょうか.本誌に掲載される論文の多くは患者さんを対象としたものですし,基礎的内容の論文でも,その発想の原点には必ず患者さんがおられるわけですから,論文を執筆する際には,その源となった患者さんや御家族の心情に思いを馳せ,丁寧に論文を仕上げていくことが執筆者の基本的態度として不可欠のものなのだと思います.そして,そのような思いに溢れた論文は,おそらく熱く,優しくそして分野を越えて人を感動させるのだと思います.
 来年は,そのような論文が数多く寄せられんことを強く願ってやみません.

(間嶋 満 )

 

 

埼玉医科大学雑誌
http://www.saitama-med.ac.jp/uinfo/jsms/  第28 巻 第 4号 通巻103号 (季 刊)


編 集 責 任 者

齋藤 一之

平成13年10月20日 印刷
平成13年10月25日 発行

発 行 所

埼玉医科大学医学会
350-0495 埼玉県入間郡毛呂山町毛呂本郷38
電話049(276)1596(直通)
FAX 049(294)5659
E-mail: igakkai@saitama-med.ac.jp
郵便振替 00540-6-19727




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(C) 2001 The Medical Society of Saitama Medical School