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シンポジウム
多因子疾患における疾患感受性遺伝子のポジショナルクローニング -NIDDM1を例にして
堀川 幸男
(群馬大学生体調節研究所助教授)
座長 粟田卓也(埼玉医科大学第4内科学) 第4内科の粟田です.最初に,今回ご講演いただく堀川先生のご紹介をさせていただきます.堀川先生は1985年に東京大学の工学部応用物理学科を卒業されたというユニークな経歴があり,そのあと1985年(同年)に大阪大学医学部に学士入学されています.そして1989年卒業後,一般病院にて内科臨床研修後,1993年に大阪大学医学部第2内科に入局されました.第2内科は代々,代謝や糖尿病をされているところです.そのあと1996年にシカゴ大学生化学分子生物学部門に留学されました.そこは有名なDr.Graeme Bellがおられる糖尿関係の遺伝子では世界一であるというところで,そこで今回発表される2型糖尿病の感受性遺伝子同定をされました.2000年に帰国され,群馬大学生体調節研究所調節機構部門 遺伝情報分野に入られ,2001年に助教授に就任されました. 糖尿病や高血圧などの生活習慣病は世界でも非常に増えており,その遺伝子解析は非常に注目されていますが,先程の村松先生のお話にもありましたように,多因子疾患であるということで解析が困難であり,なかなか成功しません.堀川先生は今回,ありふれた2型糖尿病の遺伝子解析を行い,疾患感受性遺伝子のマッピングに初めて成功され,『ネイチャー・ジェネティックス』に発表されました. そういうことで,今回「多因子疾患における疾患感受性遺伝子のポジショナルクローニングNIDDM1を例にして」ということでご講演いただきます. |