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埼玉医科大学雑誌 第29巻第4号 (2002年10月) 229-235頁 (C) 2002 The Medical Society of Saitama Medical School

原 著

透析療法にいたった糖尿病性腎症の臨床像の解析

高根 裕史

埼玉医科大学腎臓内科学教室
〔平成14年9月10日 受付〕


Clinical Presentation and Natural History of Diabetic Patients That Were Introduced to Dialysis Therapy
Hiroshi Takane ( Department of Nephrology, Saitama Medical School, Moroyama, Saitama 350-0495, Japan )

 The purpose of this study is to retrospectively analyze the clinical characteristics in patients with diabetes mellitus that were introduced to dialysis therapy. First, we reviewed 120 cases of end-stage renal failure due to diabetic nephropathy that were introduced to dialysis therapy in 1996 and 1997. Presenting features were as follows: men, 62.5% ; mean age at introduction, 57±1 years; and mean serum creatinine level, 7.3±0.2 mg/dl. To find any clinical characteristics in the population, we divided patients to 3 groups according to age - younger (below 40 years old:12 patients), senior (more than 65 years : 32 patients) and middle : 76 patients -. In younger age group, average aged of 36±1 years old had lower serum creatinine levels (6.1±0.4 mg/dl) (p<0.05) and greater cardio-thoracic ratio (61.1±1.3 %) (p<0.05) obtained from the chest x-ray film than other two groups. There were no significant differences between the middle aged (59±1 years old) and the senior aged group (72±1 years old) in the levels of serum creatinine and cardio-thoracic ratio. To further analyze the clinical characteristics in the rest of groups, the other 113 patients in 1998 and 1999 who were matched with middle age group in the former study, were retrospectively analyzed. The average was 61±2 years old, and men 54%(62/113). The %changes in body weight were as follows: 9.5±2.8% (p<0.05) from teens to 20s and 19.2±3.2% (p<0.05) from teens to 30s in men. Compared to these changes, the %changes in body weight in women were as follows: 9.6±2.1% (p<0.05) from teens to 30s and 18.6±2.4% (p<0.05) from teens to 40s. The ages of the start of dialysis therapy were 54±2 years old in men and 59±3 years old in women and there was a significant difference (p<0.05). In summary, it is suggested that young patients with diabetic nephropathy received dialysis therapy because of hypervolemic symptoms compared to elder patients, and the renal deterioration progressed more rapidly in male than in female diabetic nephropathy as other renal diseases. From these data, in clinical practice these differences should be borne in mind.
Keywords: gender difference, dialysis, end-stage renal failure, clinical course
J Saitama Med School 2002;29:229-235
(Received September 10, 2002)


 緒 言
 透析療法を必要とする末期腎不全患者は年々増加しており,糖尿病性腎症がその主体をなしている.1998年からは慢性糸球体腎炎に代わり第一位となり,2001年末での統計では38.1%となっている1).糖尿病性腎症の増加の最大の原因は食習慣などの生活習慣の変化による糖尿病患者の増加と医療の進歩による高齢人口の増加であると考えられている.透析医療に関わる費用は年間1兆円を超えており糖尿病性腎症の病態を把握し,進行を抑制することは医療経済学的な見地からもきわめて重要である.
 糖尿病性腎症の進行抑制には以前より血糖と血圧のコントロールが重要であるとされてきたが2),中でもアンギオテンシン変換酵素阻害薬はその開発以後,Brennerらの過剰濾過仮説3)に合致する作用機序に基づく効果がさまざまな実験系4)や臨床研究5, 6)で報告されている.さらに近年開発されたアンギオテンシン受容体拮抗薬はレニンアンギオテンシン系の抑制により同程度あるいはそれ以上の効果を持つと期待されている7).しかしながらこれらの治療法の進歩にもかかわらず,糖尿病性腎症の予後はきわめて悪く,発症から透析までの年数も短く,さらに透析導入以後の生命予後も他疾患に比べてきわめて悪いため,今後も糖尿病性腎症の病態を検討していくことは重要であると考えられる8).糖尿病性腎症はその進行速度や出現する症状などの臨床像は均一ではなく9),いくつかのサブグループに分けられる可能性が示唆されているものの10),こうした試みは実際にはなされていない.
 今回病態を解析するための一方法として,外来での治療にもかかわらず透析療法が必要となった症例を対象に,透析導入時の年齢および性別により群分けして,後ろ向きに解析をおこない,臨床像を検討した.

対象と方法
(1)透析導入時の臨床像に関する後ろ向き研究
  1996年1月1日から1997年12月31日に埼玉医科大学病院腎臓内科で人工透析療法を導入されたC型肝炎ウイルス抗体陰性の2型糖尿病を有する120例について導入時の臨床所見を解析した.患者群は平均年齢57±1歳,男女比(75/45)患者は透析療法導入時年齢により以下の3群に分けた.若年群(n=12):40歳未満 中年群(n=76):40歳以上65歳未満 高齢群(n=32):65歳以上.解析した項目は透析導入時の年齢,糖尿病罹病期間,空腹時血糖,グリコヘモグロビン,血清尿素窒素,クレアチニン値,心胸比,網膜症による視力障害の程度(あり,なし),降圧コントロールとした.降圧コントロールは導入時に処方されていた降圧薬の種類数を指標とした.
(2)透析導入前の臨床像に関する後ろ向き研究
 対象は1998年1月1日から1999年12月31日に埼玉医科大学病院腎臓内科および関連施設において血液透析を導入されたC型肝炎ウイルス抗体陰性の2型糖尿病患者のうち,透析導入時年齢が(1)の中年群にあたる40歳以上65歳未満の症例とした.全患者に面接法による聞き取り調査を行い下記の病歴について検討した.1)年齢による経時的な体重変化,2)最高体重,糖尿病発見,腎症発見,透析導入のそれぞれの年齢,3)血糖コントロールおよび糖尿病治療歴,4)血圧コントロールおよび降圧薬使用歴につき記録した.糖尿病発見,腎症発見の年齢はそれぞれ主治医に「糖尿病である」,「腎機能が低下している」と告知された時点とした.
(3)統計
 データは平均値±標準誤差で表した.(1)では分散分析法を用いて三群間の比較を行い,ScheffeのF-testで検定を行った.さらに網膜症による視力障害の程度,降圧コントロールに関してはKruskal-Wallisの検定を行った.(2)における各因子の群間変化については対応のないStudent's t-test,経時変化は対応のあるStudent's t-testを用いて比較した.以上の解析処理を行い,危険率5%未満の場合を統計学的に有意差ありとした.

 結 果
(1)透析導入時の臨床像に関する後ろ向き研究
 Table 1に調査結果を示した.空腹時血糖値には三群で大きな違いはみられなかったが,HbA1cでは若年群で他の二群に比べ低い傾向がみられたが,三群間での統計学上の大きな差異はみられなかった.腎機能は尿素窒素値では有意差はなかったが,血清クレアチニン値が若年群で有意に低かったことから,導入時の腎機能は他の二群に比べ比較的保たれていた.同時に胸部X線上の心胸比は若年群で有意に大きかった.また糖尿病の罹患期間は若年群で有意に短かった.視力障害を認めたのは若年群で4名(33.3%),中年群で15名(19.7%),高齢群で5名(15.6%)であり若年群で高率である傾向があったが,統計学的な有意差は得られなかった.降圧薬の使用頻度は三群で大きな違いはみられなかった(Fig. 1).
(2)透析導入前の臨床像に関する後ろ向き研究
 調査の結果,すべてのデータが得られた患者は埼玉医科大学病院腎臓内科および関連施設において透析導入時の年齢が40歳以上65歳未満である2型糖尿病患者148例中113名であった.平均年齢は56±2歳で,男性は62名(年齢54±2歳),女性は51名(年齢59±3歳)であった.女性の閉経時年齢は44±3歳であった.
1)年齢による経時的な体重変化
 糖尿病性腎症透析患者の年令にともなう体重変化をFig. 2に示した.男性では10歳代から30歳代にかけて有意な体重増加を認め,(59.3±2.4 kg,70.5±2.3 kg P<0.05),最高体重は38±2歳で記録した.以後は徐々に減少した.女性では20歳代から緩徐な体重増加を示し,最高体重を44±3歳で記録したのち50歳代以降はほぼ一定の体重を維持する傾向が見られた.
 また20歳代,30歳代では,男性は女性と比較して有意に体重増加の程度が大きく,これに対して女性では20歳代から50歳代に漸増し,その後の変化は少ない傾向が見られた(Fig. 3).
2)最高体重,糖尿病発見,腎症発見,透析導入のそれぞれの年齢
 各イベント発生時の平均年齢をFig. 4に示した.最高体重年齢は男性38±2歳,女性43±2歳と有意に男性で低かった.糖尿病発見と腎症指摘は,男性の方が女性に比べて早い傾向が見られたが,有意差は認めなかった.透析導入は男性54±2歳,女性59±3歳と有意に男性で低かった.以上のデータから算出した糖尿病発見から血液透析導入までの期間は男性で12.9±2.0年,女性で14.0±2.0年と女性のほうが有意に長い経過を示した.
3)血糖コントロールと糖尿病治療
 血液透析導入時の空腹時血糖,インスリン使用率について検討した.(Fig. 5)空腹時血糖は男性123±3 mg/dl,女性139±5 mg/dlで,インスリン使用率は男性で47%,女性で70%であった.
4)血圧コントロールと降圧薬使用
 透析導入時の降圧薬使用は,男性で96.2%,女性92.3%と有意差は認められなかったが,両性において降圧薬の使用率が極めて高いことがわかった.

 考 案
 糖尿病はさまざまな臨床像を呈しており,病態の把握のためにこれまで数々の分類がなされてきた.技術の進歩に伴い,その原因や成因についても知見が重なり世界保健機構やアメリカ糖尿病協会を始めわが国でも分類と診断基準が定期的に改訂されている11-13).これらの分類は主として病因や推定されている機序によるものであり,同じカテゴリーに分類される患者群の中にも異なる臨床像を示すことがまれではない.とくに最も患者数の多い2型糖尿病ではその傾向がみられるものの,臨床像を指標として分類することは困難であり,こうした試みはされていない.本研究では範囲を狭め透析療法を必要とする末期腎不全に至った糖尿病性腎症の症例に対して臨床像を検討した.
 年齢による群分けを行ったところ透析導入における臨床像に大きな違いがみられた.すなわち若年群において他の二群との差異がみられ,透析導入時においても血清クレアチニン値を指標とする腎機能が比較的保たれており,心不全の傾向が強かった.臨床的には老廃物蓄積の症状である食欲不振や嘔吐などよりも水分蓄積の症状である浮腫や呼吸困難が著明となったために透析を導入したことが予想された.また比較的糖尿病の罹病期間が短い傾向も認められた.逆に中年,高齢群では心不全の傾向はなく非糖尿病性腎症で末期腎不全に至った場合の臨床像に近いことが予想された.今回,臨床像をとらえるための試行的な群分けとしてまず透析導入時の年齢により3群に分けたが,逆に導入時の臨床像により群分けをすれば導入原因を心不全症状とする群で平均年齢が低い傾向が得られたものと思われる.しかし現実的には直接の導入原因などの臨床症状を群分けの基準とするには客観的な評価が困難であるため,臨床像の特徴を描出するには人為的な群分けを行うこともやむを得ないと考えられる.これまで,こうした形で臨床像を検討した報告は少ないために比較の対象はないが,今後患者数を増やしてさらに検討を加えることによって,よりはっきりとした臨床像が得られるものと思われる.
 こうした2型糖尿病における臨床像の違いは現在使用されている病型分類から考えるよりも,さまざまな病因が相互に作用したものであると考えられる.その原因として最も理解しやすいのは遺伝因子を基礎とするという考え方であろう14).2型糖尿病の遺伝子解析はもともと多因子遺伝と想定されてきたこともあり,十分な結果が得られていなかった.その中で1996年にHanisらが主動遺伝子の候補の一つとしてNIDDM1を報告したが15),これはいわゆる2型糖尿病を対象とした解析から得られた最初の成功例であると同時に主動遺伝子が存在する可能性を示したという点で評価されている.しかしこのように現在も解析が進行中である主動遺伝子に加え,病態に関与すると考えられているインスリン受容体やβ3アドレナリン受容体,PPARγなどのいわゆる倹約遺伝子16)を中心とした多数の因子の遺伝情報が組み合わさって,不均一な患者集団を形成しているものと考えられ,今後の進展が期待される.しかし腎症だけに限ってみれば発症進展に対する遺伝的な素因に関する報告は少なく,いくつかの施設で行われているアンギオテンシン変換酵素17)やアルドース還元酵素18)の遺伝子多型に関する検討でも報告による違いが多く結論は得られていない19, 20)
 若年群では糖尿病発見,腎症発症から透析導入までの期間が他の二群に比べて有意に短かったが,腎症の進行を促進する因子,抑制する因子を特定する検討も多数行われている21).SomaらはC型肝炎ウイルス抗体の陽性率が高いことに着目し,糖尿病性腎症患者の中でも陽性者で蛋白尿の程度が高く,腎予後も不良であると報告している.C型肝炎ウイルスはそれ自体が膜性増殖性糸球体腎炎の原因であるものの,糖尿病性腎症の進行に対して独立にこれを促進する可能性があるとしている22).このため本研究ではC型肝炎ウイルス抗体の陽性者は対象から除外した.
性別でみると最も顕著な差異がみられたのは体重変化であった.男性では10歳代から40歳代にかけて急激な体重の増加を認め,38±2歳に最高体重まで増加した頃に糖尿病を発見され,以後減少する傾向が見られた.女性では20歳代から50歳にかけて緩やかに体重は漸増,44±3才と閉経と同時期に最高体重を記録したのち,ほぼ一定の体重を維持する傾向が見られた.体重変化に関しては,Harrisら23)の報告がある.糖尿病群,耐糖能障害群,正常群における25歳時体重,最高体重,調査時体重を検討したもので,25歳の時点では両性ともに,のちに耐糖能障害となった群と正常群ではわずかな差しか認めなかった.その後男性では最高体重の時点で正常群と他の二群との間で体重差が最高となり,その差は時間が経過するに従い小さくなり調査の時点では消失した.一方女性では耐糖能と体重の相関はより強かったが,糖尿病群と正常群との最高体重の差は調査の時点においても維持されていたと報告している.今回の調査での体重変化は,男性群では最高体重を記録したのち減少,女性群では最高体重記録後も体重減少は緩やかであり,ほぼ一定の体重を維持する点で一致していた.このように男性で比較的早期に肥満傾向が進行することは多少の人種差はあるものの最近の大規模な調査でも認められている24)
 糖尿病発見から透析療法導入までの臨床経過では,男性の方が女性に比べて糖尿病発見と腎症指摘が早い傾向にあった.また透析導入年齢は男性で有意に低かった.一般に腎機能低下の速度は男性の方が女性よりも速いといわれているが25),実際には血圧や食事摂取などさまざまな因子により修飾されている26).糖尿病性腎症の進行に関してはこれに加えさらに血糖コントロールの要素が入るために,こうした検討はさらに困難であるため男性で速く進行するという報告27)と女性に発生率が高いという報告28)があるが,人種もあり糖尿病性腎症全体についての特徴は明らかになっていない29).本研究においては後ろ向き研究ではあるが血圧コントロールには差がなく,血糖コントロールはむしろ女性の方が不良であった.それにもかかわらず糖尿病から透析導入までの期間は男性が有意に短く,他の腎障害と類似の成績を示したことから,やはり糖尿病性腎症において腎障害の進行に関し性差は存在するものと考えられた.腎障害の進行に関する性差の原因として以前より性ホルモンに関してさまざまな検討がされているが,これには大きく分けて分泌量の違いによる血中濃度の差と腎臓の性ホルモンに対する感受性という二つの機序が考えられている30).すなわちエストロゲンの抗酸化作用を介した動脈硬化抑制により高血圧が予防されること,また糖尿病の合併症が血管病変の進行によるものであることから,直接これを予防することが考えられる.このことは高齢者では糸球体硬化の進行に関しては性差が著しくない31)という報告と矛盾しない.一方腎臓の細胞に対する直接の影響としてはメサンギウム細胞を中心に検討されており32),エストロゲンがコラーゲン産生を抑制する可能性をはじめ,その機序についての検討が数多く報告されている33).この他の理由として男性は女性に比べ仕事の事情などにより,食事療法の徹底がなされていない,蛋白摂取が多い傾向にある,元来の筋肉量の違いにより血清クレアチニン値が高値になりやすい事も影響している可能性があり,それが本研究における性差を生じた原因となった可能性がある.

 要 約
1) 2型糖尿病患者のうち透析療法を必要とする末期腎不全に進行した糖尿病性腎症患者を対象として性別,年齢による分類を行い臨床像に対して,後ろ向きの解析を行った.
2)透析導入年齢による分類を行った場合,若年群では心不全の兆候による透析導入が多く,高齢群では腎不全の兆候による導入が多かった.すなわち2型糖尿病に伴う糖尿病性腎症の低年齢層に比較的速く進行し,最終的に心不全を主症状とする一群の存在が示唆された.
3)性別による分類を行った場合,他の腎障害と同様に男性の方が腎機能低下の速度が速く,透析導入年齢が低かった.以上より本研究で対象とした,単一施設における2型糖尿病性腎症の症例群では年齢,性別により異なる臨床経過をたどる傾向が認められた.

 謝 辞
 稿を終えるにあたり,御指導御校閲を賜りました埼玉医科大学腎臓内科鈴木洋通教授に深謝致します.直接御指導をいただきました埼玉医科大学腎臓内科中元秀友助教授,また研究に御協力をいただきました腎臓内科学教室員の先生方に感謝申し上げます.この研究の一部は第70回日本内分泌学会学術総会(1997年,東京),第44会日本透析医学会学術集会(1999年,横浜),第98回日本内科学会講演会(2001年,横浜)で発表された.

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(C) 2002 The Medical Society of Saitama Medical School