Malignant Hyperthermia

悪性高熱症ホームページ

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The initial upload : Jan. 19, 1996
The last version : July 12, 2002
The new version at the new site : Feb. 20, 2006


 全身麻酔中に突然発症する悪性高熱症は麻酔科医にとって悪夢です。悪性高熱症発 症時の治療法、悪性高熱症の既往のある患者さんに対する麻酔計画、検査法など医師 にとって重要な内容を取り扱っています。
 悪性高熱症について、より良く知って頂く事にも利用してください。
 悪性高熱症の素因を持っている方々のための悪性高熱症友の会が結成されました。 希望の方は入会してください。個人の秘密は保たれるように運営しています。
 その他、アメリカ悪性高熱症の会へも接続できるように致しました。
埼玉医科大学麻酔学講座に本ホームページ担当者が転勤となり、こちらから立ち上げることになりました。
 本ホームページの背景の色は悪性高熱症の特効薬ダントロレン溶液の色です。

  悪 性 高 熱 症 (M H)  
  悪 性 高 熱 症 と は?    
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   診 断 のための 検 査  
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  そ の 他  
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 ご意見をお寄せ 下さい。kikuchi@saitama-med.ac.jpです。








緊急治療チェック・リスト

チェック・リスト

 医療施設、患者の状態により、治療内容は異なります。ここにあげた治療法はあく までも参考であり、現場での実情に合った方法を選択し、治療に当たって下さい。< BR>
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純酸素による過換気

 換気量を2ー3倍にする。
 目的:誘発薬物であるハロセン・イソフルレン・セボフルレンなどの揮発性吸 入麻酔薬の投与中止と体内からの排出。異常代謝亢進に基づく二酸化炭素生産増加に 対して、二酸化炭素の排出促進、つまり呼吸性アシドーシスの補正。さらに異常代謝 亢進に基づく酸素需要増大に対して、酸素供給。
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手術の早期終了と止血

 切りの良いところまで続行し、後日患者の状態が安定してから再手術 を計画。来るべきDICに対して、十分な止血。
 麻酔が必要であればはNLA(フェ ンタネストなどの麻薬類とジアゼパム系などの鎮静薬、あるいはプロポフォールなど の薬物を使用)。
 筋弛緩薬はスキサメトニウム(サクシニィールコリン、サク シン)などの脱分極性筋弛緩薬の使用禁止、パンクロニウム(ミオブロック)・ベク ロニウム(マスキュラックス)などの非脱分極性筋弛緩薬を使用。
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ダントロレンの静注(1 - 2 mg / kg)

 1バイアル 20 mgであり、蒸留水 60 ml で溶解。専用静脈路から10 - 15 分かけゆっくり投与(通常の輸液剤と混注すると、ダントロレンが析出)。症 状によって随時追加投与が必要。通常 2.5 mg / kg が平均投与量である。
 ダントロレンの作用点は骨格筋内の筋小胞体であり、筋強直が強い場合、血流 が阻害され、薬物が作用点に到達出来ない可能性がある。対症療法を十分に行うこと が必要である。
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全身冷却

 タオルなどで全身を覆い(低温火傷予防)、大量の氷のうで全身冷却 。冷却用マット、あるいはアルコールの全身塗布による冷却。胃管を用いて氷冷生食 で胃洗浄による冷却。体腔が開いている場合は、冷却した生食で体腔から冷却。静脈 路は冷却した生理的食塩水に変更。
 小児の場合、氷水を満たしたベビーバスに 全身を浸す。
 38℃以下まで体温が低下したら、冷却を中止。(アフター・ドロップ予防) チェック・リストに帰る

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アシドーシスの補正

 まず、3- 4 mEq / l 補正し、ガス分析に従って漸次補正する。

 3 mEq / l の補正:7%炭酸水素ナトリウム溶液(重炭酸ソーダ)を使用し た場合、約(体重 kg)ml を静脈内投与。
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尿量確保(目標:2 ml / kg / hr)

 骨格筋の崩壊により腎不全に移行するため、時間尿量に注意し、十分 な輸液(生理的食塩水など)と利尿薬(マニトール、フロセマイドなど)を投与。< BR>  乳酸加リンゲル液については議論あり(乳酸が大量に産生され、十分に代謝されな い状態。乳酸アシドーシス状態であるため、肝に負担がかかるのではとの意見がある )。
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高K血症に対してGI療法

 50%ブドウ糖 50 ml(あるいは20%ブドウ糖 100 ml)に50単位のレギ ュラー・インスリンを原則として中心静脈より投与。経過によりむしろ低K血症とな っていることがり、ECG上のテント状T波に注意。
 注意:血中カテコールアミン濃度が高いため、インスリン投与量が通常より多い。
 緊急時には塩化カルシウム 400 mgをゆっくり静注し、GI を用意する。
近年、GI療法よりはNaHCO3を用いる傾向がある。(高血糖により脳障害を引き起こす可能性が示唆されている。)
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不整脈

 静注用リドカインの投与。カルシウム拮抗薬の投与はダントロレンと の併用により、心停止の報告があり、投与には十分な注意が必要である。プロカイン は効き目が弱いのであまり用いない。
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麻酔回路の交換

 時間・人手を要するため、とりあえずは高流量(10 l /分以上)で換 気をしておく。

 余裕が出来たら、新しい麻酔器あるいは麻酔回路に交換する。
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通常のショックの治療

 通常のショックの治療を必要に応じて行う。
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誘発する薬物と安全な薬物

誘発する薬物

  揮発性吸入麻酔薬:
ハロセン、メトキシフルレン(ペントレン)、エンフルレン(エトレン)、イソフル レン(フォーレン)、セボフルレン(セボフレン)、など

  脱分極性筋弛緩薬:
スキサメトニウム(サクシニールコリン、サク シン、など)

 安全な薬物

  麻酔薬:
亜酸化窒素(笑気ガス)、バルビツレート類、プロポフォ ール、など
  麻薬類:
フェンタニール(フェンタネスト)、モルヒネ、など   局所麻酔薬:
リドカイン(キシロカイン)、メピバカイン(カルボ カイン)、ブピバカイン(マーカイン)、塩酸プロカイン、など
      アミド型局所麻酔薬は臨床使用濃度では安全と言われている。
  その他:
ベンゾジアゼピン系(セルシン、ホリゾン、ミダゾラム、 など)
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