昨年11月より内分泌・糖尿病内科教授に就任いたしました野田光彦です。
昭和59年に東京大学医学部を卒業いたしましたが、昭和51年には同工学部を卒業し、
53年に同大学院工学系研究科修士課程をそれぞれ終えております。
 
これまで東京大学第三内科および糖尿病・代謝内科、東京女子医科大学糖尿病センター、
自治医科大学内分泌代謝科・大宮(現さいたま)医療センター、朝日生命成人病研究所、
虎の門病院内分泌代謝科、国立国際医療研究センターなどで得た貴重な経験を生かし、
本学を糖尿病・内分泌代謝疾患のメッカとするべく、研究、教育、診療に邁進する所存です。
 
研究面では、臨床研究は元より、疫学研究や、これらに基づく診療ガイドライン、
診療マニュアルの策定にも従事いたしております。
また、光による血糖測定など、工学的な研究にも関心を有しております。
 
さて、糖尿病のみならず内分泌代謝疾患の領域は、積極的な病診連携が必要な分野です。
まずは、この埼玉の地での絆をさらに深め、医療連携を支えるとともに、
研究面を含めた共同作業を力強く推進してまいりたいと考えております。
とはいえ、老子の第64章に、「九層の台も累土より起こり、千里の行も足下より始まる」
という言葉があります。
初心を忘れず、一同心を合わせ、目標に向かって着実に進んでまいりたいと考えておりますので、
今後ともご支援のほど衷心よりお願い申し上げ、擱筆させていただきます。
                                  教員代表者 野田 光彦

当科は、糖尿病、脂質異常症、高血圧といった生活習慣病に加え、
埼玉エリアの多くの内分泌疾患を受け入れており、豊富な患者数を誇ります。
毎週、新入院の症例カンファレンスを行っておりますが、糖尿病ケトアシドーシス、
高血糖高浸透圧症候群、甲状腺クリーゼ、抗甲状腺薬による無顆粒球症、
汎下垂体機能低下症といった疾患が1回のカンファレンスで呈示されることもあります。 
このような臨床現場に身をおいて研修をしている若い医師たちにとっては、
糖尿病専門医、内分泌専門医などを取得するのに極めて恵まれた環境が整っています。
さらに、糖尿病、内分泌疾患は、全身疾患であり、血管障害、感染症、悪性腫瘍といった
病態を併発することも多々あり、それらを的確に診断し、治療してゆくことを
身につけることができます。
したがって、将来、一般内科医として、独り立ちできるための環境も整っています。
 
埼玉医科大学の理念に、「優れた実地臨床医家の育成」が掲げられておりますが、
当科は、さらに、一歩踏み込んで、「リサーチセンスをもつ、優れた実地臨床医家の育成」を
目指しております。臨床においては、未解決の分野が多々存在し、患者さんにとって
より質の高い医療を目指す上では、新しいことを見出す「リサーチセンス」が不可欠です。
このような方針で、当科の診療、卒後教育を進めております。
                            診療部長(運営責任者) 島田 朗