看護学研究科修士課程
埼玉医科大学大学院看護学研究科看護学専攻は、生命の尊厳を守ることを最優先し、その上で、21世紀の保健・医療・福祉分野の動向や環境の変化に応じて適切に対応できる人材の育成を目標としています。斬新的、創造的、先駆的に看護を探究できる看護専門職者の育成と、高度かつ最新の専門的知識と技術を持った看護ケアの実践者、教育者、研究者の育成、それらのリーダーとなり得る人材の育成です。これらの人材育成を通じて、看護の質の向上と看護学の発展に寄与するとともに、社会に貢献することを目指しています。

修業年限・学位

修業年限:2年 学位:修士(看護学)
長期履修生制度を希望する場合には、2年を超えることができます。

履修の方法

学生は、定められた授業科目から32単位以上を履修しなければなりません。
履修登録にあたっては、指導教員と相談の上、授業科目から履修科目を選択し、年度初めの所定期間に「履修届」を提出する必要があります。

看護学研究科修士課程の教育方針

看護学研究科では、看護の領域に貢献できる以下のような人に学位を授ける。

  1. 深い人間理解に基づく倫理的調整能力を修得している。
  2. 看護の向上を目指し、総合的に判断し問題を解決する能力を身につけている。
  3. 専門看護領域における高度な看護実践力、あるいは地域のケアニーズに応じて人々の生活を支援する能力を身につけている。
  4. ケアシステムの改善に必要な高度な専門的知識・研究能力・指導力を修得している。

以上の観点に立ち、所定の単位を修得し、研究指導を受けて学位論文を提出し、論文審査および最終試験に合格した人材に対して大学院修士課程の修了を認定し、修士(看護学)の学位を授ける。
ディプロマポリシーに示す教育目標を達成し、高度な専門性をもった看護職者を育成するために、以下のようなカリキュラムを提供する。
 本研究科は、「高度実践看護学分野」と「生活支援看護学分野」の2分野で構成されている。 「高度実践看護学分野」では、高度な看護実践能力を、また「生活支援看護学分野」 では多様な人々に対する生活支援能力を育成できるよう、以下のポリシーに沿って教育課程を編成している。

  1. 深い人間理解に基づく倫理観の涵養 共通科目として看護倫理学を置き、倫理観を養うことを目指している。また、ヒューマンセクシュアリティにより人間理解をさらに深めることができる。
  2. 科学的判断力・思考力の修得 共通科目に看護理論、看護研究方法論、看護情報処理論、人体統合機能論を配置し、科学的判断力・思考力の修得を促す。
  3. リーダーとして活動できる実践力の養成 共通科目の看護管理学、コンサルテーション論、看護継続教育論、看護政策論の履修により、リーダーとして必要な実践力を学ぶ。
  4. 高度な専門的知識・技術の修得 学修と探求を積み重ねて各領域の専門性を深めるために、全ての領域に特論、演習、特別研究または課題研究を置き、領域ごとに特論、演習、看護研究の関連を明確にした科目目標を提示している。専門看護師の資格取得を目的とする「実践コース」は実習に加えて課題研究あるいは特別研究を選択する。研究能力、科学的思考力を養うことを目的とする「論文コース」は特別研究を選択する。「高度実践看護学分野」は、「実践コース」と「論文コース」を置いているが、「生活支援看護学分野」は「論文コース」のみとなる。
本研究科では埼玉医科大学の建学の理念を理解する以下のような人を受け入れる。

  1. 大学院入学の意志が固く、修学目的が明確で、真摯に学び続ける姿勢があること。
  2. 看護や看護倫理の基本である「他者理解」、「他者尊重」の精神を遵守できる素養を身につけている。
  3. 看護者の使命・責任として看護の向上を目指す意思が明確であり、かつ、自らそれを実現すべく研鑽を積んでいる。
  4. チーム医療の重要性とチーム医療における看護の役割を理解している。
  5. 論理的で科学的な思考能力を有し、研究的な視点・態度の重要性を認識しており、エビデンスに基づいた看護診断を行う能力を有する。

以上の観点に立ち、筆記試験(英語及び専門科目)及び面接試験により適切に評価する。

昼夜開講(大学院設置基準第14条による教育方法の特例)による履修及び研究

近年、大学院における社会人の再教育への要望が高まっておりますが、本学では、社会人に対して昼夜開講制を導入しています。
昼夜開講制とは、夜間(18:10~)や特定の時間(時期)に授業・研究指導の時間を設け、病院に勤務する看護師等の社会人が大学院の授業・研究指導をより受けやすくするための制度です。そのため、夜間や土曜日に履修できるカリキュラムを設定し、単位を修得しやすくするなどの配慮を行います。
この制度を利用する者は、指導教員と十分な相談の上で履修科目等を決定します。
また、本学にはサテライトキャンパスがあります。このキャンパスは、JRおよび東武東上線の川越駅から約200mの位置にあり、修学に便利な場所で授業を受けることができます。

区分 時限 授業時間 区分 時限 授業時間
一般の授業時間 1 09:00~10:30 第14 条特例による授業時間 6 18:10~19:40
2 10:40~12:10 7 19:50~21:20
3 13:10~14:40 土曜日 左欄の一般の授業時間と6,7 時限の授業時間があります。
4 14:50~16:20
5 16:30~18:00

長期履修生制度

職業を有する等の事情があり、2年間の修業年限を超えて計画的に教育課程を履修することを希望する場合には、修業年限を3年間とする長期履修制度を選択することができます。
この制度を利用する者は、指導教員と相談した上、入学手続きの際に「長期履修生志願書」提出する必要があります。  

学位授与

本研究科に2年以上在学し、所定の授業科目について32単位以上修得します。かつ、必要な研究指導を受けた上で、学位論文を提出し、審査および最終試験に合格すると、修士(看護学)の学位が授与されます。
なお、優れた研究業績をあげた方については、本研究科に1年以上在学していれば、早期修了も可能です。

奨学金等

日本学生支援機構奨学金、公益社団法人日本看護協会(国際看護師協会東京大会記念奨学金・小倉一春大学院教育)、公益財団法人木村看護教育振興財団など、申請し採択された場合は、奨学金の貸与が受けられます。

科目等履修生について

正規学生の研究及び指導に支障のない範囲で、年1回(4月入学)の募集を行います。
出願書類についての詳細は、保健医療学部事務室大学院担当までお問い合わせください。

大学院に関する問い合わせ先

〒350-1241 埼玉県日高市山根1397-1
埼玉医科大学 保健医療学部事務室大学院担当
TEL:042-984-4801(内線42-3101)
FAX:042-984-4804
E-mail:hmaster@saitama-med.ac.jp