感染対策室
感染対策室
Infection control room
専門的な知識とチームワークで、
感染対策に取り組みます。
感染対策に取り組みます。
NEWS
当院の感染対策
2003年に「院内感染対策室」の名称で発足した感染対策室は、医師、看護師、薬剤師、臨床検査技師、事務にて構成されています。患者さん、医療スタッフをはじめ、すべての方々を感染症から守るため、それぞれの職種が専門的な知識を用いて、問題となる感染症の発生状況を把握し、根拠に基づいた感染防止対策の実践、感染症治療ができるよう活動に取り組んでいます。また、2020年より国内外で問題となっておりますCOVID-19対策の感染対策も万全を期しております。
また、さまざまな活動に取り組むため、各現場の職員にて、感染対策にかかわる複数のチーム・役職を担って頂いています。具体的には、医師で構成される感染対策実務者、看護師で構成される感染制御リンクナース、多職種で構成されるICT(インフェクション・コントロールチーム)と連携して活動を行っています。さらに、現在問題となっている薬剤耐性菌の出現を防ぐため、2017年には抗菌薬の適正使用を推進するチームとしてAST(抗菌薬適正使用支援チーム)が発足しました。年間約5000例の患者さんのカルテレビューを行い、1200件以上の介入を行うことにより、感染制御だけではなく最適な診療が行えるよう貢献しています。これらの活動を通して、高度な医療を提供する施設として、新たな院内感染を可能な限り防ぎ、安全な医療を提供できるよう、全職種で感染対策に取り組む体制をとっております。
また、さまざまな活動に取り組むため、各現場の職員にて、感染対策にかかわる複数のチーム・役職を担って頂いています。具体的には、医師で構成される感染対策実務者、看護師で構成される感染制御リンクナース、多職種で構成されるICT(インフェクション・コントロールチーム)と連携して活動を行っています。さらに、現在問題となっている薬剤耐性菌の出現を防ぐため、2017年には抗菌薬の適正使用を推進するチームとしてAST(抗菌薬適正使用支援チーム)が発足しました。年間約5000例の患者さんのカルテレビューを行い、1200件以上の介入を行うことにより、感染制御だけではなく最適な診療が行えるよう貢献しています。これらの活動を通して、高度な医療を提供する施設として、新たな院内感染を可能な限り防ぎ、安全な医療を提供できるよう、全職種で感染対策に取り組む体制をとっております。
埼玉医科大学病院感染対策組織図
Quality Indicator(QI)
クオリティ・インディケーターとは、病院の様々な機能や診療行為に関する情報について、適切な指標を用いて数値で表したものです。継続的にこれらの数値を把握して改善を図り、当院のデータを時系列でモニタリングし、職員へのフィードバックを通じて多くの改善策を見出し、有効であったか否かの継続的な観察を行うことで、さらなる医療の質の向上を目指すことが重要とされています。
感染対策室では、診療情報から感染対策にかかわる様々なデータから経時的にQIを測定し、医療を透明化・可視化しフィードバック、改善策の提案を行っています。
感染対策室では、診療情報から感染対策にかかわる様々なデータから経時的にQIを測定し、医療を透明化・可視化しフィードバック、改善策の提案を行っています。
活動内容
医療関連感染サーベイランス
- 薬剤耐性菌サーベイランス
院内で指定した薬剤耐性菌の検出状況を毎日抽出するとともに、週報・月報を作成し、アウトブレイクを未然に防止するための監視体制を整備しています。 - 手指衛生サーベイランス
手指衛生の適正実施に向けて、手指衛生剤払い出し量を基に部署毎の1日1患者あたりの手指衛生実施回数を算出しています。また、WHOが推奨する手指衛生のための5つのタイミングにおける手指衛生の実施状況を直接観察し、遵守率評価をしています。いずれの結果も、感染対策関連の会議において報告をするとともに担当者にフィードバックし、改善活動に努めています。 - デバイスサーベイランス
CLABSI(中心ライン関連血流感染)、CAUTI(尿道カテーテル関連尿路感染)、VAE(人工呼吸器関連イベント)、およびSSI(手術部位感染)サーベイランスを実施し、結果を臨床に還元し改善活動に繋げるとともに、JANISへの報告を行っています。
感染症発生・薬剤耐性菌検出時の対応
感染症発生時や薬剤耐性菌検出時には感染拡大防止のために、患者配置や感染経路別予防策を適切に実践するために、適時ラウンドを実施しております。また、薬剤耐性菌に対する詳細な遺伝子解析を行っています。職員教育
全職員を対象とした感染対策に係わる院内研修を年2回以上開催するとともに、医師・看護師・薬剤師・臨床検査技師を対象とした抗菌薬適正使用に係わる研修等を実施しています。職員の職業感染防止、安全の確保
職員の安全な職場環境整備のために、安全機構器材を積極的に導入するとともに、B型肝炎ワクチン接種の実施および針刺し・切創、粘膜曝露発生時には丁寧にヒアリングを実施し、再発防止に向けた指導を行っています。院内広報誌の発行
院内広報誌(Infection Control 通信)を毎月発行し、医療感染対策に係わる様々な情報発信を行っています。抗菌薬適正使用への取り組み
- 対象薬剤(抗菌薬)TDM実施率の向上
- 抗菌薬適正使用に係わるAST介入
- 成人における血液培養検査2セット採取率の向上
埼玉医科大学病院群および地域医療機関等との連携・支援
- 埼玉医科大学総合医療センター(川越市)・埼玉医科大学国際医療センター(日高市)の感染対策担当者と定期的に感染対策協議委員会を開催し、情報交換・共有に努めています。
- 診療報酬に係わる連携医療施設との合同カンファレンスの企画、開催
現在、7病院・1クリニックと連携し、年4回のカンファレンスを実施し、「薬剤耐性菌検出状況」「手指衛生サーベイランス結果」「注射用抗菌薬使用状況」「感染症発生状況」について情報交換を行っています。
また、当院の感染対策担当者が連携施設に赴き、感染対策の実施状況についてアドバイスを行うとともに、適宜相談をお受けする体制を整備しています。 - 埼玉県院内感染対策相談窓口業務
電話・メールにより県内の医療機関および介護老人保健施設等の社会福祉施設における感染対策に係わる相談・支援を行っています。 - COVMAT(埼玉県クラスター対策チーム)への参加協力
埼玉県からの要請によりCOVMATに参加し、県内の施設においてクラスターが懸念される事例が発生した際の感染拡大を最小限にするための活動に寄与しています。
私立医科大学病院感染対策相互ラウンドを通じた情報交換、相互協力
スタッフ紹介
樽本 憲人
TARUMOTO Norihito
室長/院長補佐TARUMOTO Norihito
専任
感染症科・感染制御科医師 インフェクションコントロールドクター感染により患者さんや職員に不利益が出ないよう、日々アップデートされる情報をチェックしながら、より良い対策につながるよう、室員一体となって取り組んでいます。
医師(室長/院長補佐) | 樽本 憲人 | 専任 感染症専門医・ICD |
医師(講師) | 戸叶 美枝子 | 兼任 |
看護師(副室長/看護師長) | 吉原 みき子 | 専従 感染管理認定看護師(ICN) |
看護師(主任) | 坂田 由美子 | 専従 |
看護師 | 星野 みなみ | 専従 |
看護師 | 小松 真怜 | 専従 |
看護師 | 妙中 勇貴 | (感染管理認定看護師教育課程研修中) |
臨床検査技師(係長) | 岸 悦子 | 専従 |
薬剤師(係長) | 小泉 盛 | 専従 抗菌化学療法認定薬剤師 |
事務 | 鳴海 雅子 | 専従 |
ICT活動紹介
感染制御チーム(ICT:Infection Control Team)は病院内において発生する感染・感染症から患者・医療者・訪問者などの安全を守るために多職種により組織されたチームです。埼玉医科大学病院における医療関連感染対策の中心的な役割を担い、感染防止対策の推進および向上を図ることを目的に活動しています。
活動内容
院内ラウンド(ICTラウンド)
感染対策室の室員を中心にICTメンバーとともに、感染防止対策を正しく理解し実践されているかについて、週2回各部署を巡回して確認・指導を行っています。感染対策会議
感染防止対策委員会や感染制御リンクナース会議、ICTラウンドの結果報告、薬剤耐性菌検出状況・抗菌薬使用量・手指衛生実施回数などについて全職種が情報共有に努めています。AST活動紹介
抗菌薬の不適切な使用や長期間の投与は、薬剤耐性菌を発生あるいは蔓延させる原因となりえます。抗菌薬適正使用推進チーム(AST:Antimicrobial Stewardship Team)は医師、薬剤師、看護師、検査技師をコアメンバーとして組織され、各診療科と連携を取りながら院内の感染症診療支援を行うことで、感染症患者さんの予後向上を目指しています。
活動内容
主に、当院の感染症科・感染制御科の医師を中心に以下のような業務を行い、定期的な症例カンファレンスおよび院内ラウンドも実施しています。また、研修医教育の一環として、グラム染色などの研修を行っています。
- 広域抗菌薬のモニタリングおよび長期間使用患者さんへの診療支援
- 届出制抗菌薬の使用状況のモニタリング
- 抗菌薬使用量および耐性率などの定期的な評価
- 抗菌薬使用ガイドラインの作成と改訂
- 抗菌薬適正使用推進のための教育・啓発
- 定期的な採用抗菌薬の見直し
- 他施設との抗菌薬適正使用の情報共有と連携
- 研修医教育