1埼玉医科大学病院脳神経内科大学病院川崎一史1、山元敏正1得意な技術(ノウハウ)痛覚定量分析装置(Pain Vision®)を使用して、定量的にヒトでの閾値を測定できる。知的財産・論文・学会発表1)川崎一史、山元敏正。危険な頭痛を見分ける。Medicina2022;59:2345-2349.2)川崎一史、山元敏正。パーキンソン病の運動症状と非運動症状。理学療法ジャーナル2021;5:1182-1191.− 101 −2017年に国際疼痛学会から、痛みを生じる新たな機序として痛覚変調性疼痛が提唱された。これは、侵害受容器の活性化・体性感覚神経系の障害なしに痛覚系の変化・変調によって生じる痛み」と定義され、その主な要因として中枢感作がある。中枢感作とは、中枢神経系が構造的、機能的、化学的変化を起こし、痛みやその他の感覚刺激に対してより敏感になることである。中枢感作は疼痛の慢性化に関与しており、一次性頭痛である片頭痛やParkinson病ではは中枢感作が生じる代表的な疾患とされている。片頭痛患者では発作期は皮膚痛覚閾値が低下しているが、発作間欠期では閾値が上昇しているとの報告がある。Parkinson病ではドパミン系の機能低下により、痛覚閾値が低下することが示唆されている。痛覚閾値を客観的に評価できる痛覚定量分析装置(Pain Vision®)を使用して、片頭痛を代表とする慢性頭痛患者やParkinson病の皮膚痛覚閾値を定量的に測定し、その病態解明に寄与したいと考えている。キーワード頭痛、パーキンソン病、パーキンソン症候群における痛覚閾値の検討脳神経内科助教川崎一史疼痛閾値、中枢感作動、頭痛、パーキンソン病、パーキンソン症候群構成員研究概要
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