1埼玉医科大学病院脳神経内科大学病院図1.PDと健常者の脳構造ネットワークのハブの相違図2.脳構造ネットワークの全体効率性− 103 −瀬尾和秀1、山元敏正1PDなどの脳に構造変化をきたす神経変性疾患の脳画像を定量解析し、病態解明や新たな診断法の開発への応用などの研究を行なっている。得意な技術(ノウハウ)(3D-T1強調画像を用いた構造解析)・Voxel based morphometry : 標準脳座標に合わせたボクセルごとの解析・Atlas based morphometry :解剖学アトラスに基づいた領域ごとの計測(ex.容積、信号値など)・Surface based Morphometry :約300000個の三角形で脳表を構築、皮質の皮質圧、領域面積、距離、曲率を計測(拡散強調画像を用いた構造解析)・Tensor based Morphometry :白質の構造解析炎症を評価可能(functional MRIを用いた構造解析)・領域ごとの機能的結合を評価(その他)・グラフ理論を応用した脳ネットワーク解析:グラフ理論を応用し、脳ネットワークを構築し、脳のsmall world性を評価。3D-T1強調画像、拡散強調画像、functional MRIで可能。・3次元ファントムによるMRI補正:32ch Head coilで使用可能な小型3次元ファントムでMRI補正が可能・MRI解析が主体ですが、脳血流SPECT等の画像も解析可能です。・知財のため、現在公開は不可ですが、埼玉大学理工学部との共同研究で、神経変性疾患の運動症状や高次脳機能の定量評価システムの開発もしており、脳画像解析と組み合わせた研究も行なっております。知的財産・論文・学会発表1)PDにおける大脳皮質の菲薄化は発症年齢に依存するSeo K, Matunari I, Yamamoto T. Cerebral cortical thinning in Parkinson's disease depends on the age of onset. PLoS One. 2023;18(2):e0281987. doi:10.1371/journal.pone.02819872)軽度認知機能障害を発症するPDで萎縮する脳領域の探索と発症予測モデル・第17回パーキンソン病・運動障害疾患コングレス演題名:軽度認知機能障害を発症するParkinsonʼs diseaseでは認知機能が正常な時期からMRIで脳構造変化が検出される。3)脳構造ネットワーク解析によるPDの疾患進行の解明・研究種目:若手研究(2019~2024)科研費研究課題名: 脳構造ネットワーク解析によるパーキンソン病の疾患進行の解明また、科学研究費助成事業【先端バイオイメージング支援プラットフォーム】の(2016~2022)、(2023~2027)の支援課題に採択されている。キーワードMRI、画像解析、脳SPECT、神経変性疾患、パーキンソン病構成員研究概要パーキンソン病(PD)の脳画像解析脳神経内科助教瀬尾和秀
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