埼玉医科大学研究シーズ集
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血中および鼻汁中の総IgE、抗原特異的IgEの評価(ウェスタンブロット法など)血中、鼻汁中、培養上清のサイトカインなどの測定(ELISA法など)ヒトB細胞、気道上皮細胞などの細胞培養B細胞の分化の評価(フローサイトメトリー法)IgEクラススイッチに関わる遺伝子発現の評価(リアルタイムPCRなど)大学病院− 124 −板澤寿子1)2)、盛田英司1)2)、古賀健史1)2)、岡田慶介1)2)、清水貴寛1)2)、小川俊一1)2)、植田穣1)2)1)埼玉医科大学小児科、2)埼玉医科大学アレルギーセンター得意な技術(ノウハウ)知的財産・論文・学会発表学会発表1)ItazawaT, Ueda Y, Koga T, Okada K, Shimizu T, Morita E, Tokuyama K.Potential of BAFF in Nasal Secretions as a Marker of Allergic Rhinitis Severity in Children. 2022 AAAAI Annual Meeting. 2022, Feb 25-28;Phoenix, AZ,USA.2)ItazawaT, Morita E, Koga T, Okada K, Shimizu T, Ueda Y. The Value of IL-25, IL-33, and TSLP in Nasal Secretions as a Biomarker of Severity of Allergic Rhinitis in Children. 2023 AAAAI Annual Meeting. 2023, Feb 24-28; San Antonio, TX, USA.アレルギー性鼻炎、B細胞、クラススイッチ組換えアレルギー性鼻炎(Allergic rhinitis: AR)の分類として、抗原特異的IgEが血液と鼻粘膜局所の両方で存在する「アトピー型AR」に加え、鼻粘膜局所でのみ存在する「局所性AR」が新たに確立された。しかし、鼻粘膜局所での抗原特異的IgE産生を含む免疫応答制御は不明な点が多い。我々は、マウスのB細胞をin vitroで抗原刺激し、IgE産生の誘導を確認した。本研究では、ヒトのB細胞を花粉やダニなどのARの主要抗原で直接刺激し、IgMからIgEへのクラススイッチ組換えとその制御分子の遺伝子発現を解析する。また、鼻汁検体を用いて、AR患者の鼻粘膜局所のIgE産生量およびIgE産生に関わるサイトカインや制御分子の遺伝子発現を解析する。さらに、本研究で同定したサイトカインや鼻汁中の抗原特異的IgEを用いて、ARの診断、病型分類、重症度、治療効果判定に有用なバイオマーカーを探索する。アトピー型AR、局所性ARともに、将来的に喘息を発症することが指摘されており、本研究成果は、早期診断・早期治療による喘息の発症予防にも多大な貢献が期待される。構成員研究概要アレルギー性鼻炎の発症機序の解明小児科准教授板澤寿子キーワード

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