埼玉医科大学研究シーズ集
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血液中の抗原特異的IgEの評価(ウェスタンブロット法、ELISA法など)血液中のIgEやサイトカインなどの測定(ELISA法など)抗原刺激による好塩基球活性化試験(フローサイトメトリー法)大学病院− 125 −板澤寿子1)2)、盛田英司1)2)、古賀健史1)2)、岡田慶介1)2)、清水貴寛1)2)、小川俊一1)2)、植田穣1)2)1)埼玉医科大学小児科、2)埼玉医科大学アレルギーセンター得意な技術(ノウハウ)知的財産・論文・学会発表学会発表1)清水貴寛,盛田英司,関澤藍,岡田慶介,古賀健史, 植田穣, 徳山研一, 板澤寿子. 少量の牛乳や加熱鶏卵にアレルギー反応を認める児におけるBaked milkおよびBaked eggを用いた食物経口負荷試験の検討.第60回日本小児アレルギー学会学術大会2023.11.18-19.小児の食物アレルギーは多くが自然寛解するものの、持続する例も多く根本的治療法はない。食物アレルギー(即時型)に対して、少量摂取から徐々に増量する経口免疫療法が試みられている。しかし、治療中のアレルギー症状は必発であり、重篤なアレルギー症状を誘発する危険性があり、一般診療では行うことはできない。本研究では、乳幼児期発症の鶏卵および牛乳アレルギー児(即時型)において、食物経口負荷試験によって安全に摂取することが確認できた高温加熱食品を定期的に摂取させることによって、耐性獲得の促進効果が得られるかどうかを検証する。さらに、経口免疫寛容に関与する免疫学的な指標を評価することにより、耐性獲得機序の解明を目的とする。本研究によって、鶏卵および牛乳の完全除去が必要なアレルギー児の栄養面と生活の質を改善させることが期待できる。本研究の成果は、食物アレルギーの発症予防や耐性獲得を誘導する安全性の高い治療法の開発に貢献する。構成員研究概要鶏卵および牛乳アレルギー児における高温加熱食品の定期摂取による耐性獲得の促進に関する検討小児科准教授板澤寿子キーワード食物アレルギー、耐性獲得、高温加熱食品

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