埼玉医科大学研究シーズ集
135/304

大学病院− 133 −沼倉周彦1,2、武者育麻1,2、味原さや香1,2、川名宏1、菊池透1、大竹明21埼玉医科大学病院小児科、2埼玉医科大学病院ゲノム医療科Fabry病は、はライソゾーム病のひとつであり、αガラクトシダーゼの先天的欠損により発症するX連鎖遺伝性疾患である。小児発症の古典型では疼痛、発汗障害、被角血管腫、角膜混濁、消化管障害などをきたす。埼玉県を含む一部の自治体で希望者の負担によるオプショナルスクリーニングの対象疾患となっており、診断される機会が増えている。当施設は、オプショナルスクリーニング精査施設となっていることもあり、ライソゾーム病の診療経験が豊富である。小児に対する治療は酵素補充療法が行われているが、小児期の代表的症状である疼痛、発汗障害、角膜混濁、消化管障害などに対する有効性の確認を行うとともに、成人期に発症する腎障害、心血管障害、脳血管障害についても定期的に心臓超音波検査、頭部MRI評価を行うことにより、酵素補充療法がこれら合併症等の予防に有効であるかどうかを確認する。今後長期に亘り研究を継続する予定である、得意な技術(ノウハウ)Fabry病を含むライソゾーム病の診療データシート作成データシート解析(統計学的解析を含む)キーワードFabry病、酵素補充療法、新生児マススクリーニング構成員研究概要小児Fabry病患者の酵素補充療法の長期経過に関する研究小児科准教授沼倉周彦

元のページ  ../index.html#135

このブックを見る