埼玉医科大学研究シーズ集
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大学病院− 174 −野崎健太郎¹,高杉綾香¹,松尾幸治¹,桑原斉¹.¹埼玉医科大学医学部精神医学精神医学(毛呂山キャンパス)の神経発達症グループでは、以下の研究が病院IRBの承認を得て進められている。・「模擬カウンセリング面接のビデオクリップとPOMS2(Profile of Mood States Second Edition)を用いた自閉スペクトラム症の他者感情認知の障害の研究」自閉スペクトラム症(ASD)者に模擬面接のビデオクリップの視聴後に、POMS 2(Profile of Mood States Second Edition Adults Forms)に回答してもらい、自閉スペクトラム症患者の感情認知の特性を調べる。ASDの病態理解の一助となることが期待される。・「埼玉医科大学病院における小児科と児童精神科の協働による小児精神疾患の診療体制構築の試み」小児科との共同研究であり、小児科医と精神科医が臨床評価を行った症例の臨床情報を後方視的に解析することで、小児科医が、精神科医による診療が必要だと判断できる指標を同定することを目指している。・「養育行動の随伴性の感受性向上に着目したペアレント・トレーニングプログラムの開発」神経発達症児の保護者がとる養育行動の機能的側面に焦点を当てたペアレント・トレーニングのプログラムを作成し、保護者の養育行動の獲得及び児の適応行動の変化を評価する。神経発達症の治療技法の発展に寄与することが期待される。・「神経発達症の注意機能解析およびその生物学的基盤に関する研究」浜松医科大学、名古屋大学と共同で実施している研究である。本研究では、ADHD患者・健常者を対象に、眼球運動を指標とした注意機能を測定し、これを用いた診断能を確認し臨床現場への応用を目指す。得意な技術(ノウハウ)心理療法の開発と有用性・有効性の検証、バイオマーカーの同定と臨床応用の検証、後方視的観察研究によるリアルワールドデータの解析知的財産・論文・学会発表学会発表・颯佐かおり簗明子武者育麻荒尾正人石井佐織田中順子野崎健太郎松嵜くみ子秋岡祐子桑原斉. 埼玉医科大学病院における小児科と児童精神科の協働による小児精神疾患の診療体制構築の試み.第129回日本小児精神神経学会学術集会. 2023年6月10日・簗明子颯佐かおり武者育麻石井佐織田中順子野崎健太郎松嵜くみ子秋岡祐子桑原斉. 埼玉医科大学病院における小児科と精神科の協働による小児精神疾患の診療体制構築の試み(その2).第130回日本小児精神神経学会学術集会. 2023年11月26日論文Kuroda M, Kawakubo Y, Kamio Y, Yamasue H, Kono T, Nonaka M, Matsuda N, Kataoka M, Wakabayashi A, Yokoyama K, Kano Y, Kuwabara H. Preliminary efficacy of cognitive-behavioral therapy on emotion regulation in adults with autism spectrum disorder: A pilot randomized waitlist-controlled study. PLoS One. 2022, 17(11), e0277398, doi:10.1371/journal.構成員研究概要神経発達症の臨床研究精神医学教授桑原斉キーワード神経発達症、自閉スペクトラム症、注意欠如・多動症、心理療法、バイオマーカー

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