− 236 −東守洋1、菊地淳1、清水朋実1、永田真莉乃1、山本渉11病理部悪性リンパ腫における腫瘍微小環境について、臨床病理学的事項との関連を中心に解析している。これまでにびまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)において---高内皮細静脈の多いDLBCLは腫瘍微小環境にT細胞が多く予後良好でHLA-DRの発現ロス症例は予後不良であるCD24発現DLBCLは“immune-cold” であるある-難治性ホジキンリンパ腫ではNK細胞が減少していることを見出している。これらは予後予測、治療標的となる可能性があると考えている。さらに現在、濾胞性リンパ腫のdiffusetransformationにおけるろ濾胞樹状細胞の役割について、組織形態シミュレーションおよび細胞間相互作用について細胞生物学的研究をおこなっている。病理部の百瀬グループ、山下グループ、血液内科と情報を共有し、悪性リンパ腫の総合的理解を目指している。得意な技術(ノウハウ)-病理組織標本作成、免疫組織化学、Fluorescenceinsituhybridization-蛍光タンパク融合発現ベクター組み換え-蛍光顕微鏡を用いたタイムラプス解析、FRET解析--画像解析一般知的財産・論文・学会発表学会発表清水朋実ほかびまん性大細胞型B細胞リンパ腫における高内皮細静脈の臨床病理学的意義.第63回日本リンパ網内系学会学術集会.2023年6月23日.(優秀演題賞受賞)菊地淳ほか.古典的ホジキンリンパ腫における免疫微小環境構成細胞の遺伝子発現解析および免疫組織化学的検討.第62回日本リンパ網内系学会学術集会.2023年6月24日.(優秀演題賞受賞)論文Higashi M.etal.CD24isasurrogateforʻimmune-coldʼphenotypeinaggressivelargeB-celllymphoma.JPatholClin.Res. 2022,DOIhttps://doi.org/10.1002/cjp2.266.GiménezN.etal.TargetingIRAK4 disruptsinflammatorypathwaysanddelaystumordevelopmentinchroniclymphocyticleukemia. 2020.Leukemia 34,100–114図書東守洋ほか.リンパ腫アトラス第5版総論分子生物学,文光堂,2018,10ページ.バイオインフォマティクス解析一般キーワード悪性リンパ腫, 腫瘍微小環境,形態解析,細胞間相互作用構成員研究概要悪性リンパ腫の微小環境病理部教授東守洋
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