埼玉医科大学研究シーズ集
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1埼玉医科大学国際医療センター地域医療科・消化器内科教授2埼玉医科大学国際医療センター心臓内科講師3埼玉医科大学病院放射線科4埼玉医科大学保健医療学部理学療法学科准教授5埼玉医科大学保健医療学部共通教育部門・消化器一般外科教授6埼玉医科大学リサーチアドミニストレーションセンター准教授7埼玉医科大学リサーチアドミニストレーションセンター・国際医療センター心臓内科教授− 284 −眞下由美1、筒井健太2、土橋佐紀3、新井智之4、辻美隆5、加藤誠6、千本松孝明7高齢者免許返納は要介護状態になるリスクを約8倍上昇する。対策として外出支援や介護予防が行われているにも関わらず、その参加率、継続率は驚くほど低い。解決の重要因子は対象者の“社会との接点”や“夢中になる”の創出であり、モチベーションの向上こそが最重要要素であると考え、株式会社アイシンが開発した送迎サービス“チョイソコ”に、友人や買い物、そしてイベントを主たる外出促進因子として融合させた、令和3年度実証実験「外出モチベーション向上による高齢者の健康寿命延伸の仕組みづくり」を実施した。その結果、外出や友人、買い物、利便性、イベントといった重要なモチベーション向上のきっかけと考えられた因子は女性には当てはまったが、男性の場合、これらの因子では全く行動変容には至らなかった。(Mashimoetal. JPersMed. 12(8): 1257,2022)(Figure 1)すなわち、男性と女性ではモチベーション向上ための因子が全く異なることが判明した。しかし、高齢男性の外出モチベーション因子を示した研究はない。今回、令和4年度実証実験「外出モチベーション向上による高齢者の健康寿命延伸の仕組みづくり2」では、外出先対象エリアを拡大し、男性が好むような共同浴場、パチンコ店なども、外出先対象エリア内とし、外出誘導を図ることで、本仕組みの有効性を再調査する。また、対象者の外出促進因子を探索するため、ゲームプレイヤーの志向性研究に用いられるバートルテストを変法した事前アンケートを作成し施行した。結果に関しては現在、投稿中である。得意な技術(ノウハウ)官民連携した実証実験学会発表眞下由美.外出モチベーション向上による高齢者の健康寿命延伸の仕組みづくり.第43回日本臨床薬理学会学術総会2022.12.03論文Mashimo etal.Synergistic effectof motivationforthe elderly andsupport forgoingout. JPersMed.2022 Jul30;12(8):1257.doi: 10.3390/jpm12081257.構成員研究概要外出モチベーション向上による高齢者の健康寿命延伸の仕組みづくり国際医療センター地域医療科教授眞下由美キーワード健康寿命高齢者モチベーションデマンド型交通

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