医学部大間陽子1、村越隆之21教養教育、2生化学ゲノム解析の進展とともに、ゲノム中の繰り返し配列の伸長によって起こる様々な疾患が報告されています。本研究グループでは、そのうち遺伝子の翻訳領域中のGCNリピート(連続したアラニン(ポリアラニン)をコードする配列)の伸長によって引き起こされる9つのポリアラニン病(下表)について研究を行っています。原因タンパク質の多くは形態形成に関わる転写因子であり、ポリアラニン領域の伸長によって機能不全が起こり、その転写因子が担う部位の形態形成異常が起こると考えられていますが、その詳しい機構はまだ解明されていません。一方で伸長したポリアラニンは単独でも何らかの異常機能を獲得することも分かっています。本研究グループは、・ポリアラニン病の原因遺伝子(野生型およびポリアラニン伸長型)を用いて、ポリアラニン病タンパク質の機能欠損の機構の解明・伸長ポリアラニンを用いて、伸長ポリアラニンによる異常機能獲得機構の解明の2方向から研究を進めています。疾患名眼咽頭型筋ジストロフィー合多指症鎖骨頭蓋形成不全症全前脳症手足性器症候群瞼裂狭小・眼瞼下垂・逆内眼角贅皮症候群X染色体連鎖性精神遅滞X染色体連鎖性下垂体機能低下症先天性中枢性低換気症候群表ポリアラニン病得意な技術(ノウハウ)大腸菌、酵母、哺乳類培養細胞を用いた生化学・分子生物学実験全般知的財産・論文・学会発表大間陽子.ポリアラニン病の分子機構の解明.埼玉医科大学雑誌.2021, 47(2), 137-139.原因タンパク質PABPN1HOXD13RUNX2ZIC2HOXA13FOXL2ARXSOX3PHOX2B− 30 −ポリアラニントリプレットリピート病タンパク質凝集転写因子構成員研究概要ポリアラニン病の分子機構の解明教養教育講師大間陽子キーワード
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