埼玉医科大学研究シーズ集
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医学部− 68 −水野洋介1,2、成塚裕亮1,2、小松久美子1、松本幸子1、水野由美3,4、難波聡2,4、沼倉周彦2,5、大竹明21中央研究施設形態部門、2ゲノム医療科、3中央研究施設実験動物部門、4産科・婦人科、5小児科ミトコンドリア病はミトコンドリア呼吸鎖複合体の機能低下によりATP合成能が減少し、心筋や神経をはじめとする全身の様々な組織で機能不全が現れる疾患である。ミトコンドリア病患者検体に対して全エクソーム解析を実施することで、新規のミトコンドリア関連遺伝子の変異をはじめとする、遺伝的な発症原因が多数同定されている。しかし、核DNAの遺伝子領域またはミトコンドリアDNAのいずれにおいても、ミトコンドリア病の発症原因と判断できる塩基配列変異が検出されない患者検体が存在する。これらについては、ミトコンドリア病の発症原因として、タンパクをコードしているミトコンドリア関連遺伝子そのものに変異が生じたことが病因ではなく、それらを標的対象として制御する非コードRNAに質的・量的変化が生じることで、ミトコンドリア病が発症する可能性も考慮する必要がある。本研究では、非コードRNA を原因とする全く新しいミトコンドリア病発症メカニズムを突き止め、これらの分子を標的とする新たな診断法や治療法の開発につなげる事を目指している得意な技術(ノウハウ)デジタルPCR法を用いたミトコンドリアDNAヘテロプラスミー率測定遺伝子発現解析知的財産・論文・学会発表学会発表1)〇水野洋介、成塚裕亮、小松久美子、松本幸子、水野由美、難波聡、沼倉周彦、大竹明ミトコンドリア機能と関連する非コードRNAの解明.2023.9.29第55回日本臨床分子形態学会総会・学術集会福岡2)〇水野洋介非コードRNAによるミトコンドリア機能の制御.2022.10.4第54回日本臨床分子形態学会総会・学術集会長崎構成員研究概要ミトコンドリア、非コードRNA、マイクロRNA非コードRNAによるミトコンドリア機能調節メカニズムの解明中央研究施設准教授水野洋介キーワード

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