医学部− 81 −三谷幸之介1、奥島菜々子11医学部・ゲノム応用医学遺伝子治療、またその中でも特に、ゲノム編集技術を応用した治療法をより広範な疾患に適用可能にするための、強力な遺伝子送達ベクター系の開発を行っている。最近、AMED先端バイオ事業の支援により開発したベクターは、送達できるDNAのサイズがフレキシブルで、最長で約30キロ塩基対である。従って、様々な治療遺伝子、人工ヌクレアーゼ遺伝子、さらに相同組換え修復の際の鋳型となるドナーDNAを、多様な細胞や組織に高効率で送達することができる。例えば、このベクターを用いた様々なヒト細胞株でのゲノム編集(prime editing)の実験においては、一般に用いられる非ウイルス遺伝子送達法に比べて、3倍~30倍の効率で標的配列の改変に成功した。得意な技術(ノウハウ)上記のベクターや、レンチウイルス、アデノ随伴ウイルス、アデノウイルスなど様々なウイルスベクターの構築と産生。それらを用いた、ex vivoやin vivoの遺伝子治療前臨床実験。知的財産・論文・学会発表上記ベクターに関しては、論文投稿準備中。遺伝子治療、ゲノム編集、ウイルスベクター構成員研究概要ゲノム編集治療のためのベクター開発ゲノム応用医学教授三谷幸之介キーワード
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