埼玉 Breast Care Nursing研究会

SINCE: 11.10.2007

                                                                                                                                           

 


   

                                                内分泌療法時のケア

 

 

円形吹き出し: Q1:内分泌療法を開始する患者さんへどのような
ケアをすれば良いですか?

 

 

 

  

内分泌療法時のケアのポイントは、4つあります。

@    副作用症状のモニタリング

A    副作用症状に対するセルフケア指導

B    患者さんの内分泌療法への理解の促進

C治療の不安に対する心理的サポート

内分泌療法は、5年間継続して内服する患者さんが殆どで、長期的なサポートが必要と

なります。また、内分泌療法薬を変更する患者さんもいます。看護師自身も、使用する薬剤

の副作用、投与間隔、期間など十分に理解しておくことが大事です。

 

 

 

 

円形吹き出し: Q2:骨粗鬆症を予防する方法を患者さんへ
説明したいのですが、何かありますか?

 

 

 

 

角丸四角形吹き出し: 骨粗鬆症は、アロマターゼ阻害剤の服用で発症のリスクが高まります。予防は、カルシウムやビタミンDを含んだ食事と適度な運動で対応出来ます。食事は、乳製品のカルシウム(ヨーグルトや牛乳、スキムミルクなど)や小魚、桜エビ、シラス干しなどを1日800mgの摂取、ビタミンDは、魚、きのこ類、卵黄に含まれていて1日5μgの摂取が必要といわれています。また、皮膚の組織に日光の紫外線にあたるとビタミンDに変化する物質が多量にあるため、日光にあたるのも良いかもしれません。運動については、1日30分程度の散歩などを行うのもよいと思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

円形吹き出し: Q3:治療開始前の30歳代後半の既婚している患者さんに、
「子供が欲しいので治療中に妊娠しても良いですか」と
聞かれました。どのように答えれば良いですか?

   

 

 

 

 

 

角丸四角形吹き出し: 内分泌療法は、5年間と長期的な治療になります。また、内分泌療法中の妊娠は胎児の器官形成期に大きな影響があり、避ける必要があります。この患者さんの場合は5年間の内服終了後は40歳代となり、自然妊娠出来る可能性も減少します。まずは、患者さんの希望を医師に伝えることを勧めます。患者さんが医師に伝える場の設定や話しが出来る環境作りをしましょう。そして治療の利点と欠点について、医師と患者さんとでよく相談してもらいます。看護師として、患者さんの子供が欲しいという思いを傾聴し、共有しましょう。