大学病院 脳神経内科の横山 立先生が第38回日本内科学会奨励賞を受賞

大学病院 脳神経内科の横山 立先生が第38回日本内科学会奨励賞を受賞

2025.04.30
研究
このたび、大学病院 脳神経内科の横山 立先生が2025年4月に大阪国際会議場で開催された第122回日本内科学会総会において、「第38回内科学会奨励賞」を受賞しました。本賞は、昨年の日本内科学会総会で発表された一般演題の中から優秀演題として、10名のみに与えられた大変名誉ある賞です。
受賞した演題名は「Parkinson症候群におけるMIBG心筋シンチグラフィを用いた心臓交感神経機能の検討」です。Parkinson病では心臓交感神経にLewy小体が蓄積することにより脱神経が生じ、これを反映してMIBG心筋シンチグラフィの取り込みが低下します。これに対して、多系統萎縮症や進行性核上性麻痺ではMIBG心筋シンチグラフィの取り込みは一般に正常とされていますが、実際には一部の症例で取り込みが低下しています。今回の発表は横山先生が従来から取り組んできた一連の研究の中で、とくに進行性核上性麻痺に焦点を当てて検討し、本疾患でみられる低下の一因として、脳幹病変に伴う中枢自律神経線維網の障害による交感神経機能亢進が心臓のノルアドレナリン動態に影響を及ぼす可能性を指摘しました。しかし、明らかな機序は未だ不明であり、横山先生の今後の更なる研究の進展が期待されています。
DSC_0040trim左から竹内学長、大山教授、横山先生、山元特任教授、篠塚病院長