NICU業務

概要
NICUとは「Neonatal Intensive Care Unit」の頭文字をとった略語で、「新生児集中治療室」を意味します。
少し早く生まれた赤ちゃんや小さく生まれた赤ちゃんの中には、様々な原因で出生直後から集中的に治療が必要となる場合があります。
そのような赤ちゃんを治療する場所が「NICU:新生児集中治療室」です。
当院のNICUでは、2名の臨床工学技士が業務に携わっています。
臨床工学技士がNICUで使用する医療機器の保守管理を行っています。
NICUでは閉鎖式保育器、光線治療器などNICU特有の機器があり、稼働している機器は合計157台になります。
また、人工呼吸器のセットアップや回路交換、機器の不具合対応なども行っています。
機器管理業務
合計:157台(2023年5月時点)
保育器 | 35台 | 経皮ガスモニタ | 10台 |
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光療法器 | 30台 | 吸引器 | 4台 |
体温管理装置 | 2台 | 生体情報モニタ | 35台 |
脳波計 | 3台 | 除細動器 | 1台 |
ブレンダ | 27台 | その他の機器 | 10台 |
保守点検
管理している全ての機器を保守点検しています。
メーカーメンテナンス講習会も積極的に受講しています。
保育器(閉鎖式・開放式・搬送型)
日常点検(使用中点検、終業点検)や定期点検を実施しています。
終業点検項目として、外装点検、ヘッドアップやスライドなどの機能確認、体重モニタの確認などを行っています。
定期点検は、メーカー指定の内容に準じて行い、簡単なパーツ交換なども実施しています。
光療法器
日常点検(使用中点検、終業点検)や定期点検を実施しています。
終業点検項目として、外装点検、点灯確認などを行っています。
定期点検は、放射照度測定を行い、機能評価を行っています。
診療補助業務
人工呼吸器のセットアップや回路交換を実施しています。
医療機器の不具合対応も実施しており、重要性の高い動作不良に関しては原因究明と再発防止に努め、必要に応じ医療機器メーカーへの情報提供や原因究明要請も行っています。
在宅人工呼吸器の導入指導も実施しています。指導内容は在宅人工呼吸器の取り扱いをはじめ、回路交換方法などです。
安全巡回
人工呼吸器は安全巡回を1日2回行っています。
巡回では稼働状況や動作状況を確認し、安全使用がなされているかを確認しています。
人工呼吸器以外の医療機器は安全巡回として1日1回の巡回を行っています。
保育器に関しては、「外装・電源・配管の確認」、「湿度・加湿・酸素濃度の各設定値と実測値の確認」を実施しています。
その他の機器に関しても、「機器の安全使用と使用状況の確認」、「不具合対応」などを目的とした巡回を行っています。
講習会の実施
医療機器の講習会をハンズオン形式で通年実施しています。
使用方法の動画なども作成し、動画を活用した講習会も実施しています。
シナリオシミュレーション方式による受講者参加型の講習会も実施し、受講者の理解を高める工夫も行っています。