消化器内科・肝臓内科
研修可能なサブスペシャリティー領域
以下の各機構・学会の専門医・認定医の取得が可能日本消化器病学会、日本消化器内視鏡学会、日本肝臓学会
診療部長等からのメッセージ
死因統計で最も多い疾患は悪性新生物ですが、その約50%は消化器領域の癌が占めています。消化器癌を診断し、その治療方針を決定するのが消化器病専門医です。消化器病専門医は急性腹症、消化管出血、急性肝不全、急性化膿性閉塞性胆管炎、重症型急性膵炎など重症疾患の救急医療にも携わっています。そのためには消化管内視鏡、腹部超音波、血管造影などを駆使した診断法、治療法の技能を身につけなければなりません。また、脂肪性肝疾患などの生活習慣病の診療に従事する一方で、自己免疫性疾患、遺伝性疾患など難治性の希少疾患に関しても熟知しておく必要があります。
このように消化器病専門医の役割は多彩であり、日本消化器病学会には3万6千人以上の会員、2万3千人以上の専門医が存在しますが、まだまだ不足しており、地域医療を充足できていないのが現状です。わが国の医療の現場で最も需要が多く、身に着けた知識と技量を日常診療でフルに活かすことができるのが、消化器病専門医です。
研修医の皆さんには、内科専門医の研修と連動して、日本消化器病学会の専門医カリキュラムを開始していただきます。また、内科専門医のカリキュラム終了後は、補完研修として日本肝臓学会と日本消化器内視鏡学会の専門医カリキュラムも開始することができます。卒後8年を目途に、消化器系3学会の専門医を取得することが当面の目標になります。さらに、研究にも関心がある方には、研究室で臨床的、基礎的研究も従事していただきだきます。
皆さん、わが国でさらに拡充することが求められている消化器病領域の診療に参画しませんか。消化器内科・肝臓内科の科員一同がお待ちしています。いっしょに消化器病の診療を極め、地域医療そしてわが国全体の医療に貢献しましょう。
このように消化器病専門医の役割は多彩であり、日本消化器病学会には3万6千人以上の会員、2万3千人以上の専門医が存在しますが、まだまだ不足しており、地域医療を充足できていないのが現状です。わが国の医療の現場で最も需要が多く、身に着けた知識と技量を日常診療でフルに活かすことができるのが、消化器病専門医です。
研修医の皆さんには、内科専門医の研修と連動して、日本消化器病学会の専門医カリキュラムを開始していただきます。また、内科専門医のカリキュラム終了後は、補完研修として日本肝臓学会と日本消化器内視鏡学会の専門医カリキュラムも開始することができます。卒後8年を目途に、消化器系3学会の専門医を取得することが当面の目標になります。さらに、研究にも関心がある方には、研究室で臨床的、基礎的研究も従事していただきだきます。
皆さん、わが国でさらに拡充することが求められている消化器病領域の診療に参画しませんか。消化器内科・肝臓内科の科員一同がお待ちしています。いっしょに消化器病の診療を極め、地域医療そしてわが国全体の医療に貢献しましょう。

一般財団法人日本消化器病学会 理事長
持田 智
診療科(旧医局長)メッセージ
消化器内科・肝臓内科では、消化管、肝臓、胆道、膵臓などの消化器系全般の疾患を幅広く担当しています。急性期の緊急対応から慢性期の管理、そして緩和医療まで、さまざまな場面での診療に携わることができ、数多くの症例を経験することで、自然と「何でもこなせるオールラウンダーな消化器内科医」へ成長できます。
さらに、上下部の内視鏡観察や腹部エコー検査はもちろん、消化管出血の緊急止血や、胆膵疾患に対する最先端の検査・治療、エコーを使ったラジオ波焼灼術・腹腔内穿刺ドレナージ・肝生検などのインターベンション、肝細胞癌や門脈圧亢進症に対するIVR(血管内治療)など、多くの手技に取り組む機会が豊富です。どの手技も頼れる指導医のもとで、多様な症例を通じてしっかりと着実にスキルを習得することができます。
診療だけでなく、研究を行う環境も整っています。消化器内科・肝臓内科専用の実験室があり、日常の臨床と並行して研究に取り組めます。大学院では、普段の診療に直結したテーマで研究ができ、基礎実験のサポート体制も充実しています。
私自身、入職したての頃に、先輩に「手技を覚えるのはもちろんだけど、診療内容を研究成果として形にする習慣を身に着けると、さらに世界が広がるよ。考える消化器内科医こそが一流だ」と教わり、大学院に進学しました。そこで肝炎ウイルスの研究を行い、C型肝炎ウイルスの薬剤耐性変異の検出キットを開発し、特許(特願2013-255748)まで取得することができました。これらの研究成果は、大学院修了後も日常臨床に役立てられ、国内外の学会や論文発表にもつながっています。
私たちは、しっかりとした指導体制のもとで、最新の技術と豊富な経験を積みながら、消化器内科医としてのスキルを着実に高めていける環境があります。一緒に成長し、スキルを磨いていきましょう!
助教、病棟医長 内田 義人
さらに、上下部の内視鏡観察や腹部エコー検査はもちろん、消化管出血の緊急止血や、胆膵疾患に対する最先端の検査・治療、エコーを使ったラジオ波焼灼術・腹腔内穿刺ドレナージ・肝生検などのインターベンション、肝細胞癌や門脈圧亢進症に対するIVR(血管内治療)など、多くの手技に取り組む機会が豊富です。どの手技も頼れる指導医のもとで、多様な症例を通じてしっかりと着実にスキルを習得することができます。
診療だけでなく、研究を行う環境も整っています。消化器内科・肝臓内科専用の実験室があり、日常の臨床と並行して研究に取り組めます。大学院では、普段の診療に直結したテーマで研究ができ、基礎実験のサポート体制も充実しています。
私自身、入職したての頃に、先輩に「手技を覚えるのはもちろんだけど、診療内容を研究成果として形にする習慣を身に着けると、さらに世界が広がるよ。考える消化器内科医こそが一流だ」と教わり、大学院に進学しました。そこで肝炎ウイルスの研究を行い、C型肝炎ウイルスの薬剤耐性変異の検出キットを開発し、特許(特願2013-255748)まで取得することができました。これらの研究成果は、大学院修了後も日常臨床に役立てられ、国内外の学会や論文発表にもつながっています。
私たちは、しっかりとした指導体制のもとで、最新の技術と豊富な経験を積みながら、消化器内科医としてのスキルを着実に高めていける環境があります。一緒に成長し、スキルを磨いていきましょう!
助教、病棟医長 内田 義人

研修プログラム
研修プログラムの詳細は領域別専門医研修プログラムのページをご覧ください。概要・特徴
専門領域は、消化管、肝、胆道および膵疾患である。2021年度の入院患者数は1,537例であり、多彩な消化器疾患症例の診療に携わることが出来る。また、常時、救急来院患者に対応する体制をとっており、消化器疾患症例に合併した他臓器疾患の診療にも応じているため、プライマリケアの十分な経験が可能である。後期研修では消化器疾患症例の診察方法および当該疾患に必要な検査治療の手技を、指導医と受持医の指導のもとに修得するが、研修期間が8週以上の場合には担当患者を一人で受け持ち、指導医がサポートすることで責任を持って診療に参加する機会も設けている。また、重症例の全身管理や専門的な検査治療にもチームの一員として積極的に参加できるように配慮している。埼玉医科大学病院は、2007年埼玉県の肝疾患診療連携拠点病院に指定され、県全体から難治性の急性、慢性肝疾患症例が集まってきている。このため、劇症肝炎や非代償性肝硬変など全身管理が必要な重症疾患の集学的治療を研修することが出来る。また、肝癌に関してエコーおよび血管造影を利用したラジオ波焼灼療法、肝動脈塞栓又は注入療法を実施しており、これら手技の実習も可能である。消化管疾患では消化管出血、炎症性腸疾患、上下部消化管ポリープ等の症例が豊富で、これらに対する内視鏡治療も経験することが出来る。重症型アルコール性肝障害患者に顆粒球除去を、治療に難渋する炎症性腸疾患患者に顆粒球除去と免疫療法や生物製剤を併用した最新の治療を実施し、良好な治療成績を挙げている。また、胃静脈瘤の治療に血管造影を利用したBRTOを積極的に行い、内視鏡治療と合わせ出血予防に寄与している。これら様々な治療を経験することが出来るのも症例の多い当科の特色である。一方、胆道および膵臓疾患では、急性閉塞性化膿性胆管炎や急性膵炎など重症疾患の全身管理を習得出来るとともに、胆道ドレナージや結石除去のためのERCPに参加することが可能である。また、胆膵疾患の診断には欠かせない超音波内視鏡検査(EUS)も多数施行しており、膵癌などの診断のためのEUS-FNAやEUSを用いた胆道ドレナージなどのインターベンショナルEUSも経験することができる。2016年に内視鏡センターが一新され、早期消化管癌の内視鏡治療には消化管内科と協力して積極的に取り組んでいる。肝癌の外科的治療および消化管、胆道、膵臓の腫瘍疾患の外科的治療と化学療法は、国際医療センターとも連携している。後期研修では希望者にはこれら治療への参加の機会を設けることも可能である。
研修内容と目標
専門研修 | 卒後年数 | 研修内容と目標 | 資格等 |
1年目 | 卒後3年目 | 内科専門医カリキュラム開始 | JMECC |
2年目 | 卒後4年目 |
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3年目 | 卒後5年目 | 地域研修、内科専門医カリキュラム終了、消化器病専門医カリキュラム開始 |
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4年目 | 卒後6年目 | 内視鏡専門医カリキュラム開始、肝臓専門医カリキュラム開始 | 内科専門医 |
5年目 | 卒後7年目 | 消化器病専門医カリキュラム終了 |
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6年目 | 卒後8年目 | 内視鏡専門医カリキュラム終了、肝臓専門医カリキュラム終了 | 消化器病専門医 |
7年目以降 | 卒後9年目以降 |
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内視鏡専門医、肝臓専門医 |
診療科入職案内
募集要項
次の9内科共通です。血液内科、呼吸器内科、リウマチ膠原病科、消化器内科・肝臓内科、内分泌内科・糖尿病内科、神経内科・脳卒中内科、腎臓内科、総合診療内科、感染症科・感染制御科
診療科説明会
特に診療科説明会は設けておりません。見学にお越しいただき、当科のことを説明させていただきます。


基本情報
医師数 | 18名 |
指導医数 | 10名 |
病床数 | 42床 |
1日平均外来患者数 | 115名 |
1日平均入院患者数 | 40名 |
過去3年間の入職実績 | 2名 |
お問い合わせ
専攻医インタビュー
達成感を感じられることが
専攻医の醍醐味や
やりがいだと思います
専攻医の醍醐味や
やりがいだと思います
S先生
2024年入職
(2022年埼玉医科大学卒)
2024年入職
(2022年埼玉医科大学卒)

醍醐味や目指す医師像
専攻医の醍醐味、やりがいは実際に自身で治療計画を考え実行すること、その治療行為によって感謝の声を頂ける瞬間だと思います。初めて病棟で治療方針を考え、実際に患者に医療行為を行い、治療後の経過を観察している時は、言葉1つにも責任が伴い、緊張の連続でした。無事に退院出来るとなった時に患者や家族から感謝の言葉を頂き、初期研修医の時とはまた異なる達成感を感じました。このような達成感を感じられることが専攻医の醍醐味ややりがいだと思います。今後も患者に適切な治療行為が出来る様、精進し続けると共に、患者の話を傾聴する事を忘れず、またこの先生に診て欲しいと感じて頂けるような医師を目指していきたいと考えています。
消化器内科・肝臓内科を選んだ理由
初期研修医として多くの科を研修させて頂き、自分は手技が好きで、手技の多い科に行きたいと感じました。しかし内科として病棟業務を行うことにも興味があり、手技のある内科、その中で特に診療科の雰囲気が好きだったこと、また内視鏡が手技として楽しかったことから当院の消化器・肝臓内科を希望しました。
入職して良かったこと
まず、科内の雰囲気が良いことです。困っている時はいつも手助けして頂いています。初めの頃は分からないことも多く、たくさんの事を教えていただきました。今でも何か分からない時は、手助けをして貰っています。また症例数も多く、緊急止血、TACE、ERCPなど消化器内科として必要な検査の経験を十分に積むことが出来ており、入職して良かったと感じています。

初期臨床研修医や医師の方へのメッセージ
初期研修医の方には、年代の近い先輩として気軽に話しかけて貰い、分からないことを一緒に考えていけたら嬉しいです。
また医師の方には今後消化器内科として相談を受けた時お応えできるよう、精進していこうと考えています。また他科の内容でご相談することもあるかと思います。その時はご指導ご鞭撻の程よろしくお願い致します。
また医師の方には今後消化器内科として相談を受けた時お応えできるよう、精進していこうと考えています。また他科の内容でご相談することもあるかと思います。その時はご指導ご鞭撻の程よろしくお願い致します。
プログラムスケジュール
年次 | 研修先の病院名、診療科、特に注力する研修等 | 論文、院外活動、他 |
医師3年目 | 埼玉医科大学病院 消化器・肝臓内科 | 日本内科学会、日本消化器病学会、日本内視鏡学会加入、日本内視鏡学会参加、日本肝臓学会加入 |
医師4年目 | 埼玉医科大学病院 消化器・肝臓内科 | |
医師5年目 | 埼玉医科大学病院 消化器・肝臓内科 |
1日のスケジュール
8:50 | 出勤、病棟の患者の予定確認 | |
9:00 | 検査、病棟業務 | 上部内視鏡やソナゾイド造影超音波、カテーテル治療、EUS、病棟業務を行います。 |
12:30-13:30 | 昼食、休憩 | |
13:30 | 病棟業務、検査 | 定期入院の対応や下部内視鏡検査、ERCP等を行います |
15:00 | 回診 | 教授含め科員全体で病棟患者の確認をします。(月曜日) |
16:00 | カンファレンス | 教授含め科員全体で病棟患者の確認をします。(月、水曜日) |
17:30 | 退勤 |
主な経験症例とおよその経験数
平均担当患者数- 6人
経験症例
- 食道胃静脈瘤破裂
- 総胆管結石
- 胃十二潰瘍
- 胆嚢炎
- 急性胆管炎
- 肝膿瘍
- 肝細胞癌
- 肝炎
- 急性膵炎
- 肝硬変
- 大腸憩室出血
- 炎症性腸疾患