脳神経内科・脳卒中内科

研修可能なサブスペシャリティー領域

以下の各機構・学会の専門医・認定医の取得が可能
神経内科専門医、脳卒中専門医、頭痛専門医、認知症専門医、てんかん専門医

診療部長等からのメッセージ

当科はパーキンソン病、アルツハイマー病などの変性疾患、片頭痛などの機能性頭痛、多発性硬化症などの免疫性疾患、急性脳血管障害疾患などあらゆる神経疾患に対応できるように体制を整えています。
当科の専門研修プログラムに沿って、臨床経験豊富な指導医が各年次の目標を達成できるように指導しています。その結果として、当科の神経内科専門医の合格率は100%を維持しております。
毎年入職者がおり、若い医師が多いのが当科の特徴です。豊富な症例を経験できる当科に入職して頂き、ともに神経学を学んでいきましょう。
脳神経内科・脳卒中内科 診療部長・教授 山元 敏正脳神経内科・脳卒中内科 診療部長・教授 山元 敏正

研修プログラム

研修プログラムの詳細は領域別専門医研修プログラムのページをご覧ください。

概要・特徴

当科では常に35床前後の入院患者の診療を行っている。入院患者の疾患は神経内科の全領域であり、頭痛、しびれ、めまいを愁訴とする疾患、認知症、脳卒中およびその後遺症、変性疾患(パーキンソン病、アルツハイマー病など)、免疫疾患など多岐にわたる。症例が豊富であることは当科の特色のひとつである。入院患者は内科疾患を併発している場合が多く、一般内科疾患の診療も行っている。意識障害、脳卒中、てんかん、髄膜(脳)炎、重症筋無力症、ギランバレー症候群などの神経救急の症例も多い。
診療は主治医、指導医、研修医によるチームで行っているが、専門的診療を要する症例への対応など、適宜チームの垣根を越えて和やかな雰囲気で診療が行われている。症例報告・臨床研究は症例を深く観察するという点で重要な研修項目と考えており、研修医にも学会発表や論文作成の機会を積極的に与えている。

研修内容と目標

専門研修 卒後年数 研修内容と目標 資格等
1年目 卒後3年目 始めは上級医のもとで、入院患者を受け持ち、一般内科や神経疾患に対する知識、神経診察等の技術を学ぶ。入院で受け持った患者の再診外来を適宜担当する。 JMECC
2年目 卒後4年目 脳波や末梢神経伝導検査等の電気生理学的検査やボトックス注射などの脳神経内科医にとって基本的な手技を習得する。
3年目 卒後5年目 内科専門医試験に合格する。学会発表や論文作成などの学術活動を積極的におこなう。 内科専門医
4年目 卒後6年目 脳神経内科専門医試験に合格する。 神経内科専門医
5年目 卒後7年目 各種サブスペシャリティー(脳卒中専門医、頭痛専門医、認知症専門医、てんかん専門医)を取得する。
6年目 卒後8年目 自らの研究テーマをみつけ、希望により大学院へ入学する。
7年目以降 卒後9年目以降 学位を取得する。 医学博士

診療科入職案内

募集要項

次の9内科共通です。
血液内科、呼吸器内科、リウマチ膠原病科、消化器内科・肝臓内科、内分泌内科・糖尿病内科、神経内科・脳卒中内科、腎臓内科、総合診療内科、感染症科・感染制御科

診療科説明会

特に診療科説明会は設けておりません。見学にお越しいただき、当科のことを説明させていただきます。

脳神経内科・脳卒中内科

基本情報

医師数 27名
指導医数 7名
病床数 31床
1日外来平均患者数 69.7人
1日平均入院患者数
32.9 名
過去3年間の入職実績 3名

お問い合わせ

脳神経内科・脳卒中内科 
担当:川崎一史 
TEL:049-276-1208
E-mail:kawasaki@saitama-med.ac.jp

診療科メンバーからのメッセージ

日本一面倒見がよくて、
働きやすい職場です。
K先生
2016年入職
(2014年埼玉医科大学卒)
脳神経内科・脳卒中内科_K先生
醍醐味や目指す医師像
脳神経内科では稀な疾患も多く、豊富な臨床経験がとても大切になります。教科書的知識だけでは実際の患者さんの診断・治療を適切に行うことはできません。当科では非常に多くの疾患を経験し、臨床医として必要なスキルを身に着けることができます。また、脳神経内科では慢性疾患が多いために、患者さんと外来を通して長く付き合っていくことが多く、その際には患者さんやその家族との上手なコミュニケーションや信頼関係の構築がとても大切です。様々な社会背景をもつ患者さんやその家族と長く付き合っていくなかで、徐々に自らのコミュニケーション能力や信頼関係を構築する力が磨かれてきたと思っています。今後も患者さんを第一に考えた医療を実践していきます。これまでの臨床経験を後輩達に伝え、あらゆる神経疾患に対応できる当科の〝臨床に強い伝統〟を守って行きたいと考えています。
脳神経内科・脳卒中内科を選んだ理由
研修医時代に将来を考えたときに、まずは臨床のできる医師になりたいという思いが第一に強く、その次に研究にも興味がありました。当診療科は良き臨床医を育成するというマインドが伝統となっており、経験豊富で信頼できる指導医が多いことが魅力的でした。研究面に関しても、早くから学会発表や論文執筆を指導してもらえ、希望があれば社会人大学院生として、臨床と研究の両立も可能であることも魅力的でした。
入職して良かったこと
自分は入職してすぐに社会人大学院生として、臨床と同時に研究もおこなうことができました。臨床と研究の両立は大変でしたが、無事に学位を取得することができました。臨床面でも神経内科専門医のほか、総合内科専門医、頭痛専門医を取得することができました。診療科内の雰囲気が良く、日々やりがいをもって仕事をすることができます。
脳神経内科・脳卒中内科_K先生2
初期臨床研修医や医師の方へのメッセージ
脳神経内科は、病巣診断をするという特徴があります。患者さんの症状からどこに・どのような病巣があるか推定してから検査計画を立てる必要があるからです。そのためには問診や身体診察がとても重要になり、脳・脊髄・末梢神経などの人体の構造への理解が必須になります。これらのことを実際の患者さんを通して、学ばせていただき、患者さんへ還元できることは、とてもやりがいを感じます。脳領域は、日々新たな知見や治療法が増えてきており、生涯楽しめる科であると感じています。興味がある先生方は是非ご連絡ください。
1日のスケジュール
8:30 出勤
9:00 病棟業務、外来業務 病棟患者の管理や、緊急入院患者の対応や外来業務を行う。
12:00 昼食
13:00 病棟業務、外来業務 予定入院患者は14時に入院するための対応を行う。
15:00 ボトックス注射、電気生理学的検査 検査があればボトックス注射や針筋電図検査等を行う。
17:30 退勤 当直であれば、各主治医から申し送りを受ける。
診療科・領域で経験できること
  • 急性期~慢性期まで、あらゆる神経疾患に対応できるようになる。
  • 脳波、末梢神経伝導検査、針筋電図検査などの電気生理学的検査について、専門医による指導を受けることができる。
  • 腰椎穿刺、血漿交換のための透析用カテーテル挿入、ボトックス注射などの手技を習得できる。
  • 毎週水曜日に症例カンファレンスがあり、実際に経験した症例から知識を深めることができる。
  • 若い診療科メンバーが多いため、最近の神経内科専門医試験の傾向などを知ることができる。

専攻医インタビュー

当科は若い医師が多く、
皆で楽しく働いています。
T先生
2022年入職
(2020年埼玉医科大学卒)
脳神経内科・脳卒中内科_T先生
醍醐味や目指す医師像
研修医から専攻医になり、一番大きな変化を感じるのは、裁量の大きさです。専攻医からは主治医として患者さんを受持ち、自ら診療計画を立てて進めていくことになります。そしてその計画は、患者さんやご家族と綿密にコミュニケーションをとって共有し、人によっては初診時から年単位で向き合っていくことになります。当然、大きな責任が伴いますが、急性期の疾患治療のみではなく、その後の患者さんの人生やご家族の状況を含めて、長く関わらせて頂けることは、大きなやりがいと言えます。特に当科では、入職初年次から自分の外来があり、入院から退院、通院まで切れ目なく関わることができます。また、教授の先生方をはじめ、どの先生も親身に相談に乗っていただけるため、裁量が大きすぎてパンクすることもなく、非常に安心して働けております。
脳神経内科・脳卒中内科_T先生2
脳神経内科・脳卒中内科を選んだ理由
自分は将来開業医を目指しており、入職初年次から外来での経験を積めることは非常に魅力的でした。また、当科に来られる患者さんの疾患は非常に多岐にわたり、comonな疾患から珍しい疾患まで、また脳炎や痙攣重責などの、全身管理が必要となる様な急性疾患から、年単位で通院を続ける慢性疾患まで、神経内科・内科として幅広く経験を積めることも魅力的でした。そして、風通しよく過ごしやすい診療科と感じたことも大きかったです。
入職して良かったこと
入職前にやりたいと思っていたことを、すべてやらせて頂けている事です。具体的にはQ2の内容となります。それに加えて、実臨床の場で様々な学びがあり、カンファレンスなどで最新の知見や、珍しい症例に対するアプローチを共有していただけることも、大きな糧となっております。
初期臨床研修医や医師の方へのメッセージ
初期臨床研修中は、将来について非常に迷うと思います。興味のある分野、進みたい進路や目指しているもの、働く地域や家族のこと、一緒に働く先生方や診療科、働き方や待遇等々、考えるべきことは多く、また選択肢も無数にあります。何を優先するのが正解かに答えはありませんが、自分はひとまず、「10年後に何者としてどこで誰と何をしていたいか」を基準に考えました。ご参考になれば幸いです。
プログラムスケジュール
年次 研修先の病院名、診療科、特に注力する研修等 論文、院外活動、他
医師3年目 埼玉医科大学病院 脳神経・脳卒中内科 学会参加
医師4年目 埼玉医科大学病院 脳神経・脳卒中内科 学会参加、神経感染症学会発表
医師5年目 埼玉医科大学病院 脳神経・脳卒中内科 学会参加、神経地方会学会発表、内科地方会学会発表
1日のスケジュール
8:30 出勤  
9:00 回診 予定入院の割り振りもします。夜間の緊急入院などがあればここで引き継ぎます。
  病棟業務 髄液検査や電気生理学検査などの手技も豊富です。
12:00 昼食 水曜日はほぼ全員カレーを食べています。
13:00 教授回診 水曜日のみです。
14:00 予定入院 人数が公平になるように振り分けられます。
  病棟業務 予定入院があればその人の神経所見をとります。
17:00 チームカンファレンス 水曜日は全体で症例カンファレンスが行われます。
17:30 退勤  
主な経験症例とおよその経験数
平均担当患者数
  • 5~10人

経験症例
  • 脳梗塞
  • 髄膜炎・脳炎
  • ギラン・バレー症候群
  • 多発性硬化症・視神経脊髄炎・GFAP関連脊髄炎
  • パーキンソン病・パーキンソン症候群