埼玉医科大学病院では、各診療科での臨床研修以外にもいくつかの臨床研修向上プログラムを企画実施しています。
当研修医教育は、off the job trainingとして卒後臨床研修の重要な位置をしめています。
研修医教育セミナー(ランチョンセミナー)
毎週開催しているランチョンセミナーは、食事をとりながら「診療の基本」や「医療の最先端」を各診療科の先生方から直接聞くセミナーです。初期研修で必要な当該診療科の知識や臨床研修到達目標の項目より担当する診療科に該当する症候・疾患についての内容にて実施しています。
また、医薬メーカーより新薬の最新情報等を収集できる場としても役立ち、研修医にとって人気のセミナーです。
研修医教育セミナー例
セミナー予定日(木曜日) |
講義テーマ |
担当診療科 |
2024年4月11日 |
虐待への対応 |
小児科 |
2024年4月18日 |
児童・思春期精神科(発達障害等) |
神経精神科・心療内科 |
2024年4月25日 |
依存症(ニコチン・アルコール・薬物・病的賭博) |
臨床中毒科 |
2024年5月9日 |
緩和ケア |
緩和医療科 |
2024年5月16日 |
薬剤耐性菌 |
感染症科・感染制御科 |
2024年5月23日 |
インスリン療法について |
内分泌内科・糖尿病内科 |
2024年5月30日 |
病歴要約について |
リウマチ膠原病科 |
2024年6月6日 |
医療安全対策 |
医療安全対策室 |
2024年6月13日 |
めまい・しびれの診方 |
脳神経内科・脳卒中内科 |
2024年6月20日 |
胸痛 |
総合診療内科 |
2024年6月27日 |
CPCと症例サマリー作成について |
中央病理診断部 |
2024年7月4日 |
便通異常(下痢、便秘) |
消化管内科 |
2024年7月11日 |
院内感染対策、ウイルス感染、細菌感染 |
感染症科・感染制御科 |
2024年7月18日 |
急性腎障害~腎内っていつコンサルトすれば良いの?~ |
腎臓内科 |
2024年7月25日 |
顔美学 鼻編 |
耳鼻咽喉科 |
2024年8月1日 |
関節痛 |
整形外科・脊椎外科 |
2024年8月8日 |
吐血・下血 |
消化器内科・肝臓内科 |
2024年8月22日 |
リウマチ膠原病に出会ったら |
リウマチ膠原病科 |
2024年8月29日 |
栄養療法を考えよう |
NST運営委員会 |
2024年9月5日 |
地域医療研修 |
地域医学推進センター |
2024年9月12日 |
気道確保-できないとヤバい気道管理- |
麻酔科 |
2024年9月19日 |
血液疾患の症候と新規治療 |
血液内科 |
2024年9月26日 |
DPCの概要 |
保険診療指導室 |
2024年10月3日 |
肺癌の診断と治療 |
呼吸器内科 |
2024年10月10日 |
視力障害 |
眼科 |
2024年10月17日 |
ベンチレータを使いこなす |
集中治療部 |
2024年10月24日 |
発疹 |
皮膚科 |
2024年10月31日 |
女性の急性腹症のABC |
産科・婦人科 |
2024年11月7日 |
認知症 |
神経精神科・心療内科 |
2024年11月14日 |
排尿障害(尿失禁、排尿困難) |
泌尿器科 |
2024年11月21日 |
急性腹症 |
消化器・一般外科 |
2024年11月28日 |
創傷の基本 |
形成外科・美容外科 |
2024年12月5日 |
未定 |
小児外科 |
2024年12月12日 |
嚥下障害 |
リハビリテーション科 |
2024年12月19日 |
小児の熱性けいれん及び鑑別すべき疾患について |
小児科 |
2025年1月9日 |
けいれん発作 |
脳神経外科 |
2025年1月16日 |
CT・MRIのABC |
放射線科 |
2025年1月23日 |
医療における AI |
救急科(集中治療部) |
2025年1月30日 |
輸血 |
輸血・細胞移植部 |
2025年2月6日 |
歯科口腔外科疾患 |
歯科・口腔外科 |
2025年2月13日 |
予備日 |
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2025年2月20日 |
予備日 |
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2025年2月27日 |
予備日 |
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Surgical Morolympics(外科系ハンズオンセミナー)
1年目の研修医を対象としており、10の外科系診療科が合同でハンズオンセミナーを開催いたします。
4-5名がチームとなり、ゲーム感覚で手技を体験していただきます。
一日でたくさんの外科系手技を体験できるというだけでなく、研修医同士で交流を深める機会です。上位のチームには、セミナー終了後の懇親会で表彰状を授与します。
腹部超音波・上部消化管内視検査鏡実践セミナー
消化管専門医のみならず初期診療に携わる各科医師にとって必須である腹部超音波および上部消化管内視鏡検査について、研修医の診療手技向上を目的として当院施設「シミュレーショントレーニングセンター」で医療用シミュレータを用いた実践セミナーを実施しています。
JMECC(Japanese Medical Emergency Care Course)
臨床研修制度では、救急医療への取り組みが重視され、二次救命処置を含む救急蘇生講習会の受講がカリキュラムに含まれております。また専門医制度において、日本内科学会は内科専門医資格認定試験の出願要件にJMECC の受講実績を課しました。
「JMECC(ジェイメック:Japanese Medical Emergency Care Course、日本内科学会認定内科救急・ICLS講習会)」は、救急医療に接することの少ない内科医が、心停止時のみならず、緊急を要する急病患者に対応できるよう、日本救急医学会策定のICLS」を基礎に、日本内科学会独自の「内科救急」をプログラムに導入した講習会です。
本コースの受講を終了しますと日本内科学会認定JMECCプロバイダー・日本救急医医学会認定ICLSプロバイダーの認定証が発行されます。
基本的臨床能力評価試験(GM-ITE®)
日本医療教育プログラム推進機構(JAMEP)主催の本試験は、2012年より初期臨床研修のアウトカムの客観化を目的に実施されております。
試験内容は、筆記試験問題に加え「動画再生を要する問題」が含まれ、CBT方式が採用されております。当院は研修医全員の受験を必須(受験料を病院負担)とし1年次と2年次の成長を客観的に確認する機会とし、病院側も指導医から構成される臨床研修向上ワーキンググループにて分析し、各領域の指導状況改善等に繋げております。
シミュレーショントレーニングセンター
臨床研修では、病棟・外来・手術室など臨床現場でのon the job trainingに加え、シミュレーショントレーニングセンターにおけるoff the job trainingも重要です。
実際に患者さんに気管挿管、中心静脈カテ穿刺、腰椎穿刺などを行う前に、シミュレータでしっかりと練習します。また、超音波検査、内視鏡検査等ある程度経験が必要な検査手技のトレーニングでもここを活用しています。
主なシミュレータ
学会参加率の向上と学会発表(論文作成)指導
医学は一生涯にわたって勉強が必要であるとよく言われます。医師になって、日頃の臨床の慌ただしさに追われているうちに、学習から遠ざかってしまうこともあり得ます。
当院では、ローテート先診療科が参加する各学会に同行参加可能な他、論文作成等の指導を受けることができ、学会発表の機会も与えられます。
図書館(電子コンテンツ)利用可能
日々の診療から学会発表や論文執筆などにおいて先輩たちが有効利用しています!
CPCカンファレンス(臨床病理検討会)
年間11回8月を除く毎月開催されます。臨床研修ガイドラインにより、研修医として関わりをもった症例について各人で症例呈示、CPC症例サマリ―作成が求められています。
病理診断部の指導医から指導を受けながら症例検討を行います。
各診療科主催セミナー
初期診療に携わる研修医をはじめとする若手医師にとって必要と思われる各診療領域の手技について、研修医の診療手技向上を目的として当院施設「シミュレーショントレーニングセンター」で医療用シミュレータを用いたハンズオンセミナーを実施しています。
その他、基本的な臨床能力を向上させるための勉強会や抄読会を開催しています。
内科専攻医症例カンファレンス参加可能
専門医制度において、日本内科学会の示す内科領域専門研修プログラム整備基準に準拠した、知識・技能の習得の一環として当院の内科専攻医に対して開催される内科症例カンファレンス(ランチョン形式)に将来内科医を目指す研修医も参加可能としております。
内科専攻医が報告する症例に対し関連診療科との合同で、患者の治療方針について検討していく内容を共有し、研修医のうちに実体験することで、許容される症例数の確保に繋げていただきます。
POINT!各サプスペシャリテー領域の各内科診療部長が全員参加し、内科専攻医へ指導・アドバイスをしております。