診療内容 Diseases & Treatments
埼玉医科大学国際医療センター婦人科腫瘍科は埼玉医科大学産婦人科の一部としてまた地域の婦人科がんの診療拠点として機能しています。
その特徴としては 1.最新医療の提供 2.新規治療法の開発 3.地域連携の三つに集約されます。
対象疾患や外来スケジュールについては当院ホームページもご参照ください。
http://www.saitama-med.ac.jp/kokusai/division_info/05.html
子宮の悪性腫瘍(子宮頚癌、子宮体癌、子宮肉腫など)、卵巣の悪性腫瘍(卵巣癌)、膣がんや外陰がんなどを対象に診療を行っています。悪性の疑いのある方、または悪性と診断された方が診療の対象です。
治療方針は日本における診療ガイドラインをもとにし、欧米のガイドラインや最新の知見を取り入れながら、複数の専門の医師により決定されます。また、より高度な判断が必要な場合には、放射線科医・病理医との合同カンファレンスで、患者様一人一人の診断と治療方針について相談し決定しています。
当科は国内で臨床試験を積極的に行っている病院の一つです。また当院の特徴の一つとして心臓病センター、脳卒中センターも併設されているため、さまざまな合併症をお持ちの方にも対応できます。
日常診療においても既存の診療ガイドラインでは対応が困難な状況に直面することはめずらしくありません。こういった場合には新しい薬剤や治療法の開発を目的として臨床試験がその選択肢の一つになることがあります。当科では常に複数の臨床試験のプロトコールが進行中であり、患者さまの状況に応じて候補となるような臨床試験の説明をさせていただいています。また一部の臨床試験は他科と協力して行っています。
詳しくは臨床試験のページをご参照ください。
埼玉医科大学国際医療センター婦人科腫瘍科は地域の婦人科がん治療の拠点病院として埼玉県全域のみならず、JR八高線、圏央道などの利便性から東京都内、特に西多摩地区からも多くの患者さまがお見えになります。患者さまの利便性も考え、治療中の支持療法や治療後のフォローアップを一部の診療連携病院にて現在週1回程度サテライト外来を行っております。
詳細は当科あるいは連携病院に直接お問い合わせください。
- 国保町立小鹿野中央病院 https://byoin.town.ogano.lg.jp/
- 社会医療法人 熊谷総合病院 https://www.kumasou.or.jp/
- 飯能中央病院 http://hanno-chuo-hospital.com/
- 日本赤十字社 小川赤十字病院 http://www.ogawa.jrc.or.jp/
- さやま総合クリニック http://sekishinkai-sayama-cl.jp/
- 北里大学メディカルセンター https://www.kitasato-u.ac.jp/kmc-hp/
- 上福岡総合病院 http://www.kamifukuoka.or.jp/
- 練馬光が丘病院 https://hikarigaoka-jadecom.jp/
①埼玉医科大学国際医療センター婦人科腫瘍科の使命は、がんの診断がついた患者さんの治療、がんの疑いが高い患者さんの診断を行うことです。したがって、無症状の方のがん検診は行っておりませんのでご注意ください。
②次のような症状がある患者さんは、まずお近くの産婦人科を受診して、がんの疑いがないかどうかの診察を受けてください。がんの診断または疑いがある患者さんは、紹介状をもらって予約を取った上で国際医療センター婦人科腫瘍科を受診してください。紹介状がない場合は診察をお受けできませんのでご注意ください。
③初診から治療(手術、化学療法、放射線治療)までをなるべく短い期間で、4−5週間を目標としております。
④地域の婦人科がんの拠点病院として限られた人材、設備の中でより多くの患者さんに対応するために、前がん病変の経過観察、治療後のフォローアップや緩和医療につきましては連携病院や紹介元の病院で行うようにさせていただいておりますのでご協力お願いします。
私ども、埼玉医科大学国際医療センター婦人科腫瘍科では、セカンドオピニオン外来を設けております。
セカンドオピニオンとは、患者さんがよりよい決断をするために、担当医以外の専門的知識を持った第三者に意見を求めることです。
つまり、担当医以外の専門家の意見を聞いて、担当医と今一度病状について話し合う機会を設けて、より良く理解する機会にしていただくことが目的です。
癌が再発したので当科での治療を希望されることがよくありますが、保険診療として行える治療法を行う場合には、現在治療を受けられている診療施設で続けていただくことになります。
新薬の治験参加など、当院でしか受けられない治療を行うことになった場合には、あらためて初診予約を取らせていただき、その際に診療依頼の紹介状をもって来ていただけるよう説明させていただきます。
セカンドピニオン外来は完全予約制です。
主治医にセカンドオピニオン目的の紹介状を書いてもらって、当院の地域連携医療室にお電話ください。日程調整をさせていただきます。
料金は30分で1万円、60分で2万円(消費税別、自費診療)です。(2021年1月現在)
当院はがんゲノム拠点病院であり、がんに生じている遺伝子の変化を網羅的に解析し、患者さんの治療選択に役立てる遺伝子検査(遺伝子パネル検査)を保険診療で実施しています。 このがん遺伝子パネル検査では、一回の検査でがんに関連する200以上の遺伝子を調べ、薬剤の選択や治験の参加に役立てることが期待されます。 しかし、この検査によっても遺伝子の変異が見つからない場合や、変異が見つかってもそれに対応する薬剤がないなど治療に結びつかない場合もあります。遺伝子変異に合う薬剤投与ができた患者さんは全体の1割程度です。詳しくは担当医とご相談ください。
がん全体の5~10%は遺伝的な要因が大きく関与して発症すると考えられており、遺伝性腫瘍と呼ばれています。遺伝性腫瘍の特徴として、ある特定の種類のがんに対する発症リスクの上昇や通常よりも若年での発症などが挙げられます。上記の遺伝子パネル検査でも偶発的に遺伝性腫瘍の可能性について指摘されることがあります。本外来では遺伝性腫瘍の診断、カウンセリング、がん早期発見のためのサーベイランス、およびがん発症予防を目的とした手術などを行っております。
センハンスはダビンチに続く第2のロボットとして2019年5月に薬事承認されたロボット支援下手術装置です。腹腔鏡下手術をデジタル化することにより、手術をより安全に施行できることを目指して開発されたシステムになります。 術者は座って手術を行い、ロボットには手振れ補正機構や触覚を感知する機構が備わっているため、患者様によりクオリティの高い手術を提供することができます。すべての腹腔鏡下手術で保険適応されておりますのでご希望の場合は担当医に直接お問い合わせください。