ごあいさつ

本学の特徴として、他大学の附属病院規模の大学病院群を3つ所有し、本院、分院ではなく並列した関係で、それぞれ異なる特徴と役割を有しています。その中で、当院の特徴は県内唯一のドクターヘリ事業を展開する高度救命救急センターや国内有数の規模を誇る総合周産期母子医療センターを有し、1053床と県内最大級のsuper
general hospitalとして最先端医療も担い、更には埼玉県の周産期医療と救急医療の中心として、埼玉県民の安心を担う病院としての機能も果たしています。
その対象疾患は,入院患者が主体で、変形性関節症,骨折などの骨関節疾患や脳卒中・脳腫瘍だけでなく,脊髄損傷,脳性麻痺,糖尿病,関節リウマチ・膠原病,パーキンソン病、ALS、ギラン・バレー症候群、多発性筋炎などの神経・筋疾患,切断、心筋梗塞などの循環器疾患,COPDなどの呼吸器疾患,慢性腎不全、末梢血行不全、消化器疾患、多発外傷と多岐にわたります。また最近は,がん患者のリハも増加しています。新規リハビリ依頼件数は約8000件/年です。
現在,リハ科専任医師4名,非常勤医師1名,理学療法士47名,作業療法士18名,言語聴覚士10名が所属しております。
リハビリテーション医療は多職種が有機的に連携・協力することで、より効率的効果的かつ合理的に患者の機能回復に資することができます。当科の特徴の一つは、リハビリテーション科とリハビリテーション部のシームレスな連携、すなわち医師と療法士間の垣根を取り払い随時相談やディスカッションできる環境や雰囲気を醸成できるように心がけている点です。
疾患や病態、身体状況に応じて、適切かつ厳密な基準によるリスク管理のもと、必要かつ適切な介入量・頻度をタイムリーに提供できることを目指しております。当科のもう一つの特徴として、研究の推進です。当科としましても、研究志向の方を可能な限りサポートしております。リハビリテーション医学の歴史は浅く、安全かつ効果的なリハビリテーション介入が治療ガイドラインとして定期的に更新され年々進歩しています。日々の研究成果の蓄積、つまりEBM(evidence-based
medicine)に基づきますが、特にリハビリテーション医学は診療と研究が密接な関係にあります。臨床現場での素朴な疑問から研究構想が生まれ興味深い発見につながることが多いからです。自らの研究が明日のリハビリテーション医学を変える可能性があると考えるとワクワクしませんか。リハビリテーション医学の対象は幅広く、さまざまな分野の研究が自然と生まれる雰囲気が当科には根付いております。若き才能あふれる意欲的な方達の参加を心よりお待ちしております。
まずは是非とも見学に訪れてください。
リハビリテーション部 部長 (リハビリテーション科 教授)
大林茂
質の高いリハビリテーションの提供を目指して

リハビリテーション部では、様々な疾患の患者さんに対してより早期からより質の高いリハビリテーションの提供を行い、患者さんとそのご家族の要望に沿った生活を支援しています。
私達がリハビリテーションを提供するのは、ほとんどが急性期の患者さんです。患者さんにとっては、初めて経験するリハビリテーションであり、初めて会うセラピストであろうと思います。突然の病気や怪我により、人生設計が大きく狂い、生きる気力を失くしているかもしれません。そのような時に私達はつらさを和らげ、出来ることを増やし、希望を取り戻すお手伝いをしていきます。症状が大きく変化する急性期に、良いリハビリテーションに出会えるか否かによって、その後の生活は大きく変わってきます。このように、急性期のリハビリテーションはこれからの患者さんの人生に大きくかかわるものとして、非常に大切な役割を担っていると考えています。
私達は『質の高いリハビリテーションの提供』を実現していくために、スタッフの教育や研究の指導にも積極的に取り組んでいます。スタッフ一人ひとりが自分の目標を持って、努力を続け、ステップアップしていくことが質の高いリハビリテーションの提供につながっていきます。
そして、このように毎日、一人ひとりが努力を続けていくためには、誰にとっても働きやすい職場であることが大切だと考えています。スタッフが健康で元気に働ける職場を目指しています。
リハビリテーション部 課長補佐
作業療法士 國友 淳子
リハビリテーション部施設概要
リハビリテーション室面積 593.2㎡
脳血管疾患等リハビリテーション(Ⅰ)、運動器リハビリテーション(Ⅰ)、呼吸器リハビリテーション(Ⅰ)
心大血管疾患リハビリテーション(Ⅰ)、廃用症候群リハビリテーション(Ⅰ)
摂食嚥下機能療法、がん患者リハビリテーション
平成28年、リハビリテーション室がリニューアルされました!




【職員構成(令和5年4月現在)】
理学療法士(PT) 47名
作業療法士(OT) 18名
言語聴覚士(ST) 10名
合計 73名
(男性 33名、女性 40名)
他部門との連携
各種カンファレンス、緩和ケアチーム、呼吸ケアサポートチーム(RST)、糖尿病教室、褥瘡委員会、ADL維持向上体制加算(平成28年度より算定開始)
【当センターでのADL維持向上体制加算について】
ADL維持向上等体制加算は、平成26年度の診療報酬改定により新設され、急性期病棟におけるリハビリテーション専門職の病棟配置が評価される制度です。リハビリテーションを行っていない入院患者様に対して、入院中のADL低下を予防し、早期の在宅復帰を促進すること等を目的としており、患者様へのメリットはもちろんのこと、リハビリテーション専門職としても活躍の場を広げることが出来る制度です。
全国的にはまだ浸透しておりませんが、当院では平成28年度から、血液内科・リウマチ膠原病内科病棟に専従理学療法士1名、専任理学療法士2名および作業療法士2名を配置して導入を開始しました。それにより、入院中にADLが低下する患者様はほとんどいないという結果が出ています。
主な取得ライセンス
専門理学療法士 | 神経1名 小児1名 |
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認定理学療法士 | 脳卒中名6名 脊髄損傷2名 運動器2名 呼吸1名 代謝3名 介護予防1名 発達障害2名 |
認定作業療法士 | 1名 |
認定言語聴覚士 | 失語高次脳2名 摂食嚥下1名 発声発語1名 |
3学会合同呼吸療法認定士 | 14名 |
心臓リハビリテーション指導士 | 5名 |
日本糖尿病療養指導士 | 1名 |
心不全療養指導士 | 2名 |
リンパ浮腫実技研修修了 | 1名 |
栄養専門療法士(リハ栄養) | 1名 |
がんのリハビリテーション研修修了者 | 50名 |
埼玉県作業療法士会認知症専門研修上級コース修了 | 1名 |
埼玉県作業療法士会認知症専門研修中級コース修了 | 2名 |
失語症意思疎通支援者指導者 | 1名 |
LSVT LOUD | 1名 |
日本救急医学会ICLSコース修了 | 3名 |
脳卒中相談窓口多職種講習会終了 | 1名 |
フレイル対策推進マネージャー | 2名 |
福祉住環境コーディネーター(2級) | 8名 |
福祉住環境コーディネーター(3級) | 1名 |
学位 博士号 | 1名 |
学位 修士号 | 14名 |
公認心理士 | 6名 |
臨床神経心理士 | 1名 |
協会指定管理者(上級) | 3名 |
協会指定管理者(初級) | 1名 |
臨床実習指導者講習会受講終了 | 39名 |
地域包括ケア推進リーダー | 10名 |
介護予防推進リーダー | 1名 |
介護支援専門員 | 1名 |
国際医療技術財団(JIMTEF)災害医療研修 | Basicコース修了 3名 Advanceコース修了 2名 スキルアップコース修了 1名 |
日本災害リハビリテーション支援協会(JRAT) | L-スタッフ 2名 D-スタッフ 1名 |
統計データ分析士(3級) | 1名 |
イベント
花見、新人歓迎会、納涼会、忘年会、送別会 など