作業療法部門
多くの診療科からの依頼を受け作業療法士が介入していますが、最近では高度救命救急センター、小児分野、緩和ケアチームの活動にも力を入れて関わっています。
また、地域ケア会議への参加、学会発表や学会参加、大学院進学など病院外での活動も積極的に行っています。
中枢神経疾患の作業療法

主に脳卒中、脳腫瘍、頭部外傷、神経難病などの患者さんを対象にしています。
近年では早い段階でリハビリテーションを取り入れることがその後の機能回復に大変良いことが
医学的に証明されています。
当院でも発症後早期(早ければ2日)より、適切なリスク管理の下、
早期自宅退院や社会復帰を目標に身体機能や高次脳機能、生活の質(QOL)を高めるために、
食事や移動、排泄や入浴といったADL(日常生活動作)練習、家事動作練習、職業動作練習、手工芸を行っています。

小児の作業療法
主に先天性疾患、脳炎、自閉症スペクトラム、小児の頭部外傷を対象にしています。
近年、幼児期以降の粗大・微細・協調運動の苦手さ、感覚の鈍感・敏感などにより生活が困難である場合には作業療法が有用なことが多いといわれています。またその問題は学童期で顕著となりやすいです。
そこで当院では就学前の児を中心にいろいろな作業活動や遊びを利用し、食事・着替えなどの日常生活動作や社会適応能力改善のための介入を行っています。


整形外科疾患の作業療法
主に脊髄損傷、脊髄疾患の術後、手外科疾患、多発外傷の方を担当しています。
高度救命救急センターでの作業療法では状態に応じてリスク管理をしながら入院後早期より食事や整容、トイレ動作などといった日常生活動作の練習を進めていきます。
手外科疾患や上肢の外傷の作業療法では機能練習に加えスプリント作製も行なっています。各科の回診やカンファレンスに参加し、他職種と連携し目標を共有しています。


●作業療法士Q&A
Q・作業療法士の一日の流れを教えて下さい

作業療法士Mさんのある日の一日
8:30 業務開始
整形外科回診に参加
ミーティング、カルテ確認など
9:00 診療
12:00 チーム勉強会
12:30 休憩
13:30 病棟のカンファレンスに参加
14:30 診療
17:00 ミーティング
17:30 業務終了
Q・新人教育はどのように行われていますか?

作業療法部門では疾患ごとに2チーム制をとり教育を行っています。
入職初期は先輩OTと一緒に患者様を担当しリスク管理やスキルを学び、部内やチーム内での勉強会でも知識・技術を共有しています。