図.臨界期開始に至るメカニズム
出生直後から生後15日(P15)までの視床皮質投射、4層→2/3層投射の形成と臨界期開始に至るメカニズム。視床(VB)線維は将来の1~4層への未分化な皮質板(CP)細胞との間でLTP(長期増強)だけのSTDPを介して活動依存的にシナプス形成を進める(〜P5)が、2/3層、4層の層分化が終わると、2/3層への過剰形成されたシナプスとはLTD(長期抑圧)だけのSTDPへと変化し(カンナビノイド受容体(CB1R)の発現による)過剰形成されたシナプスは刈り込まれる。一方、視床-4層シナプスではSTDPは失われ、視床-4層投射は安定化する(P7~P14)。P7以降、4層細胞は2/3層細胞との間でLTPだけのSTDPを介して活動依存的に投射形成を始める(P7-14)。P12以降、視床-4層投射の中で、パルブアルブミン陽性GABA細胞との間では視床潜時が短縮化し、4層、2/3層興奮性細胞にfast
feedforward抑制をかけるようになると視床入力は4層→2/3層順発火へと変化し、同時に4層-2/3層細胞間のSTDPはLTP-LTD型のSTDPに変化し(4層終末でのCB1R発現による)、臨界期が始まる。
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