学部案内

医学部長の言葉

医学部長:森茂久
医学部長
森茂久

 令和4年(2022年)4月1日より、医学部長を拝命いたしました。教育・入試担当副学長、医学教育センター長は続けて担当いたします。
 本学は、明治25年(1892年)に設立され、130年にわたり地域医療を担ってきた毛呂病院に起源があります。医師不足という地域の必要性から「すぐれた臨床医」を育成することを建学の理念として、昭和47年(1972年)に埼玉県入間郡毛呂山町に本学は開学されました。本学は、専門的知識と技能及び高い倫理性を身につけた実地臨床医家並びに保健医療技術者を育成することを目的とし、医学の研究、保健医療技術の向上に寄与することをもって、人類の健康と福祉に貢献することを、使命としています。
 平成11年(1999年)、本学は建学の理念をさらに広げて「すぐれた臨床医」の姿を具体的に示すために「埼玉医科大学の期待する医師像」を策定し、本学の育成すべき医師像を明確に示すことにいたしました。そして学校法人の基本理念「限りなき愛」を分かりやく「Your Happiness is Our Happiness」(あなたの幸せが私達の幸せです)という合言葉で表現しています。
 「埼玉医科大学の期待する医療人像」を元に、医学部での教育を修了して卒業を許可するための基準としてディプロマポリシーが制定されました。ディプロマポリシーを身につけて卒業できるようにカリキュラムポリシーを用意しています。
 本学の教育の特徴として、6年一貫・統合カリキュラム、少人数教育の実践、双方向性授業、多彩な早期体験実習、充実した臨床実習、手厚い学生支援、相互交換留学をはじめとした国際交流などがあります。学力増進室を中心として、同窓会からも伝統的に支援をいただき、医師国家試験対策にも医学部全体を挙げて取り組んでいます。大学院教育にも力を入れており、学位取得者も1500名を超え、卒業生の約1/3が博士号を取得しています。本学の強みとして充実した教育組織を保持し、その中心である医学教育センターの医学部領域には、8つの部門と、その一つである卒前医学教育部門の中には8つの室が設置されています。センターにある各部門、各室が、役割を分担し、相互に連携して本学の教育活動の実行部隊として機能しています。また本学には4つのキャンパスがあり、大学本部のある毛呂山キャンパスには大学病院、川越キャンパスには総合医療センター、日高キャンパスには国際医療センターと個性の異なる3つの病院と、かわごえクリニックがあります。これらは、埼玉県の地域医療の拠点となっているだけでなく、臨床実習を行う教育環境としても重要な役割も果たしています。
 ディプロマポリシーをもとに、どのような方に入学していただきたいかを示すアドミッションポリシーが定められています。前期、後期の一般選抜、共通テスト利用選抜、そして一般公募枠、埼玉県地域枠、特別枠などの学校推薦型選抜、帰国生選抜などの様々な入学者選抜を準備しています。また第1種から第3種の特待生制度、埼玉県地域枠医学生奨学金、埼玉医科大学医学部特別奨学金、研究医枠奨学金など、様々な奨学金制度・特待生制度を設けています。
 大学評価は、令和2年10月に日本高等教育評価機構による「大学機関別認証評価」を受審し、評価結果「適合」をいただきました。そして令和3年10月に、日本医学教育評価機構による「医学教育分野別評価」を受審し、令和4年10月1日より7年間の認定を受けました。
 最近の文部科学省の支援事業への応募、採択の状況ですが、「私立大学等改革総合支援事業」には毎年採択されています。さらに令和2年度「感染症医療人材養成事業」、令和3年度「ウィズコロナ時代の新たな医療に対応できる医療人材養成事業」に続き、令和4年度「ポストコロナ時代の医療人材養成拠点形成事業」と、3年連続で公募事業に採択されました。

 今年、本学は創立50周年を迎え、令和4年5月14日に創立50周年記念式典が挙行されました。この50年間、本学は建学の理念をもとに使命の実現を目指して、大きく発展してきました。保健・医療・福祉に関わる人材を育成・輩出する一方、豊富な臨床データを用いて基礎・臨床研究を推進し、研究成果を社会還元してきました。第4次長期総合計画である「飛翔」に続き、来年令和5年度から始まる第5次長期総合計画「挑戦」では、教育・研究・診療の更なる質の向上、国際化の推進、危機対応の強化、戦略的連携・情報発信の充実、安定した財務基盤の確立といった5つの目標を掲げ、現在5年間の具体的な計画を立案しています。埼玉医科大学は、次の50年に向けて、さらに高みを目指して進み続けます。

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