リウマチ性疾患における腎障害に関する研究
関節リウマチ
近年、関節リウマチ(RA)では慢性腎臓病(CKD)の有病率、罹患率が健常者に比べ多いことが分かり、慢性炎症や薬剤が関与することが明らかになってきました1), 2)。
RA研究の進展と共に、RAの病態の理解や治療が時々刻々と更新していく中で、RAにおけるCKDや末期腎不全の有病率や危険因子は、今後、時間と共に変化していくことが考えられます。また、RA患者が高齢化していること、高齢発症例が増加していることも明らかとなり、CKD合併例での適切なRA治療の検討が求められています。
そこで我々は、RAのCKD有病率・罹患率、その危険因子の経時的な検討、CKD合併RAの治療の最適化を目的として、当科RA症例コホートでの解析や、多施設共同データベース(NinJa: National Database of Rheumatic Diseases in Japan)への参加を通して、臨床研究を行っています。
(文責 梶山 浩)
~ Reference ~
1) Kochi et al., PLoS One 2016.
2) Sumida et al., Kidney Int 2018.
全身性エリテマトーデス
国内最大級のSLE多施設コホート(LUNA: Lupus registry of Nationwide institutions)に参加し、ヒドロキシクロロキンの日本人SLE患者における腎機能保護効果について検討しています。