臨床工学概論　機能代行機器実習Ⅰ・Ⅲ（代謝・呼吸領域）　医用機器安全管理学Ⅰ・Ⅱ　生体情報モニタリング　医療機器安全管理学実習　臨床工学

助教　臨床工学技士　呼吸療法認定士　透析技術認定士　修士（工学）

生体機能代行技術学　医療機器安全管理学　医療情報学

《医療機器の遠隔監視に関する研究》
主に集中治療室で使用する多機種の持続的血液浄化装置を対象として、病院内のどこにおいても稼働状況（機器情報）を知ることの可能なシステムを構築した。このシステムを用いることによって、医療の安全性を高めるとともに、装置異常に対応する病院スタッフの初期動作(対応)を早めることができると考えられる。
平成28・29年度 株式会社日立システムズと共に共同開発

《医療機関内での無線LAN 使用に関する調査》
無線LANの利用は医療機関内おいて電子カルテや各部門のシステムなど様々な場所で使用されている。また、最近ではデータ通信端末を入院患者が携帯している場合も多い。無線LANは、使用できるチャネルが限られていることから、異なる端末で同一チャネルまたはそのチャネルの周波数に近いチャネルを使用することも少なくない。したがって、無線LANのチャネル干渉が問題となる。チャネル干渉は通信データの劣化を引き起こし通信速度の低下や受信不良を引き起こす可能性があるため、医療機関内での無線LANの使用には注意が必要と考えられる。

《透析液廃液内溶質のリアルタイムモニタの開発》
血液透析に用いた透析液の廃液内溶質をリアルタイムでモニタすることにより、患者から取り除くことができた各種尿毒素物質や電解質類の量が算出可能であると考えられる。また、廃液溶質濃度を測定することで、血液中の物質（ダイアライザ膜を透過できる物質）濃度を予測できると考えられる。このモニタの開発により患者の血液を奪う採血を減し、また患者個々の適正透析が可能となると思われる。

《IABPのバルーンラプチャー検出に関する研究》
大動脈内バルーンパンピング装置は大動脈内でバルーンを膨張・縮小することにより心臓の仕事量を軽減する装置である。バルーンの膨張・縮小はヘリウムガスで行われており、バルーンに穴が開くと体内にガスが流出（ガスリーク）しガスエンボリズムの危険があるため、IABP装置にはガスリーク検出の警報が備わっている。我々は、IABP装置の種類ごとにその検出精度を測定するデバイスを開発するとともに、ガスリークの検出法に関する新しいアルゴリズムの検討を行っている。

《その他》
RFIDを用いた医療機器所在管理システムに関する研究（大成建設株式会社・株式会社立山科学ワイヤレステクノロジーとの共同開発）
透析用抜針予防器具の開発（株式会社山恵との共同開発）
スマートフォンを用いた医療スタッフの位置検出（大成建設株式会社との共同開発）

1．Manabu Kawabe, Sueda Takatoshi　Managing staff location using smartphones. IFHE Digest 2017 p38-p40【査読有】
2．川邉 学　スマートフォンを利用した医療スタッフ位置情報システムの開発　Clinical Engineering vol.28 No.1, p40-48, 2017.
3．内田祐司, 徳井研太, 藤江遼平, 鳴海敏行, 川邉 学　持続的血液浄化装置の保守管理　日本急性血液浄化学会雑誌1巻, p97-p110, 2010.【査読有】
4．川邉 学, 鳴海敏行, 藤森隆史, 伊佐慎太郎, 大島達郎, 宮崎真一, 本多 仁, 山下芳久, 大浜和也, 鈴木洋通　持続的血液浄化療法における設定条件と回路内温度変化　日本急性血液浄化学会雑誌2巻1号, p104-p109, 2011.【査読有】
5．Manabu Kawabe, Yasuyuki Miwa, Takahiro Okumura, Yoshihisa Yamashita, Kyoichi Kenmoku, Takashi Kano　Development of IABP trigger system using a wireless sensor, World Congress 2012 Medical Physics and Biomedical Engineering, 2012.【査読有】
6．川邉 学, 加納 隆　輸液ポンプの院内位置情報検出システムの展望と問題点, Clinical Engineering vol.24 No.12, p1265-1272, 2013.
7．川邉 学, 加納 隆　無線LANを利用した生命維持管理装置の遠隔監視　Clinical Engineering vol.25 No.3, p246-253, 2014.
8．川邉 学　医療機関内における電磁環境　医工学治療26巻1号 P52-55, 2014.
9．Manabu Kawabe, Yasuyuki Miwa, Takashi Kano　Study on Medical Equipment Location Systems that use RFID Technology, World Congress 2015 Medical Physics and Biomedical Engineering, 2015.【査読有】
10．Yasuyuki Miwa, Manabu Kawabe, Yoshihisa Yamashita, Takashi Kano　Device trial to improve blood flow rate with controlled pressure for blood flow at venous side in single needle dialysis, World Congress 2015 Medical Physics and Biomedical Engineering, 2015.【査読有】

【受賞】
1．日本医療福祉設備学会 第44回日本医療福祉設備学会 一般演題優秀発表賞

【著書】
1．臨床工学技士 先手必勝！ 弱点克服完全ガイド（メジカルビュー）
2．臨床工学技士 グリーンノート 臨床編（メジカルビュー）
3．臨床工学技士 イエローノート 臨床編（メジカルビュー）

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